![](https://i0.wp.com/drasworld.com/wp-content/uploads/2018/04/dslr-mussule4.jpg?resize=700%2C368&ssl=1)
登山の登りでは大腿四頭筋(太ももの前)を使うという理由から登山関係の書籍には、登山の脚力養成方法としてスクワットが紹介されることがあります。
果たして登山のワークアウトの一環として、スクワットは有効な手段なのでしょうか。
テント泊装備で夏山の縦走登山をすることを想定。
テント泊の装備に行動中の飲料水、カメラ機材を持って行くということを前提とし、ザックの荷物の総重量は20kg以上としましょう。
私はワークアウトの一環としてバーベルスクワットをやることがあるのでその観点で書きます。
もくじ
登山で使うのは筋持久力
![](https://i0.wp.com/drasworld.com/wp-content/uploads/2019/11/barbell-sq-hiking-2.jpg?resize=960%2C636&ssl=1)
バーベルスクワットをやる多くの人は、5回〜10回程度できる重量に設定してワークアウトをしているではないでしょうか。
登山ではある一定の筋力をクリアしていれば最大筋力よりも筋肉の持久力の方が重要になります。
例えば、あなたが150kgでバーベルスクワットをできたとして、バーベルを担いだこともないような人に追い抜かれてしまう、ということが実際に起こってしまいます。
こんなことがありました。
夏山でのことです。
新穂高から小池新道を経て入り稜線への入口である弓折乗越を目指して登山をしていました。
新穂高から弓折乗越までは標高差が約1500mあります。
基礎体力がなければ登り切ることができません。
小池新道に入り登りに差し掛かると、どんどんと人をごぼう抜きにして登って行きました。
しかし、私は暑さでやらてしまいます。
みるみると歩くスピードが落ち登るのがしんどくなってきました。
背負っているザックがコナキジジーのように重く感じ足が思うように動かないのです。
そうこうしているうちに、団体の年配女性たちにどんどんと追い抜かれていってしまいました。
誰がどう見ても私より筋力も体力も低いハズの人たちに追い抜かれました。
あっさりとね。
彼女たちのほうがエンジンを動かし続ける能力に長けていたということです。
登山で重要なのは最大筋力ではありません。
ぶっとい脚を持っていても登山をやり込んでいる人には勝てない
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登山を始めて10年以上経ちました。
それなりに経験も体力も積み上げてきました。
数年前の初夏の頃、南八ヶ岳を登っている時のことです。
前方にバルキーな体つきをしていた人が歩いていました。
ちょっと鍛えているレベルではありません。
一見してボディビルダーなのかな?と思える感じの人でした。
その体に見合った脚を持っていました。
パワーは一般の人よりも十分にあるでしょう。
しかし、その方は途中でバテて始めました。
彼の後方を歩いていた私は、あれよこれよという間に追い抜いていまいました。
実際に私はグリーシーズンに入るとほぼ毎週山に入ります。
ここで言えるのは筋肥大した脚を誇ってい多としても登山をやり込んでいる人には勝てないということです。
登山家の竹内洋岳氏は、身長 180cm、体重65kgです。
8000メートル峰全14座の登頂者を果たした人物です。
スリムですね。
とても高重量のバーベルを使ったトレーニングをしているとは思えない体型をしています。
私もバーベルスクワットをやっていますが登山とは切り離して考えています。
挙上重量が伸びてきたとしても登山のパフォーマンスには直結しないからです。
登山における高重量のバーベルスクワットの利点。それは上体の安定性向上
テント泊で縦走をし写真撮影もしたい、となるとザックの荷物の総重量は20kgを超えてきます。
この荷物を背負って長時間歩き続けるためにはバテないように歩く必要があります。
だんだんと疲労が蓄積してくると上体が前かがみになりがちになります。
こうなると荷物がコナキジジーのように重く感じてきます。
更に辛くなってバテるというスパイラルに陥ります。
脊柱起立筋を鍛えておくと上体を直立に保ちやすくなります。
重いザックを背負っていても上体が前かがみになりづらいことを意味しています。
そこで間接的に役立つのが、バーベルスクワットです。
バーベルを担ぐと重量を支えるために脊柱起立筋が働かざる得ません。
バーベルスクワットをやることでザックを長時間背負っても安定した姿勢を保てる上半身の力を養うことができるんですよ。
脊柱起立筋と総合的な下半身の強化を目指すならローバースクワットがオススメ
ローバースクワットはバーベルを肩の後部の載せるため少し低めの位置で担ぐことになります。
しゃがんだ際、通常のスクワットよりも前傾姿勢になるため脊柱起立筋を動員する割合が増えます。
そのためデッドリフトをやらなくても上半身を支える力を強化できます。
ローバースクワットでは、ハムストリング(太ももの裏側)と大臀筋(お尻)を動員する割合が増えます。
下半身全体を鍛えることができるやり方ですね。
登山で使う筋肉は大腿四頭筋(太ももの前)だけではありません。
下半身全体の筋肉を使います。
詳細については下記の記事をご参照ください。
登山をしただけではヒップアップはしないという衝撃の事実。本当にヒップを使う場面とは
登山全体のパフォーマンス向上を目指すなら自分の体重と同じくらいの重量でローバースクワットを高回数でやるといいですね。
登山では自分の体重の2倍を挙上するような筋力は必要ないからです。
ザックが重さを考えてみると想像がつきますね。
それでは。