最近、ローカスギアのテントを使っている人、地味に増えてきてませんか?
かく言う私もローカスギアの『Khufuクフ』を3シーズン使ってきました。
今では登山用の主力テントになりつつあります。
使ってきて色々と分かってきたので今回はクフについて書いてみたいと思います。
もくじ
『LOCUS GEAR』ローカスギアというメーカーを知ったキッカケ
ローカスギアというメーカーを知ったのでは2018年10月でした。
針ノ木岳から爺ヶ岳までの稜線をひょんなことから一緒に歩くことになった人物から教えて頂き知ることができました。
彼はいわゆるUL系の装備で歩くスタイルの山行を好んでやる方でした。
単に体力不足をカバーするための軽量化ではなく、パフォーマンスを発揮するための山行を目的とした軽量化を実践していました。
そして基礎体力がずば抜けて高い人物でした。
(最近、UL系の格好をした人たちを見ますが…基礎体力が弱い方が散見される)
そんな彼から教えてもらったのがLOCUS GEARという軽量なテント製作(というよりシェルター)を手掛ける日本のメーカーでした。
このメーカー、調べていくうちに日本のメーカーとは思えないほど洗練された製品を出していることを知り俄然興味が湧きました。
丁度その頃、10数年使っていた自立式のドーム型テント「モンベルのステラリッジ2」の劣化も気になっており新調を考えていた頃でした(加水分解が始まっていますがこの記事を書いている2021年現在も使ってます)。
そこで購入したのが、シェルター本体(フライに相当)とメッシュ・シェルター(インナーに相当)がセットになったKhufu HB(HBはHybridコーティングの略)でした。
Khufu(クフ)HBとは?
『Khufu HB』はモノポール(1本のポール)で設営できる非自立式型のテントで量産モデルになります。
後述する「スタンダード・コレクション」という位置付けで販売されています。
ローカスギアは2種類のオーダー製品を用意しています。
- スタンダード・コレクション(量産モデルで在庫を持って販売される)
- カスタム・コレクション(受注生産モデル)
特にカスタム・コレクションは自社工場でひとつずつ手作りされているため、需要が追いつかず納期まで時間がかかります。
この状況を打破するために海外の工場とコラボし、量産モデル『スタンダード·コレクション』を実現したものが『Khufu HB』 です。
<参考情報>
スタンダード・コレクションには4人用のKhafra(カフラ) HBもあります。
Khufu(クフ) HBは2人用です。
ローカスギアはシェルター周りの製品を単体販売をしていますが、Khufu HBはテント一式のような形でセット販売された製品になります。
Khufu HBのセット内容は
- シェルター本体
- メッシュ型のインナー
- ペグ16本
になります。
ザックリと表現すると『Khufu HB』は、軽量性、可搬性、耐候性、高い拡張性を備えたカッコいいテントです。
全プロダクツの中のKhufu(クフ) HBの位置付け
ここでは、LOCUS GEARのプロダクトの要ともなる『シェルター本体』に触れることで、Khufu HB(クフHB)の立ち位置を明確にしたいと思います。
Khufu HB(クフHB)は従来のカスタム・コレクションのKhufuシリーズのスタンダード・コレクションバージョンという位置付けになります。
同じKhufuというプロダクト名でもシェルター本体にはシリーズ(商標がついた素材)があります。
素材 | 特徴 | 使用用途 |
Tyvek®(タイベック) ポリエチレンを極細長繊維を紡糸し熱と圧力で シート状に形成された不織布生地 商標所有:米国デュポン社 | ・透湿性がある ・耐水性がある ・引き裂き強度がある ・軽量 ・紙ような質感 | ・建築資材(透湿・防水シート) ・手提げ袋 ・防護服(化学、医療現場など) |
DCF(Dyneema® Composite Fabric) ダイニーマ繊維をUV樹脂でラミネート加工した生地 商標所有:オランダDSM社 | ・極薄である ・軽量 ・引き裂き強度がある ・耐水性がある ・透湿性はない | ・防護具 ・アウトドア用品 ・重工業用ロープ ・航空、水産用の網 |
Sil-Nylon(シルナイロン) シリコンをしみ込ませたナイロン | ・軽量 ・耐水性がある | ・テントのフライシート |
シリコンとPU(ポリウレタン)のハイブリッド | 割愛 | 割愛 |
Khufuには上記に挙げた4種類のラインナップがあります。
スタンダード・コレクション(量産モデル)である『Khufu HB』はシリコンとPU をハイブリッド(HBが略)・コーティングしたシェルターを採用したものになります。
では、実際に展開しているプロダクトを見てみましょう。
プロダクト | サイズ | 重量 | 外観(全て2人までの使用を想定) |
Khufu Tyvek | L 265cm W146cm H 130cm | 440g | |
