遠景撮影用として入手した中望遠のオールドレンズ「smc M50mm F1.7」の本領を発揮する時が来ました。
smc M50mm F1.7を入手してからテスト撮影はしていたものの、天候不順が続き山で遠景撮影をする機会がなかなかありませんでした。
そして、今回は前回の八ヶ岳の森での撮影に引き続き、ようやく稜線からの遠景撮影で使うことができました。
結論から申し上げましょう。
smc M50mm F1.7は、現代レンズであるHD PENTAX DA16-85mmF3.5-5.6ED DC WR に匹敵かそれ以上の解像度を誇るレンズです。
流石に対逆光性などは現代版には勝てませんがシーンを選べば素敵な絵を撮れること間違いなしです。
月山8合目の弥陀ヶ原から山頂まで散策しながらsmc M50mm F1.7を使って撮影した様子
弥陀ヶ原より撮影しました。
smcM50mm F1.7で遠景撮影をするときは、F5.6かF8まで絞っています。
smc M50mm F1.7をペンタックス K-3につけて撮影しました。
光学ファインダーで被写体を見ながらレンズの距離指標を調整してピントを追い込みます。
しかし、歩きながらだと若干ピントの追い込みが甘くなることもあります。
絞り開放F1.7で撮影。
光が被写体に当たっているときには少し収差が見られる時があるので、F2まで絞って撮影することがあります。
便利ズームであるDA16-85mmF3.5-5.6ED DC WR と比較しても遜色ありません。
50mm(換算75mm)という画角を使いたいシーンが明確、かつAFが不要ならズームを持ち出す理由はありません。
smc M50mm F1.7は軽量(200g)ですのでスナップ撮影に重宝しますよ。
最短撮影距離は45cmと近づけないレンズですが、周囲の雰囲気も少し入れつつ被写体を際立たせたい時に使えます。
これは絞り開放F1.7で撮影しました。
オールドレンズは動体撮影が苦手です。
AFがないがゆえに当てずっぽうで撮るしかありません。
ヘリコプターを狙ったつもりですが、若干、ピントが甘くなっています。
何か象徴的なオブジェを定めて撮影するならズームレンズよりも単焦点レンズです。
こちらの岩も絞り開放F1.7で撮影しました。
雲がふんわりとボケていい雰囲気を醸し出してくれました。
月山の山頂から撮影したものです。
X-T2にマウントアダプターPK-FXを介してscm M50mm F1.7をつけて撮影してみました。
smc M50mm F1.7と現代版レンズDA16-85mmの比較
カメラを2台持ちで歩いていたので、smc M50mm F1.7とHD PENTAX DA16-85mmF3.5-5.6ED DC WR の描写能力を比較してみました。
両カメラともAPS-C機の2400万画素なのでカメラの解像能力自体はさほど差がないという前提での比較になります。
比較内容は以下の通りです。
画面左側:K3 + DA16-85mmF3.5-5.6ED DC WR(焦点距離 48mm)
画面右側:X-T2+smc M50mm F1.7(焦点距離 50mm)
先ほど上に載せた写真 ⇩(月山の山頂から撮影したもの)と同じ構図でそれぞれのレンズを使って撮影しました。
中央部
中央部に関してはDA16-85mmもsmc M50mm F1.7もほぼ同等の解像度ですね。
左上
周辺部になるとsmc M50mm F1.7の方がくっきりとした絵になります。
ブログ用に縮小して載せているので分かり難いかもしれませんが、左上の丘になっている稜線部分を見ると分かりやすいです。
結論としては、昔のオールドレンズとは言えど使用シーンによっては現代版のズームレンズよりも高めの解像度を叩き出すことが分かりました。
ペンタックスのオールドレンズに限らず、マウントアダプターがあればミラーレス機でオールドレンズを使えますので、安価に明るい単焦点レンズを使うことができます。
是非、手にとってみてはいかがでしょうか。
それでは。