※当記事は2017年8月に投稿した記事に加筆修正したものです。
山歩き用の撮影機材としてPENTAXのカメラを使っていました。
吐き出される絵には不満点はありません。
一眼レフを初めて購入するとき、NikonやCanonでもよかったのですがPENTAXを選びました。
その理由は防塵防滴を宣伝していたからです。
中でもPENTAXのK-30がお手頃な価格で、アウトドア・フィールドでも使える特徴を謳い文句にしていました。
カメラも2台になり撮影体制は充実してきました。
しかし、PENTAXと付き合っている中でも不満が出てきています。
機能面ではなく、品質面です。
もくじ
PENTAX K-3が寒冷地で多重露光の画像を吐き出す
PENTAXのカメラは−10℃の環境でも使えることを宣伝しています。
実際のところ、これまでにも厳冬期の山で何度も使ってきましたが問題なく動作をしてきました。
K-3 特長4(ハードな撮影現場に必要なのは、この使いやすさとタフネス。)ページより引用
-10℃耐寒動作保証
寒冷地でも優れた動作精度を安定して発揮氷点下10度以下という厳しい環境試験を実施し、動作精度と安定性、応答性、バッテリーの電圧変動などを確認。寒冷地にも積極的にカメラを持ち出して、撮影ができます。
しかし、一度だけ厳冬期の西穂高岳(外温は−9℃)でK-3の制御が効かなくなりました。
普通にシャッターを押しているだけなのに、勝手に多重露光撮影されてしまうというものです。
こんな写真が数十枚も出てきたのです。
設定触ってないのに….。
この時は、「仕様の範囲内で使っているのに何で?」と思いまいしたね。
リコーイメージングに証拠データを送るも、修理現場ではなかなか現象が再現しませんでした。
結局のところ、最後の最後で現象が再現し、カメラの基板を交換するか、修理扱いでカメラごと交換をするかの選択を迫られ、カメラを有償で交換をすることにしました。
とても納得し難い出来事でしたね。
K-3のファインダーと背面ディスプレイに結露が発生し絞り制御が利かない
PENTAXテクノロジーのページを参照するとアウトドアに特化したカメラ・レンズであることを強調しています。
防塵・防滴構造防塵
アウトドア撮影に強く、苛酷な条件でも使われるペンタックス一眼カメラ。レンズにも、すぐれた防塵・防滴機能が求められます。そのため、小雨や埃の侵入を防ぐシーリングを施した防塵・防滴レンズを開発
数年前の話ですが、霧雨の中で登山をした際にK-30のファインダーと背面ディスプレイが結露し電子制御が効かなくなる現象が起こりました。
この時、Nikon、Canonのカメラ(フルサイズですが)を持っている人たちは何ともなかったそうです。
「これがPENTAXの実力なんでしょうか?」とも思わざるを得ない出来事でした。
結局、誤動作は解消し、結露だけ残っているという状態でしたので、本体をリコーイメージングに送りました。
この時、リコーイメージングの担当者から直接電話が掛かってきて言われたことです。
「性能が高過ぎるため内部の湿気が外部との温度差で結露する可能性があります。そのため、結露が発生したらレンズを取り外しカメラを逆さまにし乾燥させて下さい。」
結局、保証期間内ということもあり本体の新品交換対応でした。
あれから3年。
再び同じ現象に遭遇しました。
今度はK-3です。
Avモードにすると被写体の実際の明るさよりも遅いシャッター速度にしか設定できまず、ISO感度もAUTOに設定していると真昼間なのに51200になってしまいます。
絞りのコントロールが効かないのです。
やはり今回も同じように霧雨での使用でした。
同じ条件下でK-30も使っていましたが何も問題がありません。
レンズはいずれも防滴構造のものです。
当時は仕方がなくマニュアルで撮影をしているという状況でしたね。
写りはいいのに肝心のボディに信頼度が置けないというもどかしさがありました。
この出来事がきっかけでマニュアル撮影をコツを掴むことになります。
防塵防滴の機能自体には問題なく、基板の腐食であることが判明。
このことからも、霧雨が直接の原因ということではなさそう(メーカーで宣伝しているだけあってそう言いたくないのかも)。
K-30のバッテリーを取り外すと日時が消えてしまう
コンデンサに蓄電できず設定した日時が消えてしまうという現象が起きています。
この時は毎回バッテリーを入れる度に日時を設定していましたね。
なんだか電子基板系の不具合ばかり起きている印象でした。
PENTAX K-1&レンズ スペシャルセミナーに参加した際、メンテをしてもらったのですが、その際に言われたのはスーパーインポーズが故障しているということでした。
K-30で黒画面を吐き出す
撮影をしていると突拍子もなく黒画面(黒死病と揶揄されている)を吐き出すんですよね。
ネットでも多数の情報が出ていますが、絞り制御の不具合ですね。
この現象を仕方がないと思っているペンタキシアンも数多くいるのではないかと思っています。
本来であればブチ切れる案件ですよね。
メーカーもリコールしません。
もうK-30の不具合に関しては諦めていましたね。
修理代で17000円かかります。
一方で中古市場ではK-30のボディが2万円で出回っています。
ここまでくれば修理をする意味があるのか、と疑問に思う。
このままボディを使い倒しました。
この黒画面を吐き出す現象は、最悪、RAWで撮影しているので、現像をする際に露出をいじれば復活できるデータもありますが悲しい作業です。
シャッターユニットの寿命を迎える前にどこか故障してしまうのが現実
K-30のシャッター回数は10万回。
K-3では20万回です。
でもね、この回数に到達する前に故障してしまうんだよねー。
というのが一番の不満点です。
アウトドア・フィールドで使えることを宣伝しているのに…。
この度重なる出来事でオリンパスの方が上じゃないの、って思いましたね。
小雨の中、カメラを出しっぱなしで歩いているオリンパス・ユーザーをちらほら見かけますし。
裏を返せばその程度は故障しないということではないでしょうかね。
以上、登山メインでPENTAXのカメラを使用して感じている品質的な実態と不満点をあげてみました。
写し出される絵には不満がないだけに残念でしたね。
当時は、今後の運用をどうしていこうか、とちょっとだけ心が揺れていましたね。
2017年12月18日:
K-3とズームレンズを中心に登山の行動用カメラ兼インターバル撮影用にすることに。
と同時に心が傾いたFUJIFILM機で広角単焦点を中心にシステムを組んで、勝負撮影兼、動作撮影用カメラとして併用していく運用をすることに決めました。
2018年9月22日:
K-3はズームレンズとマクロレンズ専用機。
FUJIFILMでは単焦点を中心にシステムを組んでいます。
2020年1月27日追記:
PENTAXのレンズはマクロレンズのみ残しシステムをFUJIFILMへ全面移行しました。
それでは。