最近、パナソニックがスチルカメラの最高峰G9、動画専用のGH5sの発売、SONYもα7Ⅲを発表するなど動きが慌ただしいなと思っていたら、FUJIの動きも活発化してますね。
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2018年2月15日 FUJIFILM X-H1公式発表
ついに発表されましたね。
・5軸手ブレ補正が搭載され、すべてのXマウントレンズに対応する
・2400万画素のX-Trans Ⅲセンサーが搭載(X-T2、X-Pro2と同じですね)
・画像エンジン処理(X-Processor Pro)を搭載X-T2、X-Pro2と共通
・F-Log撮影が本体(SDカード)で可能
・動画は4K30ps。フルHDなら120fps。
・フィルムシミュレーション「Eterna」搭載
X-H1の仕様ページでより詳しい情報を確認できます。
こっちはX-H1のカタログです。
こちらは製品ページの動画。
今回の目玉の1つは手ブレ補正です。
フィルムシミュレーション「Eterna」とは
X-H1の噂が出てから新フィルムシミュレーションEterna「エテルナ」搭載ってのが気になってました。
Eternaって何ぞや?
プロの映像表現を「Xシリーズ」でフィルムシミュレーション「ETERNA」フィルムを選ぶように、表現者の意図に沿った色調・階調表現をワンタッチで変更できる 「Xシリーズ」ならではの「フィルムシミュレーション」において、 動画に最適な、富士フイルムの映画用フィルムの色再現技術を生かした「ETERNA」を搭載。 プロが愛した映画フィルム「ETERNA」の落ち着いた色と豊かなシャドートーンが 「Xシリーズ」で再現可能になり、ポストプロセスの自由度も飛躍的に向上。 完成度の高い映像収録ができる。
なそうです。
色彩は抑えつつもラチチュード(露出の許容範囲)が広いということですかね。何となくですが、クラシッククロームに通づる部分もあるのかなって感じています。やっぱりFUJIは色の良さにアドバンテージがあります。これが他社にはない魅力ですね。
で、こちらEternaの動画(ショートバージョン 49秒)です。
こっちのフルバージョン(10分)で観ると分かりやすいと思います。
いいな、この色。
で、このショートムービーの撮影シーンがこの動画です。
X-H1は最強のフィールド撮影用のスチルカメラ兼ムービーカメラになるであろう
X-T2からの大きな変化点は
・フィルムシミュレーション Eternaの追加
・5軸手ブレ補正搭載
・内部F-Log撮影
・フルHDは120fps
だとしたら、最強のアウトドア・スチルカメラ兼ムービーカメラになる予感がしますね。アドバンテージをひとつひとつ解釈していきます。
5月にFUJIFILM X-T2(Ver.4.0.0)が公開されるアナウンスがありました。
・F-Log SDカード記録に対応
・FULL HDハイスピード撮影に対応
これで内部F-log撮影とFull HD 120fpsのハイスピード撮影がX-T2でもできるようになります。X-H1との実質の差分は手ぶれ補正とエテルナだけになりました。
従来の充実したフィルムシミュレーション + エテルナ
RAWファイルをLightroomで追い込んで写真を仕上げるのも嫌いじゃありません。でも、予め最適化された色合いを動画で使えるならフィルムシュミレーションはとても魅力的です。
今やデジタル時代。ガシガシJPEG撮って出しで撮影に挑めます。RAWを弄らなくてもいい絵が出るなら、構図と絞りに注力すればよく、足で撮影を稼ぐ単焦点勝負ができますね。しかもFUJIには小粒の広角単焦点が揃っています。他社にはないですよね。FF機だとレンズも大型化しちゃうし。
X-H1はX-T2、X-Pro2と同じ画像エンジンを搭載していますので後々にファームウェアで対応してくる可能性もあり、と噂が流れていますね。であれば、エテルナだけの追加機能が欲しいならX-T2、X-Pro2を購入した方が安く済みます。
手ブレ補正
個人的には別になくてもGlidecam(グライドカム)を使うスキルを向上させればいいかなって思ってます。
内部F-Log撮影
X-T2はF-log撮影をするのに外部レコーダーが必要でした。内部で対応してくる=外部レコーダーにかけるべきお金が浮くということですね。であれば、レンズや周辺機器の投資にまわせますよね。Log撮影できる点は画像を編集する楽しも増えるわけでスキルアップにもつながるのではないかと考えています。
