アウトドア用のバーナーについて考えたことありますか?
実は一般的なガスカートリッジが使える便利でコンパクトなバーナーも、海外で登山をする際に、ちょっとだけ都合が悪くなることもあります。
もくじ
国内の登山ならガスバーナーがあれば十分
テント泊の醍醐味は何と言っても、満点の星空を見ながらお酒と自前の料理を嗜むことです。
山の上では、ジャンキーで体に悪いインスタントラーメンですら美味しく感じでしまうから不思議です。ちょっとした工夫で何でもトピックできますからね。乾燥野菜入れたり高野豆腐入れたりして。
ラーメンを食べるにはお湯を沸かすバーナーが必要です。
ほとんどの人はガスバーナーを使用していることでしょう。コンパクトに収納でき、ワンタッチで点火できる優れものです。これさえあればテント泊の登山は満足度が飛躍します。
このガスバーナーのカートリッジは、モンベルやICI、L-Breath、WESTなどの総合アウトドア店Amazonから入手できます。ガスカートリッジなら登山へ行く前にまとめ買いしてストックしておけますね。国内の登山ならガスバーナーがあれば十分対応できます。
海外へ渡航する際は機内へガスカートリッジの持ち込みできない
航空機へのガスカートリッジは持ち込み禁止です。
海外で登山やトレッキングをするなら事前にガスカートリッジを入手しておきたいところです。しかし場所によってはが入手できない地域もあります。
仮に入手できたとしてもガス缶をいくつも持ち歩くのは現時的ではありません。カサばかり増して余計なお荷物になってしまいます海外の山域では4日や5日くらいのトレッキングコースがザラにあります。中には10日くらいかけて歩くコースもあります。
ここは余計な荷物を減らしたいところです。
そこで登場するのが液体燃料タイプのバーナーです。ガスカートリッジではなく液体燃料を持ち歩けばいいんですから荷物のカサも減らせます。燃料ボトル1本に液体燃料を入れて歩けますから。燃料がなくなってもゴミになることがありません。
数カ国にまたがって海外のトレッキングをするなら液体燃料タイプのバーナを使うべき
海外トレッキングをするなら液体燃料タイプのバーナーがあると便利です。液体燃料はどこの国でも入手できるからです。
液体燃料はガソリン、ケロシン(灯油)、ディーゼル(重油)になりますが、一般的にはホワイトガソリンか自動車用のガソリンを燃料として使うことが多いです。ケロシンやディーゼルは煤が発生しやすいからです。
特にディーゼル(重油)は引火点が低く着火させるのに苦労します。ですからプリヒート以前に引火できないということが起きてしまいます。特に寒冷地で。そして煤だらけになってバーナーの手入れもちょっと面倒です。
その点、ガソリン引火点が高く着火させやすいです。大体どこの国でも入手可能です。まぁ、ネパールだろうがインドだろうがアフリカだろうが南米だろうが、燃料ボトルをガソリン屋さんも持って行って、ガソリンくれよ、と言えば問題なく購入させてくれますよ。
そのような理由からプリヒートをしやすいガソリンを燃料としたほうが利便性が高いです。
燃料(ガソリン)の量は、2週間のトレッキングであれば2Lもあれば十分でしょう。カートリッジを何個も持ち歩くより気軽です。私+相棒で20日間近く6000m級の登山に挑戦中、4Lあまりのホワイトガソリンを1.5Lのミネラルウォーター用のプラスチック容器3本に分けて持ち歩いていました。
液体燃料(ガソリン)は荷物全体をコンパクトにするだけでなく、世界中どこでも入手しやすいというメリットがあります。ただし日本の一般の登山という基準で考えたら、液体燃料系のバーナーは大きいし嵩張るという印象を持つかもしれません。
MSR社のバーナーを選んでおけば間違いない理由
MSRのバーナーは世界の標準バーナーと言っても過言ではありません。南米の国立公園が近くにあるゲートシティや北米の主要都市へ行けばアウトドア店があります。そこへ行けばMSR製バーナーのスペア部品を比較的簡単に入手できます。
MSR製バーナーの中でも「インターナショナル」というモデルが不動の地位を築いています。南米をトレッキングしていると日本のガスバーナーは規格外なのか?と疑ってしまうほど多くのトレッカーがこのMSR製のバーナーを持ち歩いています。
「インターナショナル」は火力調整はできませんが、構造が簡単なためメンテナンスが非常にラクです。故障とも無縁です。そして音が静かです。
MSR社は火力調整ができる「ドラゴンフライ」をフラグシップ機のラインナップ製品として出しています。このバーナーは火力調整もしやすいうえに、「インターナショナル」と比べてもプリヒートが格段にラクです。
プリヒートとは液体燃料ボトル内の空気を圧縮しその空気圧で噴射された液体燃料に点火してバーナーを事前に予熱しておくことです。プリヒートによって噴射燃料が気化し火力に転換されます。
ドラゴンフライは燃料を噴射する量をツマミによって調整ができるので、火力調整がラクにできます。
構造もインターナショナル同様にシンプルなためメンテナンスが非常に簡単です。メンテさえしていれば定期的に各部位のOリングを交換すれば何十年も使える代物です。
ただし欠点もあります。それは燃焼しているとき爆音を発するということです。日本のメジャーなテント場だったら迷惑になるくらい大きな音です。
まぁ、この爆音もカッコイイんですけどね。男のロマンというやつでしょうか。
ちなみに「ドラゴンフライ」は標高5500mの薄い酸素でも活躍してくれました。このバーナーで雪を融かして飲料水と調理用の水を作りましたね。その水にマッシュポテトを入れて腹ごしらえをするっていう具合です。
「インターナショナル」、「ドラゴンフライ」どちらを選択しても海外でトレッキングをするなら持っていて損のない品物です。
MSR シングルバーナー・ストーブ ウィスパーライト インターナショナル
それでは。