Khufu Sil | L 270cm W160cm H 130cm | 470g | |
Khufu DCF-BDCF-B | L 270cm W160cm H 130cm | 335g | |
Khufu HB | L 265cm W160cm H 130cm | 390g |
同様に他のサイズでも上記の素材でプロダクトを展開しています。
- Apollo Tyvek (1-2人用)
- Cerro Sil(1人用)
- Menkaura Sil(1人用)
- Soris Sil(6-8人用)
- Hapi Sil(2人用)
4人用であればKahfra(カフラ)シリーズもあります。
- Khafra Sil
- Khafra DCF-B
- Khafra HB(KhufuクフHBの4人用バージョン)
ドーム型のテントもあります。
ダイニーマ繊維の不織布にeVentのメンブレン(膜)をラミネートした、超軽量かつ優れた防水透湿性能を併せ持っ最先端素材のDCF-eVentという素材を使ったDjedi(ジュダイ)DCF-eVent Domeです。
しかし、価格も12万円オーバーと高価です。
他にタープなどもありますが、割愛します。
KhufuクフHBは洗練されていてカッコいい
クフは格好いい。
キャンプ場に行っても他のテントとは一線を画した美しさがあります。
ドーム型のテントが多い山のテント場でもカッコいいデザインが引き立ちます。
「見た目じゃない実用性だ!」
ごもっともなご意見です。
でも言います。
見た目は大事です。
自己満足の世界ですが「カッコいい」という気持ちを持って行動するだけで気分が上がりますよね。
楽しさがブーストするという意味でいいんじゃないかなと思います。
しかし、クフはカッコいいだけじゃないんです。
実用性も素晴らしいんですよ。
Khufuクフの設営・撤収はポール1本で簡単
クフは設営が簡単なんです。
- 最初に中のメッシュインナーの四隅をペグダウンし
- その上にシェルター本体を置き同じペグに軽く固定をする
- そして、入り口のジッパーをガバッと開けてトレッキングポールを突き立てて
- ガイラインで張りを調整する
トレッキングポール(ストック)1本とペグさえあれば設営ができます。
純正品も販売されていますが、ポールのメーカーは問いません。
写真ではブラックダイヤモンドのトレッキングポールを使っています。
撤収も簡単です。
ストックを短くして取り出し、ペグを抜けばOK。
自立式のテントのようにポールを組み立てて抜き差しする手間がないだけに設営・撤収が簡単なんですよね。
ちなみにインナーメッシュだけで張るとこんな感じです。
この上からシェルターを被せるイメージですね(もちろん、シェルターだけでもOK)。
Khufuクフの拡張性が素晴らしい
一般的なドーム型のテントは形状が決まってるがゆえに拡張性が乏しくなります。
しかし、クフは一味違います!
何と言っても拡張性が素晴らしい。
トレッキングポールを2本使いA型フレームで設営し居住性アップ
クフはトレッキングポールを2本使って設営することができます。
モノポール((1本のポール)で設営する時よりも居住性が高くなります。
特に2人で使用する場合は写真のようにA型フレームで設営したほうが居住空間を有効に使えます。
モノポール・スタイルで設営する時は、メッシュ・インナーとシェルター本体を一緒に突き上げて設営してましたが、ポール2本で設営する時はシェルター本体独立させて設営した後に、メッシュ・インナーをぶら下げて設営します。
モノポールで設営する時よりも若干、時間が掛かりますが、居住性の高さは大変満足するものです。
特に床の占有面積を有効に使える点がいいですね。
A型フレームで設営するにはオプション品のパーツを使います。
それがDPTE (Dual Pole Tip Extender)です。
写真の棒の穴にストックの先端を連結させてクフのシェルター本体の天井に突き上げて使います。
ストックのグリップはロープが付いたマジックで巻き、地面に設置します。
ロープは左右に引っ張ってテンションをかけて使います。
そのうえで、にシェルターの本体からメッシュ・インナーをぶら下げてペグダウンをしています。
実際の使用例です。
DPTEは、アルミ製とカーボン製の2種類が販売されています。
- アルミ製:120g
- カーボン製:84g
私はLOCUS GEARのサイトからカーボン製のDPTEを購入し使ってます。
(Amazonや楽天では見当たらないので)
トレッキングポールも純正品の(カーボンファイバー・トレッキング・ポールCP3)を購入しました。
シェルター本体(フライに相当)だけでも設営できる
クフはシェルター本体だけでも設営ができます。
写真のようにトレッキングポール2本使ったA型フレームでも設営できますし、もちろん、ポール1本だけ使ったモノポールスタイルでも設営できます!