Full HDで120fpsでスローモーション動画の制作が実現
現行のX-T2はFull HDで60fpsです。1秒間に120コマ流せる動画を作れるとなると、高速度撮影(ハイスピード撮影)の実現ができそうです。となると、スローモーション動画での表現ができるようになりそうです。
高速度撮影は微速度撮影(インターバル撮影)によってタイムラプス動画を表現する手法とは逆の手法になります。これは面白そうですね。
注目すべき点は
- X-T2から追加されるボディ内の機能
- 防塵防滴対応のボディ
- 防塵防滴の広角単焦点が揃っている
- 換算24mm〜200mmまでカバーする防塵防滴のズームレンズがある
X-T2から追加されるボディ内の機能
フィルムシュミレーションの「Eterna」ですが将来的にファームウェア対応でX-T2にも追加される可能性も考えられます。フィルムシュミレーションに関しては将来的にX-H1との差分はなくなることを考慮する必要があります。
次に手ブレ補正搭載についてですが、グライドカム(ジンバル)の練習で何とかできそうです。使用感は「Glidecam(グライドカム)での撮影は高いスキルが必要だった!」に書きました。
ところで、動画に特化したGH5sが正式発表されましたが手ブレ補正についてこんな記事がありました。
手ブレ補正機構は、浮いているセンサーとドリーとの好ましくない相互作用を防ぐためと、プロはジンバルの使用を好むために省略されている。
デジカメinfoさんから引用:パナソニックが「DC-GH5S」を正式発表
うん。やはりグライドカムをきちんと練習すれば手ブレ補正がなくても何とかなりそうです。きちんとグライドカムを使いこなせるになれば、手ブレに関してはX-H1とX-T2の差は埋めることが可能になります。
X-H1とX-T2の価格差は約10万円。例えばヨドバシカメラでグライドカム HD2000を購入すると10万円になります。
考えようによっては差額の10万円でジンバルを購入するというのもアリです。私はB&Hで約6万円(為替レートによる)でGlidecam(グライドカム) HD2000 を購入しました。
だとすれば一番着目すべき点は「F-Logのボディ内書き出しの実装」です。
防塵防滴対応のボディ
最近はパナも防塵防滴をうたっています。GH5とかG9とか。オリンパスも当然対応しているとして、FUJIFILMもX-T1時代から防塵防滴の対応をし始めました。動画撮影用のミラーレス機が野外(アウトドアフィールド)でも使えることを全面的にアピールし始めています。もはや一眼(ミラーレス)ムービーは室内撮影だけの世界だけにはとどまらないのです。
これ、大事な要素です。フィールドでカメラを使うとき、ハラハラドキドキしなという安心感は必須です。FUJIFILMの実力は未知数ですが、エクストリームな環境で使用しているプロモビデオを出している点を踏まえれば耐久性はあるのでしょう。
X-H1は、Xシリーズの中でX-T1、X-T2、X-Pro2に引き続き4機種目の防塵防滴対応になりますね。
防塵防滴の広角単焦点が揃っている
FUJIFILMのアドバテージはAPS-C機用のカメラとして、広角単焦点のラインナップが充実していることです。純正の単焦点レンズだけでもXF14mm、XF16mm、XF23mmと3つあります。しかも軽量です。
特にXF16mmとXF23mmは防塵防滴構造でフィールドで使用することを前提としています。X-H1と魅力的な広角単焦点の組み合わせは動画撮りにも高い威力を発揮しそうですね。
実際にX-T2と広角単焦点を使って検証したので「単焦点XF14mm・XF16mm・XF23mmの使い所は?実写して分かったそれぞれの特徴」も覗いてくださいね。
フィールドでの撮影を考えると、フットワークのいい広角単焦点レンズはこの2本になっちゃいますね。レンズの重量も軽いし。三脚を立てて使うというよりは手持ちで撮影するイメージですね。だから足で画角を稼ぐ感じです。
換算24mm〜200mmまでカバーする防塵防滴のズームレンズがある
FUJIFILMにはネイチャーな環境でバリバリ使えるXF16-55mmとXF50-140mmが あります。こちらは三脚を立ててフレーミングするイメージです。どちらもズームレンズだし。
まとめると、X-H1は「アウトドアフィールド撮影用のムービー兼スチルカメラ」になりそうなことが想像つきます。そして防塵防滴の広角単焦点レンズとズームレンズが揃っています。
それでは。