オールドレンズと言えばゆるゆるの眠い画像で、クリア感がないイメージがありますが、実際のところやはりその通りです。
遠景には向かないわ、マニュアルでのピント合わせも面倒です。要するに解像度が低くて機能性に劣るのとも言えるでしょう。が、そんなオールドレンズにも利点があります。
古いレンズも使いよう
街歩きをする時に重宝しているのが単焦点のオールドレンズです。小さくて威圧感がなく気軽にレストランやカフェにもカメラに付けたまま持ち込めます。
やっぱり街歩きには準広角から標準画角のレンズが使いやすいです。フルサイズ換算の焦点距離だと30〜50mm相当と言ったところですね。
私が使っているレンズは1980年代に製造された28mm(フルサイズで42mm相当)の単焦点レンズです。サイズが小さいので、ちょっと出かけるときはいつもバッグの片隅に忍ばせています。
このオールドレンズこと「 smc M 28mm」はオートフォーカスが使えません。その代わりマニュアルで操作しますので、散歩しながらゆっくりと写真を撮るのに向いています。
さて気になる写りですが、遠景が弱いんですね。とにかくゆるゆるな画像が吐き出されます。何じゃ?この解像度の低さは・・・と落ち込んでしまいます。
登山で常用している HD PENTAX DA16-85mmF3.5-5.6ED DC WRと同じ焦点距離で撮った写真を比較すると解像度の低さが際立ってしまいます。
でも時にはハッ!する画像も叩き出します。どうしちゃったの?といくらい綺麗な絵を吐き出してくれる時があるんですよ。
smc M 28mmはポートレートや動体、遠景には全く向きません。でも使いどころさえ掴んでしまえばとても使えるレンズなのですよ。
パンフォーカスで山の遠くまで撮るような風景には向かないけれど、数m先の被写体の雰囲気を切り取りたい時に、持ち歩きたいレンズです。
ほら、こんなふうに街歩きでも大活躍です。街歩きではズームなんか使わなくても自分の足でいくらでも移動して構図を変えることができますからね。山だとそういうわけにはいきません。
smc PENTAX-M28mm F2.8は足元に起こる日々の変化を撮りたくなるレンズ
まだ厳冬期だけれども、もう春の匂いがすくそこまで近づいてきています。足元に一番変化が起きる季節って気にしたことがありますか?
春は足元に起こる日々の変化度合いが激しい季節です。1年の中でも最も美しい季節だと思うのです。日々の変化は一瞬にして去っていきます。そんな時、smc M 28mmは足元の風景を美しく切り取ってくれます。古いレンズで解像感も甘いレンズです。それでも、なぜか絵になる風景をたたきだしてくれます。
実は私はふんわりな写真とか、トロけるような絵ってあまり好みではありません。風景ならバリバリのパンフォーカスを好みます。絞りもF5.6以上で撮ることが多いんですよね。
でもね、足元の風景となると別です。花や植物ってふんわりしている方が被写体が引き立つじゃないですか。
足元にはもうすぐ春が訪れます。
武装するよりも気軽に歩ける装備で数を打つ事も大事。今年はsmc M 28mmを今まで以上に持ち出して足元の風景をパチリと収めたいと思っております。
それでは。