荷物を軽くしたい時や設営・撤収を時短したい時はシェルターベースで張るのが良い場合もあります。
※写真のフットプリントはオプションで別売りです。
雨が降らない想定で、風もあまりなく、虫の影響を受けない立地なら、このスタイルで行くと非常に快適です。
実際にこの秋に栂海新道を歩いた時はこのシェルターだけのスタイルで行きました。
上の写真の後にメッシュ・インナーをシェルター本体に設置したら最終的にこんな感じになりました。
インナーの種類が選択できる
KhufuクフHBには購入時に「フル・メッシュ・インナー」が付属してきますが、実はメッシュ・インナーのサイズに4種類のラインナップがあります。
これなら用途に応じて使い分ける変えることができます。
例えば、3/4 Meshならソロで使用した時に足元部分の前室を広く拡張できます。
これなら頭元にザックを置いて、登山靴や調理器具をメッシュの外に置けます。
Half Meshを使うならカメラをセットした三脚を低くした状態で前室部分に置くこともできますね。
これなら夜中に星空を撮影したい時に寝床で、ごそごそと準備をしなくても即座に撮影に繰り出せそうです。
もちろん2人で使用するならFull Mesh一択なのですが…。
それにしてもこの拡張性と選択肢は嬉しいですよね。
Khufuクフは軽量だ。最大限に『拡張しても』1.1kg台だよ!
クフの拡張性が素晴らしいことは先に触れた通りです。
では、拡張した場合の重量はどのくらいになるのでしょうか?
▲シェルター本体: 390g
▲インナーメッシュ: 360g
▲ペグ: 11.5g × 16本(184g)
——-ここまでが標準装備——
▲DPTE(カーボン): 84g
▲フットプリント:160g
——-オプション品—–
※ここではトレッキングポールの重量は通常の登山でも使うため除外します。
シェルター本体(390g)だけで設営した場合、16本のペグと合わせて約520gになります。
フットプリントを加えても660gです。
Khufu HB購入時の標準装備でも934gです。
A型フレームにするためのカーボン製のDPTEを加えても1018gです。
更にフットプリントを敷いても1178gです。
そうです。
最大限に拡張をしても1.1kg台(もちろんスタッフザックも込み)なんですよ。
最軽量で行きたければ520gで行くことも可能なんです。
これがクフの持つ拡張性から来るアドバンテージです。
自立式テントですが山で多く見かけるスペックを持つモデルと比較してみましょう。
※いずれも本体、フライ、ペグ、スタッフバッグを含む総重量
モンベルのステラリッジテントは1430gです。
ファイントラックのカミナドーム2は1460gです。
自立式テントは一昔前と比べたら20%強軽量になりました。
それでも最大限に拡張したクフの重量のほうが250〜280g軽量ですね。
Khufuクフの内部空間は広い
一般的な山岳テントの場合、長辺が210cm、短辺が130m、高さが105cmになります。
例えば、モンベルのステラリッジテントがそうです。
特に床のサイズはモデルチェンジが行われても踏襲されています。
ファイントラックのカミナドーム2もモンベルと似たようなサイズ感です。
長辺が2cmだけ長いだけですね。
一方でクフはどうなのか?
フル・メッシュ・インナーを使った場合、長辺が230m、短辺が135cmになります。
特に長辺は20cm長くなるので一般的な男性であれば足元に80Lクラスの大型ザックを置くことができます。
頭上も形状が三角柱になりますが高さが130cmあるので空間が広くなります(なので着替えやすい)。
広さはこんな感じ。
183cmのマットを敷いても頭元と足元にスペースを確保できます。
腹這いになっても余裕があります。
読み物をしている妻の身長は163cmです。
しかし、スペースが広いと散らかしてしまいますね….。
雨・風には耐えられるのかよ?
