人生で2回目の出羽富士(鳥海山)に行ってきました。
今回は超メジャールート「象潟口」から入りました。
想像以上に変化に富んだ地形でお花も沢山咲いており人気があるのも納得してしまうコースでした。
本当、いい季節に行けたなと思います。
前回は内陸側からアプローチする矢島口コースから入ったのですが、同じ山域でもコースを変えただけで全く別物の山になりますね。
今回は前日を移動日としました。
鉾立の駐車場で車中泊、そして翌日の早朝から登山をし、下山後に温泉と食事を済ませてからどこかで適当に車中泊をして帰って来る3日間のプランで行きました。
(実際のところ登山をした日に一気に帰ってきたので2日間ですが)
もくじ
プロローグ
初めて行った鳥海山は2016年の8月に行った矢島口コースからの鳥海山でした。
比較的短時間(行動時間6時間程度)でピストンできそれなりの景色を堪能できるコースでした。
ただ、北アルプスの黒部源流や白馬岳山域、飯豊連峰などと比べてしまうと今ひとつインパクトに欠けるコースだった印象が強かったですね、個人的には。
「鳥海山って見た目はいいけど、こんなもんか」という感じてました。
たった1回の体験で言うのもなんですが。
しかし、行く先で鳥海山の山容を眺める度に「かっこいい山だよな」と思う自分がいました。
紅葉の月山から庄内平野越しに眺めた鳥海山。
秋田駒ケ岳に向かうために徹夜で車を走らせながら現れた薄明のシルエットに浮かび上がる鳥海山。
夏真っ盛りの青空の下に佇む鳥海山。
残雪をまとった異色の存在感を放つ5月の鳥海山。
「また登ってみたいな」
機会は突然巡ってきた
6月に狙ってた鳥海山。
しかし生憎の梅雨でどうもスッキリしない天候の週末が続きます。
なんやかんやで比較的手軽に行けてしまう山域にばかり行ってしまいます。
そうこうしているうちに関東甲信越と東北で梅雨明け宣言が7月16日にされました。
予定をバンバン埋めているうちに「今年は鳥海山の機会逃したかな」と思ってした。
4連休(2021年7月の)も白馬岳の縦走予定を組んでいましたが…。
どうも天気が不安定で。
そこで急浮上したのが鳥海山。
東北の方が比較的天候が安定していたんですよね。
笹川流れで時間潰しをする
日本気象協会では下界の予報を晴れで出していました。
その通りで日本海沿い(新潟県村上市〜秋田県にかほ市)では夏らしく強い日差しが燦々と降り注いで汗が噴き出るほど暑かったですね。
しかし、SCWで鳥海山付近の雨の動きを確認してみると…
- 移動日:午後から小雨が降り夕方6時頃から再び晴れ
- 登山日:晴れが継続し10時頃から雲が出始め、昼頃あたりから雨にやれれそうな雰囲気
という予報。
実際に鳥海山の様子をライブカメラで確認してみてもガスガスでした。
それででも朝4時から行動を開始しすれば行程の7割は十分に景色を堪能できるだろうと。
下山の後半に雨にやられたとしてもOKというスタンス。
でも鳥海山に行くだけでは面白くありません。
日本海に沈む夕日を狙って行きました。
どうせ早く鉾立に着いても雨が降っているので笹川流れで時間を潰しました。
向かったのが笹川流れ地魚処天ぴ屋&海カフェです。
目的は岩牡蠣。
この季節にしか食べられませんからね。
40分待ちだったので海沿いで時間潰しをしました。
以前ほど干物を欲さなくなりました。
プラントベース食をメインの食事にするようになってからですね。
でも牡蠣は食べますけど。
ランチはお握りセットで。
まだまだ夕方まで時間があったので、日本海東北自動車道には乗らずに海岸沿いに国道7号〜50号〜112号を走行し酒田市まで行きました。
酒田市ではとがしスポーツ モンベルルーム酒田店に行き買い物をし、イオン酒田南店では夕食と翌日の行動食を調達をしました。
その後、鳥海ブルーラインの入り口の近くにある日帰り温泉(鳥海温泉保養センターあぽん西浜)へ。
15時半頃に着いたのですが西浜海岸の海水浴客とバッティングする時間帯でもあり、かつ、コロナ禍でソーシャルディスタンスを設けていることもありシャワー待ちをする事態に。
あぽん西浜から鉾立までは30分で行けるので、ここで時間調整するのもありですね。
なんだかんだで鉾立に到着したのが17時前。
SCWの予報通りガスってました。
気温は下界の31℃から22℃となり快適でしたね。
ここからが本番です。
先ずはベストポジションとなる駐車場の確保。
日中に来たら路駐になること必至ですね(とは言っても新穂高ほど酷くないけど)。
丁度、鳥海山の登山を終えた人たちが下山をし車が入れ替わる時間でもあります。
夕日を眺めることを目的に入ってくる車もいます。
翌日の登山の為に入ってくる車もいます。
丁度いいタイミングでベストポジションを確保できました。
(でも鉾立はどこに停めてもいい景色ですよ!)
