以前に行った熊野古道の続編です。前回は中辺路から本宮大社まで歩いたわけですが、今度は2017年の5月に伊勢路を歩くことにしました。
(※写真はリサイズしてますが、スマホやタブレット端末ユーザーの方はWi-Fiなど安定した通信環境での閲覧を奨励します。)
伊勢路は登山経験がなくても歩きやすいのでハイキング入門としてもオススメ。特に新緑の季節がやってくる5月は気候的にも快適です。
伊勢路は伊勢神宮から熊野三山へ通づる参拝道です。
熊野三山とは「山」ではなく「3つの神社の総称」です。
・熊野本宮大社
・熊野速玉大社
・熊野那智大社
熊野古道の概要図(wikipediaから引用)です。伊勢路は青色で示されたルートです。
実歩いた区間は伊勢路の中の一部を2泊3日で歩きました。そんなガシガシ歩かずにゆったりと歩いた感じです。昔の風情を感じたいですからね。
それでは詳細情報をご紹介していきましょう。
もくじ
「馬越峠」から「松本峠」の区間を掻い摘んで歩いた
詳しくは熊野古道伊勢路ナビの地図を見て頂くとして、実際に歩いた区間は尾鷲市の「馬越峠」から熊野市の「松本峠」までです。
DAY1:「馬越峠」から尾鷲市内まで
馬越峠への入り口は道の駅「海山」から数百mの位置にあります。ですから自家用車でいく場合は、道の駅を目指しここで車をデポします。
馬越登山口までは600m。
昔の人はこんな格好で歩いていたんですね。
馬越峠のスタート地点。時刻は8:30です。
初っ端から石畳の道が始まります。
尾鷲の辺りは年間降水量が4000mmと国内の中でも多雨地帯です。シダ植物が多いですね。
馬越峠って標高が低いんです。
5月の頭の曇りの日で気温は13度。
尾鷲市内を一望できるポイントがあります。それは「天狗倉山」です。
杉も多いですよね。花粉の季節じゃなくてよかった。
尾鷲市内。湾に囲まれたコンパクトな街です。
馬越峠を後にして尾鷲市内へ下山します。緑が多いですね。流石の多雨地帯。
シダ植物。
ここでちょっと行きたかったカフエがあったので立ち寄りました。
山の喫茶&山のお宿「山帰来:さんきらい」でお茶
山帰来のオーナーさんは「カミーノ・サンティアゴ・デ・コンポステーラ」をご夫婦で歩いてきた経験をお持ちでの方です。
実際にご自身で旅をしてきた経験がカフェの空間にも活かされているのでしょう。どんな空間が旅人にとって気持ちがいいのかというツボを抑えていますね。
ハイキングしたらまったりとコーヒー飲みたくなりません?
レトロな感じで好きです。
カフエを後にして尾鷲市内へ向かいます。
民家の間も歩くんですよ。
翌日は八鬼山を越えていきます。
さて、ランチにしましょうか。尾鷲市内は意外と食べ物屋さんの選択肢が少ないんですよね。そんな中で訪れたのが、かっぽう田舎(割烹田舎)です。
看板はあまり目立たないです。
田舎定食が美味しいんですよ。これで800円です。きちんと作っている感じで良心的な値段だと思います。
道の駅「海山」に戻ってデポしている車を回収しに行かねばなりません。残念ながら電車は通ってないので、バスかタクシーでないと戻れません。
ということで、尾鷲駅の近くの交番に駆け込んで、どこのバス停に行ったらいいのか教えて頂きました。
バスで道の駅「海山」の近くまで戻ってきました。
さて、車を回収したら次はお風呂ですね。
車を走らせて再び尾鷲市内へ戻り、翌日に歩く予定の八鬼山登山道への入り口の下見をかねて「三重県立熊野古道センター」へ向かいます。ここではちょっとした展示物があって時間潰しができますよ。
続いて三重県立熊野古道センターの近くにある夢古道の湯で汗を流しに行きました。
もうね、お風呂の混雑がすごかったです。他に選択肢がないから人が集中しちゃうんですよね。熊野古道は空いているのにみんな、どこから来たの??
さて、お風呂が済んだら夕食をたべにいきますか。ということで港へ来てみましたが、なーにもありませんでした。尾鷲市内は「食」の選択肢が少ないですね。
そこで入った食堂がここ。国道42号線沿いにある「もりば」です。
てんぷら定食を食べました。
翌日の行動食を買い足して、道の駅「海山」に戻ります。ここで車中泊しました。私はテントを張りましたが。
この季節に熊野古道を歩くと思ったら事前に宿を抑えて行くか、車中泊(テント泊)になりますね。我が家では天候次第で行き先を変えるので、必然的にフレキシブルに動ける車中泊になっちゃいます。
DAY2:「八塊山道」から「賀田駅」まで歩き電車で「大曽根浦駅」に戻る
2日目は熊野古道センターから歩いて15分ほどの所にある「八鬼山道」から「賀田駅」まで歩きました。
地図の詳細は熊野古道伊勢路ナビの地図を見て頂きましょう。
翌朝、道の駅「海山」から三重県立熊野古道センターに戻ってきました。車をデポするためです。ここから15分ほど八塊山道の入り口まで歩きます。
八塊山道の入り口付近に車を止めてもよかったのですが、後で回収しに来るのが面倒だったので、戻ってくる予定の大曽根浦駅から比較的近い距離にある三重県立熊野古道センターへ車を止めることにしたのです。
ここから八鬼山越えの始まりです。時刻は6:40。誰もいませんね。
途中にソーラーパネルが設置してありました。尾鷲って降水量が多いのですが、日照時間も約1900時間となかなか長いんですよね。短時間の土砂降りが多いのかな? (参考ページ:尾鷲の雨-Wikipedia)
再び石畳の道が始まります。
変に整備されてないので風情を感じます。
八鬼山を越えて「健康とゆとりの森」まで来ました。展望が効くんですよ。
前日にスーパーで買っておいた赤飯を食べます。まだ9:30だけどね。
ここから三木里ビーチに向けて下りが始まります。
なんだかなぁ。悲しいのは木にペンキを塗る君たちじゃないのかい?