モノポール型のテントは傍目に見ると雨や風に弱そうに見えます(いや、見られます)。
「あんなのただのシェルターだよ、雨風に弱いぞ」
「ドーム型のほうが強いんだ」
とテントの中に居ると外で会話している声が聞こえてくることがあります。
(居ないと思って話してるんですかね?)
答え。
余裕で暴風に耐えますよ。
寧ろペグダウンしガイラインでしっかりとテンションを掛けないと設営できない構造なので必然的にしっかりと張らざるをえません。
これが実際に暴風雨に耐えた時の写真。
(後で映像もお見せします)
ポールが入っている自立式のテントでも張りが甘ければ潰されます。
私もモノポール型のテントを張るまでは雨風は大丈夫なのかな?と不安を持ってましたが、ただの杞憂でした。
ポール1本の設営でも強風雨に一晩耐えた実績
論より証拠。
映像を見ていただきましょう。
これは昨年2020年の夏に北アルプス最深部を歩いた際、中継地点として双六小屋のテント場に滞在した時の動画です。
強風と雨で半数の方は縦走を続行せずに撤退していった思い出深い山行でした。
詳しくは『山旅 Vol.6 「コロナ禍の北アルプス最深部 」5泊6日かけて歩く黒部源流・高天原・雲ノ平』を読んでみて下さいね。
この時に張ったのはKhufuクフ HBを購入した時の標準セット、つまり、シェルター本体、メッシュ・インナー、それから1本のトレッキング・ポールだけでした。
フットプリントもA型フレームにするDPTEも設置してません。
1本のトレッキングポールとペグダウンしたガイラインでこの雨風に耐えたと言っても過言ではありません。
メッシュ構造のインナーを使ってはいましたが、ボトムはバスタブフロアでシェルター本体と同じ素材を使っています。
そのため、横殴り雨でも水滴が入ってくることはありませんでした。
シェルター本体も一晩バッチリと雨から身を守ってくれました。
この体験からKhufuクフに対する信頼度が急上昇しました。
補足。
モノポールで設営する場合、トレッキングポールを130cmにすることになってますが、135cmにしたり、逆に125cmにしたりできます。
ガイラインで張りを調整すればいいだけの話なんですよね。
高さ調整をすることでシェルターから入って来る風を低減したり風通しをよくしたりすることが可能になります。
寒くないのかよ?
晩秋の標高2500mで風があれば寒いだろうなと思います。
この条件ならドーム型の自立式テントを持っていきますね。
我が家ではモンベルのステラリッジテント2を使っています。
クフはシェルターの高さをストックを使って調整することで隙間風を低減することはできますが、風が回り込んでインナーのメッシュ部分から入ってこないとも限りません。
なので、実際に今年2021年9月の後半の双六テント場ではステラリッジテントを持っていきました。
曇りがちで風もあって…という気象条件だろうなということが予め分かっていたので。
しかし、厳冬期(ただし安定した天候の)になると話が変わってくると思います。
理由は雪でブロックを作れば下から入ってくる隙間風を防げるから。
これはKhuf Silをシェルターだけ雪原に設営している様子です。
周囲を少し下げてブロックでバリケードを作ってますね。
私もまだ試したことがありませんが、風の影響を受けない条件ならドーム型(ダブルウォール)でもシェルター本体だけでも体感温度には差がないと思います。
設営はモノポール or A型フレーム? インナーは? シェルターだけにする?
Khufuクフは拡張性が高いがゆえ設営スタイルにも選択肢が出てきます。
大きく分けて4通りありますね。
- シェルター本体 + インナーメッシュ + モノポール
- シェルター本体 + インナーメッシュ + A型フレーム
- シェルター本体 + モノポール
- シェルター本体 + A型フレーム
ザックリと言うと…
シェルター本体だけで設営するのか、それともインナーも設営するのか?
ストックは1本だけで設営するのか、それとも2本使って設営するのか?
