FUJIFILMのXF16mmとペンタックスのDFA100mmを持って美ヶ原の風景撮影に行ってきました。
結論から言うと、XF16mmとDFA100mmは接写ができて、開放から解像度が高く、遠景撮影もできるフィールドで大活躍する兄弟のようなレンズです。
以下は今回の撮影機材です。FUJIで広角単焦点を、ペンタックスで望遠系のマクロレンズで組み合わせています。
もくじ
XF16mmとDFA100mmの兄弟のような共通点
FUJIのXF16mmとペンタックスのDFA100mmは画角こそ広角と中望遠という違いはあれど、絶妙なコンビネーションを発揮する共通点があります。
①接写能力
XF16mmは最短撮影距離が15cmです。最短撮影距離とはイメージセンサーから被写体までの距離のことです。実際の撮影ではレンズ前面から被写体まで約6cmまで近くことができます。
背景の様子も入れつつ広角マクロの撮影ができるんですよね。これはF1.4で撮影しているので背景がボケ過ぎていますが、足元の被写体に背景を絡めて撮影することで、今の季節感を表現することができるレンズです。
DFA100mmはペンタックスの代表するマクロレンズです。イメージセンサーからの最短撮影距離は30.3cmです。望遠系のレンズでありながらレンズ前面から被写体まで13cmまで近づけます。
冬の森はつまらない、と思ったら望遠系のマクロレンズを持ち歩くと楽しくなりますよ。足元にはこんな芸術的な被写体が転がってます。
②絞り開放から高い解像度
XF16mm F1.4は絞り開放から高い解像度を叩き出します。ピントが合った部分はカリカリです。ちなみにクローズアップ撮影でなくても絞り開放から周辺部まで安定した解像感を吐き出してくれるレンズですよ。
DFA100mmで鉄塔にピントを合わせてF2.8(絞り開放)で撮影しています。このレンズもピントが合った場所はカリカリの絵を出しますね。非常に解像感があるレンズですよ。AF遅いのが玉に瑕ですが。
③遠景撮影もカリカリ
XF16mmF1.4で遠景撮影です。F5.6まで絞っています。このレンズ、広角マクロから遠景までしっかりとこなします。
こちらはDFA100mmで遠景撮影。F5.6まで絞っています。解像感バッチリですね。マクロレンズですが望遠の代わり(換算150mm)としても使えます。
Xf16mmの利点は接写ができること。中望遠系のDFA100mmとコラボできると確信した
FUJIFILMからレンズを借りて六本木で試し撮りした時、このレンズは必ず山歩きで役立つと確信しました。特に森の中でドラマチックな雰囲気を醸し出すのに使えると確信していました。DFA100mmマクロレンズと組み合わせたら絶対に森歩きが楽しくなるに違いないとイメージしていました。
作例をたくさん見て、FUJIFUIL fourumで飛び交う意見を目の当たりにし、スペック情報を精読して、自分で借りて検証し、自分のレンズとして購入して実際に使ってみたらやっぱり私の確信は正しかったです。
FUJIFILMにあってペンタックスにはないもの。それは広角でクローズアップ撮影できる全天候型のハイスペックなレンズです。
DA14mm F2.8ペンタクックスにはという広角単焦点がありますが最短撮影距離は17cmです。XF16mmF1.4は更に近づける15cm。F値は2段明るいF1.4。4倍ものスピードでシャッターを切れます。加えて防塵防滴ときた。暗くて湿気がある森の中で高いアドバンテージを発揮するのはXF16mmF1.4であることは明白です。
一方でペンタックスにあってFUJIFILMにないもの。軽量で等倍撮影できる中望遠系のマクロレンズです。FUJIFILMには等倍撮影できるXF80mmF2.8というマクロレンズがありますが重量が750gと重いです。その点、ペンタックスのDFA100mmは重量半分の340gです。
この2つのレンズをシステムとして考えたると、
K3 + DFA100mm = 1140g(バッテリー込み)
X-T2 + XF80mm = 1260g(バッテリー込み)
となります。
以上のことを考慮すると、「X-T2 & XF16mm」と「K-3またはK-3II & DFA100mm」の組み合わせが絶妙な組み合わせになりますね。レンズ交換の手間を省けるうえに、広角マクロと中望遠系マクロの同時撮影ができますからね。
XF16mmとDFA100mmの組み合わせを使うシーン。ズバリお花が咲き乱れる山
登山といえばズームレンズが圧倒的に使い勝手がいいです。理由は足で画角を稼げないからです。また、ある程度の描写力さえ担保できればF値は凡庸でもOKです。基本、F5.6以上に絞って使うことが多いからです。詳しくは「登山でマニュアル撮影。肝となるのはシャッタースピードだった」でも触れているので読んでみてくださいね。
しかし、百花繚乱たるお花が咲き乱れる山をメインに行くなら接写できるレンズがあると楽しくなります。XF16mmは広角マクロ、DFA100mmは特定の被写体を切り取るのに使えます。
更にXF16mmとDFA100mmは遠景撮影もできます。お花メインに撮影しつつも風景も撮影したいな、というときに広角レンズと望遠系の代わりに使えますね。
自由度というのは自由に変えられる画角だけではありません。場所によっては自由度の定義が変わります。お花がメインであればズームレンズは不自由になるかもしれません。表現の自由という意味では単焦点が勝ります。
それでは。