あなたにとって、ハードな登山とは何でしょうか?
ここでは、誰もがハードだと感じる登山は目的地まで片道10時間の道のり、と定義しますね。
1日の行動時間が10時間の登山と、片道10時間の登山では疲労度合いが異なります。片道10時間の登山は1日中登り続けることが基本になります。そして、それ相応の時間をかけて下山をしなければなりません。
こんな登山をやると、誰しもが必ず疲労が溜まります。今回は私がハードな登山をした時に、体を回復させるためにやってい7つのステップをご紹介します。
もくじ
1.アミノ酸を補給し翌朝に感じる体の重みを軽減する
いきなりですが、アミノバイタルをオススメします。
私は1シーズンで30本入りのアミノバイタルプロを購入しています。通年で1箱あれば足りますね。ハードな登山以外では不要ですから。
長時間の登山をすればするほど、アミノ酸を摂取した時に疲労の回復を体感します。ただし、日常生活では、一生懸命、摂取してもそれほど効果は感じませんよ。体を限界まで疲労させた状態でないと効果を発揮しないんです。
10時間以上の登山をやると、翌朝、起きるときに体が重く感じるのですが、アミノ酸を摂取していると、体の重みは感じません。
ただし注意です。脚の筋肉の気だるさや関節の疲労は1日では抜けません。アミノバイタルだけ飲んだだけで翌日に脚の筋肉が回復しているなんてことはあり得ません。長時間の登山でかつ、下山路が長いほど筋繊維が損傷してるからです。
これだけの負荷で登山をやると、脚の筋肉の回復は中3日〜4日かかります。中2日で片足スクワット(ピストル)をやるといつもよりできません。というかやる気が起きません。まだ筋肉の疲労が完全に回復していない証拠です。
日曜日に下山をしたら、完全に脚の筋肉が回復するのは木曜日か金曜日ですね。
2.糖質を補給して筋肉のグリコーゲンを戻す
行動中にもパンやオニギリを食べていますが、すぐに消費してしまいます。下山後は、糖質をいつもより多めに補給すると筋肉の回復にも貢献します。
普段、絶対にやらないのが「炭水化物 オン 炭水化物」。ライス+ラーメンのような組み合わせですね。最悪な組み合わせです。習慣になっている人は間違いなく脂ギッシュな肥満体になります。
しかし、激しい登山の後は別です。身体中の筋肉のグリーコーゲンが枯渇しているので、色々な組み合わせで糖質を補給します。それこそ、うどん+オニギリとか、ラーメン+炒飯のような食べ方ですね。
3.タンパク質を補給してブチ切れた筋繊維を修復する
登山中は糖質中心の食事になるので、下山後はタンパク質を多めに補給しましょう。長時間に及ぶ登山で脚の筋繊維がブチブチ切れています。その筋繊維を修復するのがタンパク質です。
タンパク質の代表選手は肉になります。
豚肉の場合:生姜焼き定食
鶏肉の場合:親子丼
豆腐の場合:麻婆豆腐定食
しかし、肉をあまり食べない人もいるでしょう。そんな人は、ナッツと豆腐でタンパク質を補給しするといいですね。
全粒粉のパスタ一人前(乾麺で100g) 、オリーブオイル、 トマト 、 アーモンド30粒(ミルで砕いた粉末)を和えたパスタがオススメです。おかずに豆腐半丁でも加えたらGoodです。これだけでもタンパク質30g以上摂取できるんですよ。一度に吸収できるタンパク質には限界があるので十分ですよ。
蕎麦+カツオの刺身なんて組み合わせも最高。蕎麦はGI値が低いので、ゆっくりと糖質を吸収してくれます。それにタンパク質がライスよりも豊富です。カツオはチキン以上にタンパク質が多いですね。
4.お風呂に入って血行を良くする
10時間にも及ぶ登山をした後は、筋肉が張っています。その筋肉をほぐすのがお風呂です。
シャワーよりもお風呂のほうが疲労回復します。感覚的な話ですが、湯船に浸かると凝り固まった筋肉がほぐれる感じがするのです。血行が良くなって疲労物質が分解してくれます。
お風呂上がりにストレッチをやると効果抜群ですよ。筋肉の疲労自体が取れるわけではありませんが、凝り固まった筋肉が更にほぐれます。足の筋肉って凝っていると歩きにくいですよね。ストレッチをやっただけでも歩きやすくなります。
5.十分な睡眠を確保し筋肉と脳の疲労を取り払う
登山をする日は総じて睡眠不足になりがちになってしまいます。登山口で前泊しても睡眠って浅いですよね。その状態で10時間の登山をしてテント泊をしてもやっぱりあまり寝れません。
遠方から来ている人は、仮眠を取り、帰宅したら翌々日くらいまでは睡眠をいつもより30分でも多く取りましょう。筋疲労は、睡眠を取ることによって回復が促されます。「良く寝る子は育つ」と言うではありませんか。
登山は体だけでなく脳も使います。特に下山時です。足元のルートをよく見定めて歩かないと転倒しますよね。脳は常に注意を払うよう命令を出しています。脳の疲労も睡眠を取ることで回復します。
6.水分を補給する
登山中にも水分を摂取しますが、それだけでは足りません。体の水分量を元の水準に戻すには1〜2日かかります。
登山後にいつもと同じコンディションで体重を測ると、1.5〜2kg体重が減っています。これは脂肪が減ったというよりも体の水分がいつもより抜けているためです。
飲んでも飲んでも水分が欲しくなる時は、体内の水分レベルが低下していますので水分を適度に摂取することですね。冷たい飲み物よりも常温の水がオススメです。
7.一旦、食事量を落とし消化器官にかかる負担を軽減する
登山中はエネルギーの消費量が激しいので、食べるのですが、消費カロリーに追いつきません。行動中は食べても食べてもお腹が空いてしまいます。下山後にはボリューム満点の定食を食べる人も多いでしょう。裏を返せば消化器官が常にフル可動している状況になります。
ある程度、エネルギーの補給が完了したら、1〜2日は食事量を落として内臓を休めてあげましょう。いつも体の機関がフル回転していると、疲労が蓄積して免疫力が低下します。そうなると風邪を誘発したりします。
オススメは、野菜やタンパク質はしっかりと取りつつも、炭水化物を少し控えめにすることです。ご飯を大盛りで3杯食べている人なら茶碗1杯にしてみる、という感じです。実際にこれで体にかかる負担が減ることを体感できます。
それでは。