「APS-C機を使っているけど、ISO6400で撮影したデータにノイズが入って困っている」
そんな方へ向けて、レタッチを通じてノイズを除去するとどうなるのか?をご紹介します。
その前に、タイムラプスとISO感度の相関関係を把握する必要がありますね。
夜空のライムラプスを作るときは、日中の撮影よりもハードルが一気に高くなります。
それは時間の確保の問題。
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星空のタイムラプス作りはまとまった時間が必要
例えば24fpsのフレームレートで10秒間の動画を作るためには、240枚の画像データが必要です。
これだけのデータ量を確保するにはどれだけの時間が必要になるでしょうか?
日中なら8分で手に入ります。
・ISO感度は100
・シャッタースピードは1/30〜1/60(ND16 フィルターを装着)
・絞りはF8.0〜
・撮影間隔は2秒ごと(1分間に30枚)
ところが夜になると240枚のデータを得るのに2時間40分かかります。
構図の決定やセッティングなども含めると3時間は欲しいですね。
・ISO感度は1600
・シャッタースピードは30秒
・絞りはF4.0(APS-C専用のSigmaの超広角レンズの解放値)
・撮影間隔は40秒ごと(2分間に3枚)
2400万画素のAPS-C機の場合、ISO感度は1600くらいまで許容範囲になりますね。
これ以上あげるとノイズが目立ちます。ということで、シャッター速度をマニュアルで設定できる最大値にせざる得ません。
自ずと撮影間隔が決まってきます。
そのような事情からカメラに張り付く時間が確保できないと星空のタイムラプス撮影は難しくなります。
加えて撮影地まで行く時間、機材の準備も必要になります。
それだけ頑張っても得られる動画はたったの10秒です。
3時間も撮影に費やしているのにたったの10秒しか動画が作れない! タイムラプスの素材を増やすにはISO感度を上げるほかない
せっかく、撮影地まで行ったのに入手できる素材が少ないという悩みがありますね。
山なら尚更です。
持っていける機材にも制約がありますからね。
カメラ1台でこの問題を解決する方法はただ1つ。
ISO感度を高くして時間あたりの撮影枚数を増やす、です。
ということで実際にやった結果です。
・ISO感度は6400
・シャッタースピードは13秒
・絞りはF4.0(APS-C専用のSigmaの超広角レンズの解放値)
・撮影間隔は20秒ごと(1分間に3枚)
上記の設定値で450枚のデータを2時間30分の撮影で入手しました。
フレームレートが24fpsなら450枚のデータで18秒強の動画が作れます。
動画の時間を長く作ることができれば、前後の不要なシーンをカット編集をしやすくなります。
データが多いことに越したことはありません。
一つ問題点があります。
APS-C機でISO感度を6400まであげて撮影するとノイズがヒドいです。
この問題をどうやって乗り切るのか?
ソフト編集です。
Lightroomでノイズ除去編集をやるとどうなるのか?
先ずは撮影時の生データ

次にLightroomで自動補正をかけたデータ。ノイズが目立ちます。

Lightroomでノイズ除去をやり、更に明るさやシャドウなどのパラメータも調整したデータ。

そしてこのパラメータを450枚のデータに適用し、タイムラプス動画にしたものがこれです。
どうでしょう? APS-C機のカメラでISO6400まで上げて撮影をするとノイズがひどくなります。
でも、Lightroomで補正をかけたら見栄えがよくなりましたね。
イメージセンサーの高感度耐性とAPS-C機のレンズに限界を感じている方は、Lightroomでノイズ除去をお試しになるといいかもしれませんね、というお話でした。
それでは。