何かをやって自信を得るキッカケは誰にでもあるのではないでしょうか。
英会話でも楽器でも音楽でも何でもいいのですが、私の場合は懸垂をやり始めたことがきっかけでした。
もくじ
懸垂が1回もできなかった少年時代
思い返せば少年時代は普通の子よりも体力も筋力も劣っていました。中学生の頃は1回も懸垂ができませんでした。男の子なら大体5回くらいはできます。できる子は軽々と10回以上できちゃいまよすね。
それもそのはず13歳にして体重が60kgをオーバーしていました。クラスで1列に並ぶと前から大体5番目くらいの背丈でした。ポッチャリとした体型だったわけです。
そして普通の子よりも筋力が弱かった。腕相撲をやると自分より痩せている子に負けるわソフトボール投げも平均値よりも低いし持久走もすぐに息がゼェゼェなるし根本的な基礎体力がなかったわけです。
当時の願いは「普通になりたい」でした。本当ですよ。自分が周囲より劣っていると信じ込んでいました。いや実際にそうだったし。「普通」には程遠かったなぁ。
15歳になると懸垂が5回できるようになった
高校1年生になると懸垂が5回できるようになりました。体重は54kgでした。身長も少し伸び161cmでした。この頃になると標準体型になっていました。当時はやっと普通の子と同じ水準に達したと感じておりました。
後に自分がまだヒヨッ子だということを思い知ることになります。
スポーツテストで懸垂20回を軽々とやって満点を取ったクラスメートがいました。彼の身長は自分と同じくらいだけど体重は自分よりも8kg重かった。彼ことO君はガッチリとした体型でした。
高校生くらいの男の子だと腕っぷしの強さに憧れるものです。いや、大人でも憧れますね。クラスの中で腕相撲がなんとなく流行っていました。
そんな私はO君に腕相撲を挑みました。秒殺されちゃいましたよ。何回やっても勝てない。どうしても勝てない。ヘコみました。何しろ自分よりも遥かに強いんですからね。
今なら負けた要因を冷静に分析ができます。最大筋力を計算すると・・・
当時の私:(54kg/係数40*5回)+54kg ≒ 61kg
彼: (62kg/係数40*20回)+62kg ≒ 93kg
勝てないですよね。筋力が1.5倍違うんですよ。自分より50%も出力があるんです。もちろん腕相撲の勝敗は懸垂の筋力で決まるとは限りません。しかし、知識もテクニックもない素人同士の勝負での話です。
特訓をして懸垂が30回できるようになる
O君は高校生になってから最初に仲良くなった人でした。だからなおさらライバル心を感じていました。しかし、彼自身の都合でわずか数ヶ月で学校を去ってしまいます。
心にぽっかりと穴が空いた気分になった私は、O君が私の目標となり私は懸垂の特訓をするようになりました。特訓とは言っても5セットも10セットもやるようなワークアウトではありません。
毎日1から2セット程度、ぶら下がってハーフ懸垂をやるというものでした。具体的にはアゴを鉄棒より高く挙げて肘の角度が90度になるまで体を下ろすというものです。
当時は筋肉を回復させるという概念もタンパク質の補給が必要という知識もありませんでした。
そんな適当な思いつきで特訓した懸垂ですが挙上回数が徐々に伸びていきました。伸びてくると面白くなってきます。自信がついてきます。
1年後体力テストで17回の懸垂ができるようになっていました。体重は57kgでした。
( 57kg / 係数 40 ✖ 17回 )+ 57kg ≒ 81kg
1年間で最大筋力が35%も伸びていました。ものすごい成長率ですね。
更に1年が経過し高校3年生になっていました。その頃には何と30回もの懸垂ができるようになっていました。身長は164cmで体重は58kgでした。
( 58kg / 係数 40 ✖ 30回 )+ 58kg ≒ 101kg
高校2年生から高校3年生になるまでの1年間は前年比約24%の伸びしろでした。
結果的には当時のO君の筋力を超えることができました。
現在に至る私の自信はこの時期に行った懸垂によって培われたと言っても過言ではありません。わずか数ヶ月間の付き合いでしたがO君に出会えたことを今でも感謝しています。
天狗になって落ちる
やがて社会人になりジムでワークアウトをやるようになりました。しかし、懸垂から遠ざかっていました。背中を軽視しベンチプレスばかりやっていたのです。
やがて仕事の時間が不規則になりワークアウトからも遠ざかっていきました。
30代にさしかかったある日、懸垂をやってみるとたったの10回しかできなくなっていました。体を鍛えていないツケですね。何もせずに維持できるものではありません。
登山など有酸素を伴う運動はやっていましたが懸垂をやるとすぐに息が上がるようになっていました。大きな筋肉を使う能力が低下していたのです。
全盛期を超えると心に決める
今からおおよそ5前のことです。2011年の初夏だったでしょうか。再びワークアウトを始めました。私の願いはただ一つ。「かつての自分を超える」です。
マシーンがある施設に通い始めチェストプレスやラットプルダウンをやり始めると、みるみると挙上重量が伸びていきました。マッスルメモリーというやつでしょうか。
半年も経つとその施設にあるマシーンの最高重量が挙がるまでに筋力が伸びていました。チェストプレスは90kgで4〜5回、ラットプルダウンなら80kgで10回で引けるようになっていました。
ある時気づきます。「あ、もうこの施設でやっても意味ないな。この施設でできることは自重でもできるんじゃないのか?」と。
2012年の夏頃からは本格的に公園で懸垂をやり込むようになりました。悪天候や体調の悪いとき以外は継続してきました。今ではやらないと気持ち悪いのです。
懸垂というワークアウトが習慣化された結果、今の私の外見や自信を作っています。
私の在り方が今の体を作りました。何事も心に決めることが大事です。やがて後ろを振り返ったとき大きな成果になっていることに気づきます。
直近の私の最高記録は35回。体重は67kg。
(67kg / 係数 40 ✖ 35回 )+ 67kg ≒ 125kg
挙上回数が20回を越えてくると上記の計算式の精度があっているのか疑問に思うところですが、リバースグリップとパラレルグリップのラットプルダウンだと110kgを5回引けますので推定MAX値は120kgを超えていると見ています。
*2017/2/11 追記:2週間前にラットプルダウンをやったら120kgで2repでした。
まだまだ上を目指しますよ。
それでは。