登山をするとお金が掛かかります。
登山用具の調達から始まり登山が楽しくなってくると彼方此方の山へ行きたくなります。だんだんとエスカレートしていき、全国各地へ足をのばすようになります。そして交通費、外食代、温泉代がかかります。
登山で色々な場所へ行くと目が肥えてきます。そうなると写真まで撮りたくなってコンデジから一眼レフやミラーレスを手にします。テント場から星空まで撮りたくなって三脚を買い、それだけでは飽き足らず色々なレンズが欲しくなります。
いいレンズ(自分にとって)を手にすると撮影自体が楽しくなってきますよね。向上心スパイラルが旋風し撮影枚数が多くなります。データを保管するストレージ環境、写真を編集するソフト、そのデータを処理できるだけのスペックを有するパソコンが必要になってきます。
ほら、お金、掛かりますよね?
しかし、登山をライフワークの一つとして捉えれば長い目でお金が増えていく活動でもあります。
もくじ
登山は短期的にはお金がかかるが、長期的な目で見れば出費が緩慢になっていく
タイトルは登山にしていますが、他の活動にも当てはまるのではないでしょうか。ただし当てはまらない分野もあります。スキューバダイビングなどはお金がじゃんじゃん出て行きますよね。(経験者です。)
登山は短期的な目で見ればお金が掛かります。この「短期的」の具体的な期間は、やりたいことを実現するための道具を手にいれる期間と定義しておきましょう。
まず、初期投資が必要になります。具体的には、ザック、登山靴、テント、寝袋、調理器具、レインウェアなどになります。
道具を揃えても月日が経つにつれて、ランニングコストがかかります。
登山靴のソールの張り替え、衣類の買い替え、耐久品(テント、調理器具、ザック)の買い替えや修繕などです。
登山レベルが上がり趣向性に応じてかかる費用があります。
例えば冬山に入るなら、アルパインブーツ、ピッケル、アイゼン、ハードシェル、ゴーグルなどが必要になりますよね。
また、登山の行動範囲を広げなくても、趣向性に応じて派生費用がかかるものがあります。その典型的なものが写真撮影をするための機材です。
カメラ、レンズ、三脚、そして撮影した写真を編集するためのパソコン、ソフトなどがかかります。
どうでしょう?カメラ機材まで考えたらお金が掛かりますが、それでも「やりたい事を実現するための道具」を手に入れると考えたら100〜200万円程度で収まるのではないでしょうか。車1台分と考えたらいいかもしれません。
山に行くには車も必要になりますので、考えようによっては一般的な車(150〜300万円)にオプションが加わった物と捉えればいいかもしれませんね。
物がある程度揃ってしまうと買う物がなくなってきて、趣向性の高い物にお金を使うようになります。
例えば、カメラやレンズを買う場合、自分の趣向性や目的を分析をし、製品のこともよく調べてから購入に至りますので、お金を効率よく使うようになり無駄な出費がなくなっていきます。結果的に出費速度が緩慢になっていきます。
山に行くことを目的にすると物理的にも時間的にもお金を使える範囲が決まってしまう
山に行っても使えるお金の範囲が決まってしまいます。
ほとんどの社会人は、決まった休みがあるでしょう?多くの人が土日休みですよね。つまり決まった時間枠の中で山に来て、その範囲内で自分が実現したい山行をします。
この時間枠の中でどれだけお金を使えるか考えたことありまか?先ずはなるべくお金を使う方向性で列挙して見ましょう。
登山口の最寄りの都市までの移動費(電車代 or 高速・ガソリン代)
手持ち時間で物理的に移動できる範囲って決まってきますよね。その中でどれだけのお金が出るのか。
車で移動する、という条件で考えてみましょう。
仮に3連休に遠征したとしましょう。遠くに行ったとしても高速道路なら8時間くらいの移動ですかね。どのくらい移動できますか?700kmくらいじゃないですか?時間的にも物理的にも。ETCを使って高速代が1万円強、燃費15km /Lの車でガソリン単価150円だとしてガソリン代が7000円です。SAでの飲み食い、下道も走るでしょうから片道の交通費が2万円くらいですかね。往復で4万円だとしておきましょう。
しかし、こんな遠征は天気の条件が良くなければやりません。大遠征は年に何回やりますか?土日だけなら移動範囲がもう少し狭くなりますよね。
登山口から山の中に入って戻って来るまで
やはりお金が使えるお金が決まってきます。お金が使える場所が多い「上高地IN、涸沢カールまったりプラン」で考えてみましょう。
さて、あなたはどこでお金使いますか?