曇り空ですが緑が濃いのがよく分かります。
また民家を歩きます。
三木里ビーチが見えてきました。森と海の対比が面白いですね。
ここが三木里ビーチ。キャンプ場もあるんですよ。
再び山道に入り三木峠越えをします。
賀田湾。
緑の中の緑って感じですね。常緑広葉樹が多いんです。
森と海と民家。いいシチュエーションですね。
三木峠を越えたあたりから天気が怪しくなってきたので、羽後峠は越えずにその下に走っているトンネルを潜ってショートカットしました。
賀田駅の近くまでやってきました。小雨が降り出しています。
雨!
カメラも雨と戯れちゃいました。小雨程度なら平気です。
この日は二木島まで歩くつもりでしたが、雨のため「賀田駅」から熊野古道センターまで戻ることにしました。時刻は14時過ぎ。前日に熊野古道センターで電車の時刻情報も入手しておいたのです。
電車で大曽根浦駅まで戻ってきました。ここから熊野古道センターまで20分ほど歩いて車を回収しました。
前日同様に三重県立熊野古道センターの近くにある夢古道の湯で汗を流し、夕食を食べるパターン。
選択肢がないのでまた42号線沿いへ。この日はレストラン三紀へ。
まぁまぁ。
夕食後、スーパー「主婦の店」で翌日の行動食や朝食を買い出しました。これまた国道42号線から近い所にあります。尾鷲は基本的に42号線沿いと熊野古道センターで物事が完結できると思った方がいいです。
さて、再び道の駅「海山」に行くのはつまらないので、熊野市まで移動することにしました。
42号線から紀伊自動車道E42を通れば30分で行けるのですが、そんなことはやりません。尾鷲の海岸沿いの地形は面白いでので、311号線と778号線を1時間30分ほどドライブして道の駅 「熊野・花の窟」まで行きました。
海岸沿いには入り江や漁村があって風情があります。楽しいですよ。(これは別の機会に記事にしましょうかね)
さて、道の駅 熊野・花の窟ですが、国道42号線にガッツリと隣接しています。意外にも夜中の交通量が少なく静かに寝ることができました。
DAY3:
DAY3:「熊野・花の窟」から「松本峠」と「鬼ヶ城遊歩道」を周遊する
3日目は散歩気分で歩きましたよ。
「花の窟」から海岸を経由して市街地を歩き「熊野市駅」に向かいました。ここでJR紀伊本線に乗って尾鷲方面へ1駅行った「大泊駅」で下車し、トレッキング開始です。
地図の詳細は熊野古道伊勢路ナビの地図を見て頂きましょう。
3日目は好天に恵まれました。時刻は5:05。朝の斜光が看板を染めています。
国道42号線沿いに海岸線が走っています。気持ちがい場所ですよ。
5月って感じですね。早朝の海岸は散歩している地元の人がいるくらいで、こんな時間から好き好んで歩く人はいませんね。
ちょっと早朝の鵠沼海岸に似てませんか?
海岸を後にして市街地へ入ってきます。
緑の中の緑。本当に濃い色してます。普段パソコンばかり見て目の筋肉が硬直している人にオススメ。緑を見に行きましょう。
熊野市駅から電車に乗って大泊駅で下車しました。
駅を出て歩き出します。時刻はまだ7時前です。
まだ山の方は曇っているな。
これはマクロレンズで撮りました。
凄いな。緑の中の緑だよ。
てくてく歩いて松本峠の入り口まで来ました。松本峠は今回歩いた伊勢路の中ではダントツに昔の風情がそのまま残されている場所だなと感じました。
石畳の階段が始まります。
古人はこんな場所を歩いて参拝しに行ってたんですね。
竹林です。風情がありますよね。
ここらが松本峠です。標高は約130mと高くありません。
松本峠から鬼ヶ城展望台へやってきました。朝、散歩してきた海岸です。
熊野市街。
向こうに見える道路は、前夜に尾鷲から海岸沿いに走行してきた311号線です。その左手の森に「犬吹峠」からの熊野古道が走っています。
また赤飯かよ。
熊野磯崎方面。
緑が濃い。
ホテルなみ。
鬼ヶ城遊歩道へ入ってきました。
すげーな。ここまで緑が迫ってるのかよ。
妻。
開放的で楽しいー!
うっひょー。
どどーん。
釣り人がいます。
波で削られた岩の質感。
ここにも釣り人が。場所変わると楽しむスタイルも変わりますね。
再び熊野市街地を歩きます。
朝、歩いた海岸へ。気持ち良さそうに泳いでますね。
日中の国道42号線。
という感じで10:30頃にトレッキングを終えました。
以上で2泊3日の伊勢路を巡るゆるふわトレッキングは終わりです。
1日目:4時間30分
2日目:7時間30分
3日目、5時間30分(電車移動含む)
もちろん、これで終わりません。トレッキング以外にも楽しみがあります。それは別の機会に書きましょう。
それでは。