実家の愛犬が亡くなったと聞いたのは旅立ってから5日後のことでした。
突然襲ってきた肝炎(正確には肝硬変)で発症から僅か3週間で8年半の生涯を閉じてしまいました。
人懐っこく、温厚で、いつでも顔を出す度に寄り添ってきてくれる柴ワンちゃんでした。
突然のことでショックでしたね。
アイツはまだ人生の途上なのに…
少なくとも後5〜6年は触れ合えただろうに…
もくじ
愛犬のフォトブックを作ろうと決めたわけ
アイツが旅立ってしまい私自身も悲しかったのですが、それよりもっと懸念していたのは親の精神状態です。
突然の愛犬の旅立ちにショックを受けてしまい生き甲斐をなくしてしまわないかと。
表面上は「仕方がないなぁ」と言いつつも相当のショックを受けている様子は伝わってきました。
(なお、実家ではもう一匹の相棒、ミニチュアダックスを飼っています)
親はまだ人生のラストスパートまでまだ時間が残されています。
そんな中で精神的なショックが続いてしまうと食欲不振や、体を動かさなくなる弊害などで肉体面にも影響が出てしまい今後の人生にもよろしくありません。
親の脳裏には愛犬と過ごした日々が残っていると思います。
でも記憶というのは次第に薄れていきます。
記憶は感情的な情景が断片的に残るもの。
それも時間が経過したり、何か自分の感情に変化が起こる出来事に遭遇すると歪んでしまったり、心に細々と燃やしていた灯火が消えてしまったりします。
ですが、写真で残していれば、あの日のあの光景を蘇らせることができます。
日々、愛犬の姿を写真に撮っていたのなら後で見返すこともできますよね。
でも親はあまり写真を撮ってなかったんですよね。
そこで私が帰省する度に撮影していた愛犬の写真をアルバムにすることにしたのです。
適当に撮影した写真の中には印象的な愛犬の姿も収められています。
このまま私がデータで持っておくよりも、製本にしていつでも見れるようにした方がいいのではないかと考えました。
愛犬のあの日の生き生きとした姿、あの間抜けな顔、あの純粋な顔、あの仕草を見てもらったほうが愛犬が近くにいるように感じられると思ったのです。
「FUJIFILMフォトブック」をハードカバーで作る
私自身、フォトブックを作るのは初めてです。
何をやったらいいのか分からず、とりあえずGoogleで”フォトブック”みたいなキーワードで検索をかけてヒットした中から良さそうなのを選ぶというやり方をしました。
その中でも目に付いたのがハードカバーで作る「FUJIFLMフォトブック」です。
我が家ではFUJIFILMのXシリーズで写真撮影をしているせいもあり使ってみることにしました。
ハードカバーは180度フラット開く製本、銀塩プリントが魅力的な点でした。
これならページを跨いだ写真をストレスなく見ることができます。
ハードカバーには4種類のサイズがあります。
- タテ145×ヨコ145mm(スクェアタイプ)
- タテ185×ヨコ185mm(スクェアタイプ)
- タテ205×ヨコ145mm(A5相当)
- タテ287×ヨコ203mm(A4相当)
私はスクェアタイプの185mmを選びました。
なぜこのサイズにしたのか?
気軽に手に取って見れて、かつ、写真が小さくなりすぎず、収納もしやすいサイズだと考えたからです。
最初はA4相当のサイズも考えましたが気軽に見るには少し大きいかなと思いました。
その点、185mmサイズならコーヒを飲みながらじっくりと座って見ることができるのではと思いました。
アルバムの作り方は「簡単派」と「こだわり派」があります。
「こだわり派」はソフトをダウンロードして自分で細かい部分まで編集ができます。
しかしWindowsしか対応していません。
今回はWeb上のソフトで完結できる「簡単派」を使うことにしました。
「簡単派」ならWeb上でアルバムの作成ができますし簡単な編集(トリミングや明るさの調整、配置の入れ替え)ならオンライン上でできますので時間があまり取れない人にも向いていると思いました。
何より早くアルバムを発注して親へ贈りたいと思ったというの理由です。
FUJIFLMフォトブックでアルバムを作成するには、FUJIFLMメンバーズへ会員登録しておく必要があります。
会員登録をすることによりログイン情報が付与され、オンライン上で編集中のアルバムを保存することができるようになります。
私はFUJIFILMの機材を使っている流れから以前に会員登録してましたので、そのまま注文ソフトを利用できました。
ハードーカバーのページ数は16〜48ページまで対応しています。
掲載できる画像数は23〜276画像です。
ページ数は2ページで単位で追加ができ、2ページあたり12画像まで入れる事ができます。
今回はフルで48ページを使いたかったので200画像程度まで選び作業をやりました。
さて、ここから写真の選別に入ります。
これまでにワンちゃんだけにフォーカスした写真をまとめてなかったので、なかなか骨が折れる作業でした。
1. 過去の写真を時系列に集める