雲が取れるのを待つ間に車中泊の準備をしました。
鉾立駐車場から日本海に沈む夕日を眺める
18時半頃から次第に晴れ上がってきました。
ほぼSCWの予測通りですね。
写真撮影を開始します。
この時のために望遠ズームレンズ「XF70-300mm F4-5.6 R LM OIS WR」 を持ってきました。
ガスが取れ始めた鳥海山。
日本海越しに見る夕日。
鳥海山(新山)をアップで。
太陽を背景に。
沈みゆく太陽。
染まる海岸沿いの海。
こっちは広角レンズXF10-24mmF4 R OISで撮影。
鳥海山に掛かっている雲も染まってます。
時間にして30分弱でしたが日本海に沈む夕日を高いところから俯瞰したかったのです。
天気予報とSCWを睨めっこして大正解!
気持ちのいい登山道
さて、ここからは登山の話です。
予定通り4時から登山をスタートしました。
鉾立山荘〜賽の河原〜御浜小屋(鳥海湖の近く)〜七五三掛〜千蛇谷〜新山〜外輪山を経由して鉾立山荘まで戻ってくるルートです。
早い人は3時台から登山を開始してました。
多くの人は4時頃からスタートしてたように思います。
コースタイムは8時間ですが写真を撮ったり休憩をしたりすると10時間は見てきたいところかと。
好天を期待できそうな空。
しっかし鳥海山、遠いぞ!
ニッコウイスゲはまだ睡眠中。
朝露で濡れる葉っぱ。
ここで標高1400mくらいかな。
すでにチングルマは綿毛になってました。
賽の河原。
特にこれと言って見所はありません。
5:23、太陽光が斜面の向こうから差し込んできました。
稲倉岳(標高1554m)が見えます。
下界には強い太陽の光が照りつけています。
御浜小屋。
鳥海湖。
鳥海山と言えばカルデラ(鳥海湖)の写真が出てきますがあんまり興味湧かない。
似たような写真ばかり見ていて既視感たっぷりというのが理由でしょうね。
映えるな。
ここの景観、好きですね。
双六岳から槍ヶ岳を見ているみたいな感じ。
超広角レンズで引いて撮影。
よく整備されている登山です。
ハクサンイチゲの群生。
七五三掛から稲倉岳を眺める。
カッコイイ地形だ!
是非とも歩きたかった千蛇谷
鳥海山に来た目的の一つに千蛇谷があります。
是非ともここを歩きかった。
千蛇谷へ突入します!
うっひゃー!
外輪山。
下山ではあの稜線を歩きます。
千蛇谷を上り詰めて後ろを振り返ると…。
外輪山越しに日本海が!
新山は人が多過ぎです
新山方面。
あまりピークには興味ないですが折角なので行ってみます。
背後には御室小屋と外輪山。
岩場を上り詰めたら、一旦、岩の割れ目まで下ります。
あー、面倒な道。
岩の割れ目から上がってくる人たち。
どんどん人が来ます。
そして鳥海山のピーク(新山)へ。
あまりにも人が多過ぎて1枚だけ写真を撮って早々に退散しました。
一旦、御室小屋まで戻り体制を整えてから外輪山へ向かいます。
まだまだ雪渓が残ってます。
御室小屋と新山。
外輪山は楽しいぞ!
外輪山に乗りました。
ここは2016年に矢島口コースから登って以来の場所。
だから見覚えがある景色ですね。
しかし、外輪山を経由して日本海方面に歩くのは今回が初めてです。
御田ヶ原方面。
綺麗な地形です。
こんな登山道(というよりもトレイル)を歩きます。
気持ちがいいです。
人気の山とは言え、人が分散されますし、範囲も広いので快適に歩けました。
夏の燕○の殺伐とした登山道とは天と地の差ですね。
時刻は10時前。
新山の方が少しガスってきました。
河原宿方面からもガスが湧き上がってきてます。
千蛇谷を見下ろす。
ガスと同じくらいの標高まで降りてきました。
ガス越しに千蛇谷を撮影。
登山者がいますね。
夏らしい山を堪能しています。
あっちゅう間にガスの中に入りました。
今年はコバイケソウが綺麗ですね。
突然、ガスが取れたりして。
再びガスガスの鳥海湖へ。
この周囲は人が沢山いました。
まだ元気なチングルマ。
12時半頃から雨にやられました。
SCWの予想通りです。
13時に駐車場到着。
これで鳥海山の登山は終了です。
象潟口コース(鉾立IN)は地形が多様性に富んでいて楽しかったですね。
また歩きたい!
メモ
- 駐車場は前日の夕方であれば問題なく入れる
- 路駐も発生しているが北アルプスの主要な登山口ほど酷くない
- 水は2人で合計6L持参した
- 日差しが出ると遮る場所がないので唾付きの帽子があると良い
- レンズはXF10-24mmとXF16mmを持ち歩いたが、90%の場面でXF10-24mmによる撮影だった
- 新山は狭いうえに人でごった返しているので景色だけを求めるならあえて行かなくも良い
- 鳥海湖の周辺も日中は人でごった返しているので朝の時間帯に行くと良い
- 途中に御浜小屋にトイレがあるが上に行くまでない
撮影機材
鳥海山は広角系の景色が広がっている山域です。
ここは絶対に超広角レンズを持って行った方がいい(晴れている時に撮るでしょうから旧型の非防塵防滴レンズでOK)
お花の近接撮影と景色を一緒に撮るならXF16mmF1.4一かな。
広角マクロ撮影ができますよ。
夕日を撮るなら望遠レンズがあるといいですね。