
NDフィルターって使ってますか?
朝夕の定点撮影やタイムラプス用の撮影でND16は使うことはあるんですけど、登山最中にNDフィルターって使う機会ってないんですよね。
とは言えど、天気がちょっと悪い時、長時間露光をやったら楽しいだろうなぁと考えておりました。そこで生まれて初めてND1000を手にしてみました。
うん、使ってみて分かりましたが楽しいですよ(^_^)。実は滝を本格的に撮影したのは今回が初めてなんですよ。
撮影場所は軽井沢界隈です。この季節はオフシーズンのせいなのか、すべての撮影場所で「ぼっち」でした。
※後述しますが最低ISO感度200が前提での撮影です
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もくじ
手始めにND16で日中の滝を撮る
撮影場所は北軽井沢から二度上峠へ向かう途中の「浅間大滝」と「魚止めの滝」です。
先ずは浅間大滝です。駐車場から300mくらいの場所にあります。ここではND16とXF10-24mmを使って撮影しました。
絞りf/16、0.8秒で撮影。

滝から少し離れてf/11、0.5秒で撮影してみました。少し白飛びしている感じがありますね。曇り気味の天候でこんな感じです。

FUJIFILMのカメラはRAWを含めて撮影をした場合、最低ISO感度が200以下に設定できません。そのため、シャッター速度を落とすにはもう1段減光できるNDフィルターが必要だなと思いました。
一般的にはND16があれば十分なんて言われたりもしますが、それは最低ISO感度100のカメラの場合です。時間帯や天候によってはFUJIFILM機で撮影する場合、ND32が必要かなと感じました。
PLフィルター+ND16でもう1段分の減光を試す
次は「魚止めの滝」で撮影しました。
試しにPLフィルターとND16で撮影してみました。PLフィルターを噛ませることでもう1段減光できると考えたからです。

上の作例でお気付きになりましたでしょうか?4隅が暗くなってますね。「ケラレ」が出ているんです。その理由はフィルター重ねです。
XF10-24mmに保護フィルター
その上に72-77mmのステップダウンリング
その上に77mmのPLフィルター
その上に77mmのND16
そこで12mmまでズームしてみたところケラレは解消されました。(構図は少し変えてます)

PLフィルターをかませてみましたが、抜けが悪くなるように感じます。滝筋の水の色も滲んでいる印象がありますし。ということで本当に反射を除去する目的以外ではPLフィルターをかませるのは品質低下を招いてしまうかなと。
ND1000+ND16で思い切り減光してみる
ここからは手探りでの撮影です。構図を少しずつ変えながらND16とND1000を組み合わせて絞りとシャッタースピードを調整して撮影しました。天候条件は曇りで、木の枝や葉の影の影響は受けていません。
機材の構成は以下の通り。
XF10-24mmに保護フィルター
その上に72-77mmのステップダウンリング
その上に77mmのKenkoのND16
その上に77mmのKenkoのND1000
ケラレが出てしまうので12mmまでズームをして撮影しています。
14段の減光(ND16の4段+ND1000の10段)をするとこれまではとは違った絵が出てきました。絞りf/11、シャッタースピードは30秒です。

ちょっと明るいのでシャッタースピードを20秒にしてみました。絵に締まりが出てきましたね。

ちょっと構図を変えて更にシャッタースピードを15秒まで落としてみました。これはちと暗いかな。RAWでも撮影しているので後で修正はできますけど。

またシャッタースピードを20秒に戻してみました。いい感じです。

また構図を変えて今度はf/16まで絞って露光時間を長くしてみました。シャッタースピードは50秒です。水の流れはあまり20秒と変わらないですね。

同じ構図で露光時間を短くしてみます。絞りはf/8、シャタースピードは10秒です。どうでしょうか。あまり50秒と変わらないですね。

こうして見ると、水の流れに関してはND16とND1000の組み合わせなら最大でも15秒程度の露光時間になるように絞りやシャッタースピードを調整すれば良さそうですね。
早朝ならND16で滝の撮影がイケるんじゃないだろうか
早朝に観光スポットである「軽井沢・白糸の滝」に行ってみました。だーれもいません。誰も。真昼間は混むんだろなぁ..
ここで試したかったのは早朝の日が昇る前の時間帯なら最低ISO感度200のFUJIFILM機とND16でイケるんじゃないだろうか?ってことです。
時刻は3月24日の6時前。ND16でイケましたね。絞りf/11、シャッタースピード15秒です。

KenkoのND1000だとちょっと厚みがあってケラレちゃうんですけど、KenkoのND16は薄いので10mmで撮影してもOKです。
アイレベルを少し低くして、絞りをf/16、シャッタースピード30秒で撮影しました。水面の流れている感じが表現できたかなと思います。

構図を変えて撮影。

ND1000+ND16で雲の動きを撮影
次に試したかったのが太陽の光がある稜線で雲の動きを撮影するとどうなるんだろう?ってことです。
撮影場所は浅間山の麓にある標高1600mくらいの「小浅間山」です。ここもだーれもいませんでしたね。誰も。
峰の茶屋から40分程度で小浅間山のピークに行けるらしいのですが、私の足では25分でした。
ちなみに登山道は融雪と冷却が繰り返されて、樹林帯の残雪がアイスバーンになっておりました。軽アイゼンあったほうがいいかも。
早速、撮影してみます。先ずは40秒の露光から。ちょっと暗いですねぇ。

次はシャッタースピード60秒に設定し露光時間を伸ばしてみます。いい感じになりますね。暗いのは後で修正すればOK。

こんな感じで微調整を繰り返しながら長時間露光を楽しみました。
先ほど水の流れなら15秒程度の露光時間があれば十分と書きました。もし、海や湖で雲の流れと水の流れをコラボするなら60秒程度の露光時間は必要だろうなと思いました。
さて、ここでND400ではなくND1000を手にしている理由はやはりFUIJFILM機の最低ISO感度200というのが理由に挙げられます。
こんな感じでND16とND1000があれば楽しめることが分かったので、この2つで運用してみようと思います。
それでは。