- 20YY_MMDD〜DD_帰省
というフォルダにワンちゃんの写真を突っ込んでいる状態だったので、この中からワンちゃんの写真だけを抽出する作業をしました。
何気に「帰省」というフォルダの中にも色々なイベントがあってワンちゃんのフォーカスした写真データを選ぶ作業が地味に大変でした。
ここで”20XX年XX月”フォルダを作りワンちゃんの写真データを時系列に入れて行きました。
2. 候補の写真を選ぶ
ワンちゃんだけの写真データを抽出したら、
- 20XX年XX月
- 不要
というフォルダに構成にし不要だと思われる写真を振り分けしました。
ピンボケしていたり、構図が今ひとつだったり、ワンちゃんの顔が光や構図の関係で実物よりかわいくない写りをしているものはここで除外していきました。
こうして8年間で撮影した写真の中から最終的に残ったのは400枚弱でした。
48ページのアルバムに収められる画像数は276画像なので、ここから更に絞り込みの作業をやりました。
3. 候補の写真をシーン別に分ける
最終的にWebソフト上にアップロードした写真はEXIF情報を基に自動で時系列に並び替えられるのですが、一旦ここで写真をシーン別のフォルダに分けることにしました。
目的は同じ様な写真が重複してないかどうかを精査するためです。
重複している表情や仕草の写真の中から良い方を選択し「これぞ」という写真をだけを残すのが目的です。
シーン別のフォルダは
- これはシーンが重複しているし表情も同じだから候補外でいいな
- 露出が暗くて救済(編集)するには強引かな
- うーん、ピンボケが酷いな
- ワンちゃんが主題なのか周囲が主題なのかよく分からないな
- こっちを見ている目線
- 上を向いている写真
- 横顔
- 純粋な顔
- リラックス
- 偉そうな態度
- ボケーっとしている様子
- ローアングルから見た様子
- 仕草
- 寝顔
- 散歩
- 眠そうな顔
- 相棒犬と戯れている様子(実家にはミニチュアダックスもいるので…)
みたいな感じで分けました。
ここから更に不要だと思った写真は不要フォルダへ移動します。
例えば…
と感じる写真をどんどん省いていきました。
更にここで「2. 候補の写真を選ぶ」で削除した写真をもう一度見返して本当に不要だったかどうかを確認する作業をやりました。
結果的には5〜6枚は「やっぱりあった方がいいな」と思って候補に戻しました。
こうして最終的に残したのが162枚です。
この作業を1週間かけてやりました。
生活の合間にやっているので、心身の状態によっては感情的になったり、少し雑になったりすることもあります。
実際に後で見返すと「あれ、何でこんな写真を選んでいるのだろう?」と思うのもありましたね。
ニュートラルな感情で精度の高い選択をするために、時間を分散して、かつ、長時間になり過ぎないように作業をやり、あとでもう一度確認をするという作業をやりました。
具体的には朝と夜の時間帯に30〜1時間程度の時間をかけました。
こういう過程を経て悲しみの感情は和らいだかな。
あとはFUJIFLMフォトブックへアクセスし、
フォトブック注文ソフトの画面へ行き、
「簡単派」Webソフト > フォトブックハードカバーをつくるのバナーをクリックすると、
ブックタイプの選択画面になります。
該当のサイズ画面から選んだ写真をアップロードしをすればほぼ完了です。
最終的な仕上がり確認をしOKなら発注をします。
今回は48ページのハードアルバムを作りトータルでかかった費用は7551円でした。
発注後に自宅で受け取るなら送料がかかりますが、5000円以上の注文で、かつ、セブンイレブンや指定の写真店で受け取れば送料はかかりません。
2022年2月現在、コロナの影響でアルバムを発注してから届くまでに3週間ほど掛かる予定だったのですが、今回は10日後にコンビニ受け取りができました。
実際に受け取ったのがこのアルバムです。
いい感じに仕上がってくれましたね。
今回は初めてのアルバム作成だったので色々と手間取りましたが、とりあえず形になって良かったです。
これは近々、親に渡すつもりです。
親が現役から引退しペットと共に第二の人生を歩んでいる方も少なくないでしょう。
是非、帰省した際には写真を沢山撮ってあげてくださいね。
写真を撮っておけばこうしてアルバムにすることができるんです。
アルバムは失いつつある記憶を蘇らせてくれるんです。
最後に…
「愛犬の写真は撮っておけ」
2022年3月6日追記:
実家へ帰省し今回作ったアルバムとFUJIFILMプレミアムプリントで発注した297スクエア(297×297mm)にプリントした愛犬の写真を渡してきました。
親はあまり口には出しませんでしたが喜んでいたかな(思い出して泣きそうになりながらも)。
そして…再び柴ワンちゃんを向かい入れ共に過ごす日々を再開しました。
親にとっては旅行や温泉へ行くことよリも犬と過ごす日々の日常生活の方に幸せを感じるのだなと確信しました。
それでは。