当記事は2017年の年始に野辺山の「やまなしの木」で星のインターバル撮影をしてきた時のお話です。
使用カメラは
- FUJIFILM X-T2
- PENTAX K-3
の2台体制です。
今回のテーマは「やまなしの木」と南方向の星空のコラボをした比較明撮影(コンポジット)です。
もくじ
X-T2とK-3で作った比較明(コンポジット)の作例
先ずはPENTAX K-3の作例です。
K-3(後継機種のK-3IIも含め)の利点はボディ内で比較明データを合成できる点です。
自宅で比較名撮影の編集をしなくてもいいのはイイですね。
設定値です。
・絞りF4
・ISO 3200
・シャッタースピード 13秒
・20秒ごとに200枚撮影したものをカメラボディ内で合成
・使用レンズはDA16-85mm(16mm側で撮影)
・三脚はベルボンのUltrek 45Lを使用
次はX-T2でインターバル撮影をしたjpegデータで比較明(コンポジット)をPhotoshopで合成した作例です。
カメラボディ内で完結できるという点ではK-3のほうが圧倒的にアドバンテージがありますね。
設定値です。
・絞りF2
・ISO 3200
・シャッタースピード 4秒
・10秒ごとに360枚撮影したものをPhotoshopで合成
・使用レンズはXF16mm F1.4
・三脚はManfrottoのBefree(カーボン)を使用
どーですか?
あまり見た目は変わりませんよね(構図はちょっと違いますが)。
f/4で撮影してもf/2で撮影しても比較明(コンポジット)の結果には差異がない
片方はDA16-85mm F3.5-F5.6のレンズで絞りf/4で撮影。
もう片方はXF16mm F1.4のレンズで絞りf/2で撮影。
星を点像として撮影をしないんだったらF4でも十分だってことが明白です。
星を流す表現をするんだったら高いお金を出してまで明るいレンズを購入する必要はありませんね。
F4のレンズでもOKな理由は「F2.8の大口径レンズだけじゃない!F4のレンズで星景写真をカッコよく撮る方法」に書いていますので読んでみてくださいね。
今回はXF16mm F1.4は星の点像撮影には向かないレンズ、ということを折り込み済みで撮影に挑んでいます。
ただ、星を流れる軌跡を表現するんだったらあまり関係ないかなって思ってます。
理由はまたこちらの記事でご紹介してますので読んでみてください。
X-T2とK-3のボディで差を感じた部分はボディ内で比較明データを合成できるかどうか
X-T2で、できることは単にインターバル撮影間隔と枚数を設定できることです。
最大撮影枚数は999枚 または ∞ です。
比較明(コンポジット)をしたければPC上でソフトを使って撮影したデータをレイヤリングをする必要があります。
一方でペンタックスのK-3系では最大撮影枚数を2000枚まで設定可能です。
更にX-T2の基本的なインターバル撮影機能に加えインターバル撮影後にそのデータをどう処理するのか?を選択できる機能がついています。
その中の一つに「比較明」があります。
比較明撮影をするうえでの機能性という点ではペンタックスのボディ(K-3系)のほうに軍配が上がりますね。
結論としては比較明撮影をやるなら明るいレンズがなくても大丈夫。
APS-Cフォーマット機として明るい広角単焦点レンズをラインナップしているFUJIFILMを使わなくても大丈夫。
比較明撮影をするならペンタックスのK-3II 16-85WR レンズキットが扱い易いということです。
次の記事では今回の撮影を成功させるためにやったことを書きますね。
それでは。
機材のまとめ
比較明データをカメラボディ内で合成するならPENTAX 。
広角単焦点がオススメだけどズームレンズでもいけます。
星を点像撮影するならFUJIFILM。
万能な単焦点広角レンズのXF16mm F1.4。
風がない場所での撮影なら持ち運びができるトラベラー三脚がオススメ。