の違いになります。
個人的にはこんな感じで使うかなぁ。
ソロで快適に過ごしたいなら、設営・撤収が楽だけど居住性もまぁまぁな1番。
妻同伴で快適に過ごしたいなら、設営が少しだけ手間だけど居住性が抜群な2番。
1日の行動時間が8時間に及ぶような縦走で、軽量化、設営の時短、かつ、雨が降らない想定が目的なら3番。
夏場の登山で、雨、風、虫の影響を受けない前提で、空間を最大限に活かすなら4番。
あと、凸凹がありそうな場所はインナーメッシュのボトムを保護する目的でフットプリント(別売り)も使ってます。
大体どこのテント場も小石とかありますし。
山での使用実績
- 双六テント場(8月、9月)
- 三俣テント場(8月、9月)
- 徳沢園(9月)
- 涸沢カール(8月)
- 西岳ヒュッテ(9月)
- 大天井岳(9月)
- 天狗山荘(9月)
- 朝日小屋テント場(7月)
- 湯俣温泉(9月)
- 栂海新道(10月)
もちろん、下界でも使ってますよ。
下界なら季節問わずって感じですね。
もちろん欠点もある
いいことばかり書いてきましたが欠点もあります。
前室はちと狭い
出入口は長辺にありますがシェルター本体を張った時の空間があまり広くありません。
感覚的に置ける物は登山靴2人分+サンダル、ちょっとした調理器具類だけって感じです。
モンベルのステラリッジライトならレインカバーを被せた70Lクラスのザックを2人分+登山靴を前室に置けたんですが….Khufuクフでは無理ですね。
ただ長辺が230cmと長いのでザックを足元に置けるというメリットでこのデメリットを相殺できます。
涸沢カールのような場所では張る際に若干のスペースを必要とする
シェルター本体を張った時のサイズは当然ながらインナーメッシュのサイズよりも大きくなります。
特に涸沢カールのように岩場が多いテント場だと混雑するタイミングで行ってしまうと場所を張れる場所を確保できなくなる懸念もあります。
これは今年2021年8月の終わりに北穂高岳に登るために涸沢カールにKhufuクフを張った時の様子です。
早めの時間(11時頃)に到着できたということ、そもそも入山者自体があまり多くなく全体的に空いていたということもありベストな場所を確保できました。
Khufuクフのシェルター本体は、長さ265cm、幅160cmです。
モンベルのステラリッジ2は前室まで合わせると長さ265cm、幅130cmです。
長さだけを見ればどちらも同じに見えますが、ステラリッジ2の場合は設営する際に自立部分の面積、つまり長辺の210cmだけ確保できればいいだけの話なんですよね。
幅の部分も同様の考え方で130cmの自立部分を確保できればいい。
Khufuクフの場合はそうはいきません。
自立させるには265cm、それに加えてペグからガイラインを張るスペースが必要です。
ということを考えただけでも実際には長さ290cm、横も同様に180cmほどのスペースは欲しいところです。
涸沢カール、北穂高岳、殺生ヒュッテで張る場合は、行くタイミングによっては自立式のドーム型テントのほうがいいかもしれないなと感じてます。
混雑したテント場では通行人にシェルターのガイラインに足を引っ掛けられる可能性がある
涸沢カールのように物理的にテントを張る位置が決まってしまうような場所ではそれほど気になりませんが、徳沢園のように自由にテントを設営できるような場所では通行人に、シェルター本体のガイラインに足を引っ掛けられることがあります。
徳沢園では物理的に自由にテントを設営できる。
より多くのテントが張れる。
通路が物理的に狭くなる。
しかし、非自立式のテントはペグダウンとガイラインで張ることが命。
必然的にガイラインがシェルター本体よりも外側に出る。
夜になると暗くてガイラインが見えない。
想定外の位置にガイラインがあるので通行人は予測できない。
通行人が足を引っ掛けてテントがゴリッとなる。
何回もやられる。
私がキレる(いや、違う)。
という具合になります。
そこで取った対策。
ペグを刺している位置に石を並べて「このラインはこのテントが使っている位置だぞ」という意思表示を視覚的にアピールすることでした。
これで足を引っ掛けられなくなったのは言うまでもありません。
まとめると…
上記に挙げた通り欠点もありますが…
Khufuクフ HBは
- 軽量で
- 可搬性に優れ
- 拡張性が高く
- 内部が広く
- 雨風にも耐え得る
- カッコいい
テントです。
以上となります。
それでは。
LOCUS GEAR ギャラリー:実際の使用例が見れます。
LOCUS GERA マテリアル:素材について説明されています。
Tyvec:素材タイベック®︎の公式ページ
Dyneema:素材ダイニーマ®︎の公式ページ