ダブルマウントって意外といいんじゃないのかって思ってます。
今や一つのブランドに固着せず、複数のブランドの得意な領域を組み合わせて利用するがイイ時代なのかもしれません。
FUJIFILMもペンタックスもそれぞれ強い領域、弱い領域があります。この2社の機材を組み合わせると絶妙なシステムを組めることに気づきました。
もくじ
Xシリーズ(FUJIFILM)とペンタックス(リコーイメージング)はAPS-C機で独自路線のブランドを展開している
ペンタックスとFUJIFILMはAPS-C機に特化したシステムを出していますね。どちらも防塵防滴のボディや防滴構造のレンズを出しています。
どちらのブランドも強さ・弱さがあります。
まぁ、簡単に言えばペンタックスは昔ながらの堅実性で我がポリシーを守り抜いているイメージ、それに対してFUJIFILMはオープンで斬新的で我が道を行く感じです。ま、先見の目があるのはFUJIかなって気がします。
ペンタックスの強みは
・センサーをシフトさせたボディ内の手ブレ補正
・その技術を利用した星を追尾するアストロレーサー
・防塵防滴のボディ
・中望遠域の単焦点レンズのラインアップ
・ズームレンズの防滴対応
・光学式の一眼レフとして完成度の高いボディを出している
弱いところは
・K-30などのエントリー機の絞り不具合多発を放置
・サポートのログの残し方が時代遅れ(ヒューマンベースって意味)
・プロモーションが垢抜けない
FUJIFILMの強みは
・高感度耐性のセンサー
・フィルムシミュレーションによる色の再現性
・広角を中心にずば抜けた明るさの単焦点レンズをラインアップ
・ユーザーフレンドリー(※)
・ファームウェアの提供による機能の追加
・グローバルに展開したプロモーションビデオの製作
・動画分野への参入
※例えば、バッテリーはフラグシップ機でも下位機種でも同じ型番のNW-126W系を使ってますよね。
弱みは
・バッテリーの持ちの悪さ。ゆえにエクストリームなフィールドではバッテリーグリップが必要
・便利ズーム(F値可変)の防滴対応がなされてない
Xシリーズとペンタックスブランドを組み合わせてフィールド撮影用の機材を選定する
今、私が構想しているシステムです。ほぼフィールドでの仕様です。
ペンタックスはK-3のボディに以下のレンズ。
(防滴)DA16-85mm F3.5-5.6
(防滴)DFA100mm F2.8 Macro
FUJIFILMにはX-T2のボディに以下のレンズ。
(防塵防滴)XF16mm F1.4
(防塵防滴)XF50-140mmF2.8 → まだ持ってない
さて、これをどうアレンジするのか?
基本、行動中はボディ2台持ちです。この程度のシステムの重量なら私の基礎体力で簡単に覆せます。それよりも真っ当な理由があります。その前に組み合わせのシステムです。
システムA(水が豊富なエリア)
X-T2 と XF16mm F1.4
K-3 と D FA100mm F2.8 Macro
システムB(森林限界より上)
K-3 と DA 16-85mm F3.5-5.6
X-T2 と XF50-140mm F2.8
組み合わせなし
X-T2 と XF16mm または K-3 と DA16-85mm
システムAだけで行く場合もあるし、システムBだけで行く場合もあります。場所と季節によってはシステムA+Bで行きたいな、と思う場所もあります。
便利ズームであるDA16-85mm1本で行きたいシチュエーションもあります。例えば1日に長い距離を移動せざる得ない登山をやる場合ですね。もっと身軽に動きた場合は、X-T2とXF16mm1本です。例えば槍ヶ岳1泊2日とか。
システムA(接写能力の高い単焦点)で行きたい場所は水が豊富なエリア
X-T2 と XF16mm F1.4
K-3 と D FA100mm F2.8 Macro
水が豊富な場所は植生が豊かです。水が豊富な場所とは豪雪地帯ですね。春先や初夏になると雪や残雪が溶けて、物凄い勢いで百花繚乱たる花を咲かせる場所です。ついつい歩くことを忘れて足元を見てしまう場所です。
水が豊富な場所は広葉樹の森が広がっています。ブナ林とかね。これがまた秋になると紅葉が綺麗なんですよね。紅葉が終わって初冬を迎える晩秋も落ち葉の絨毯がきれいです。
だから接写できるレンズを使いたくなります。背景をの様子を入れながら15cmまで接写できるXF16mmで広角マクロ撮影を、花や落ち葉をDFA100mmでクローズアップ撮影をするイメージですね。
システムB(描写能力の高いズームレンズ)で行きたい場所は森林限界より上
K-3 と DA 16-85mm F3.5-5.6
X-T2 と XF50-140mm F2.8
単独峰よりもジオグラフィックな地形がある山に魅力を感じています。まぁ、簡単に言うと地形が入り組んでいる稜線のことを指しているのですが。
こんな場所は自分の足だけでは画角を稼げません。動ける範囲に制約があるし、数十m動いた程度では遠くの景色はさほど変わりません。こんな時はズームレンズが便利です。
F値が凡庸でもパンフォーカスで撮影をするようなシチュエーションなら、描写能力さえ担保できていればOKです。
標準域は描写力の高いDA16-85mm F3.5-5.6を選択。何よりも画角が便利です。以前にパンフォーカス撮影でXF16-55mm F2.8と比較しましたが、同等の描写力を叩き出したことから確信を持って選択をしています。
一方で望遠側はF2.8通しのレンズで勝負したいですね。
望遠側にわざわざ重量のあるF2.8のレンズ(1kg)なんか持たなくていいじゃないか、とも思います。ペンタックスならF値は暗いものの、AFが速く描写力が高くて軽量(440g)でかつ簡易防滴構造のDA55-300mm PLMというレンズがあります。
順当に考えれば軽量なシステムを組んだほうがいいに決まっています。でもね、広角から望遠までをレンズ交換なしに撮りたいのですよ。
行動のフェーズごとにレンズ交換をするのはいいけど、行動真っ最中にレンズ交換をするのはストレスになります。撮影機会の損失にもなりますからね。
じゃ、ペンタックスの望遠レンズじゃなくてXF55-200mmF3.5-4.8(580g)をX-T2につければいいじゃないか!とも思いますよね。描写力も評判がよく手ブレ補正もついてるしDA55-300mm PLMに比べたらF値も明るいし。なんだけども、防滴対応ではないんですよね。
と、わざわざ重たいレンズを持たなくてもいい理由をこじつけて見ましたが、作例を見ているとXF50-140mm F2.8 での勝負が多いように感じています。
広角側(つまり標準ズームの)はロケーション、つまり時間帯や季節、場所でいい絵が決まることが少なくありません。よって、決してレンズの明るさだけでは決まらないのです。星景の撮影を除けばね。
が、望遠側の勝負はやはり明るいレンズだと感じております。XF50-140mmはフルサイズ用の70-200mm F2.8通しのレンズ(1.4kg)の約2/3の重量になります。それと比べたら軽いです。
どんな場面で使うのかというと、迫り来る風景を背景に岩稜帯やお花畑で前ボケで作ったり、山岳ポートレートでの撮影ですよね。それからX-T2の動画撮影用としても使えます。
基礎体力と撮る気概、そして撮影をするための時間を確保するなら、重量ではなく、自分が最高と思えるシステムを組んで撮影現場に行くことですネ。
それでは。