私ならきっとこんな感じになるでしょう。行動食や食材は持っているという想定でテント泊まりです。
徳沢園でアイスクリーム 400円。
涸沢でテント張ってビールとおでんセット 1400円。
帰りにまた徳沢園でアイスクリーム 400円。
帰りに明神館で岩魚塩焼き定食 1500円。
上高地で温泉 600円。
どうでしょう?ビールをもう一杯飲んでも5000円あれば足りそうですね。仮に山小屋に泊まっても+1万円でしょうか。年に何回やりますか?毎回、お金が使える山に行くわけではありませんよね?
お金を使える場所は限られています。食べまくって飲みまくっても内蔵の処理能力には限界があります。つまり、一定の額までしかお金を使えません。
物が揃うと消耗品以外の出費がほとんどなくなる
物が揃ってくると、その時々のシーンによって使い分けをするようになります。経験を積むほど行動中に持っていける荷物の物理的限界が見えてくるんですよね。
こんなことを繰り返していると、本当に必要な物と不要な物を選別する癖が身についてきます。結果的には、消耗品や耐久品以外は購買することがなくなっていきます。
消耗品とはレインウェア、アンダーウェアなどの衣類です。一度購入すれば数年は使うでしょ?頻繁に購入するものでもないので、出費の頻度は減りますよね。
天気が悪いと必然的にお金が貯まる体質になるので投資しよう
天気が悪いと山の代わりに代替え行動を起こしてしまう傾向にあります。旅行、グルメ、飲み歩きなどなど。
しかし、旅行に行っても物足りない、味覚を求めて美味しいもの食べに行っても一過性の満足で終わってしまう、飲みに行ってもデジャーブ感がすごいです。私(我が家)の場合ですけどね。
飲みに行っている時間が勿体無いんですよね。金曜日にどんちゃん騒ぎしている暇なんてありません!翌朝は山が控えているのに。場合によっては夜中から運転をして現地まで行かなくちゃ!なんてことがありますからね。必然的に飲みにお金を使う機会がなくなっていくのですよ。ただし、気心知れた人と飲むのは嫌いじゃありませんよっ。
そのため悪天候が続くと生活費以外にお金を使うことがなくなってきました。いや、使いたくても使う場所がないと言った方が正確でしょう。
私の場合ですが、視覚、味覚、嗅覚、触覚、聴覚の五感のうち、視覚に一番の価値観を見出しています。山の稜線から見る風景に絶対的な価値観を置いているので、その他にお金を費やしてもどうしても霞んでしまうんですよね。感覚的に。
もちろん、山に行かない時期は下界でお金を使いますが、そんな時期は限られています。そんな感じでお金が出て行くところが自ずと決まってきます。よってお金は貯まりやすくなります。
このお金、やはり自分の経験に積むことが一番です。例えば健康のためにお金を使ったり、質のいい食べ物を日常生活に取り入れたりするという感じですね。このように自分自身に投資をしていくことで良い循環が生まれていきます。
さて、私のことですが、経験・体力共に獲得しているので、次へのフェーズへ行く時期に来ました。そろそろ登山スタイルを変え楽しみへの多様性を増やすべく、そちらに投資をしていくつもりです。
それでは。