ガシガシ山の中を縦走するもいいですが、拠点を定めて撮影に専念するのも悪くないですね。何よりテント場でまったりとした時間を過ごしながら、じっくりとカメラ遊びができます。(笑)
ということで、白馬大池で張り込み撮影をしてみました。主にタイムラプス用の撮影がメインです。1日半で1800枚ほどの素材を手に入れました。
ちょくちょく集めている素材は今冬に作品に昇華させたいと考えています。が!登山やワークアウトでまとまった編集時間がサッパリ取れてません!
今回はその中の比較明撮影のご紹介をします。
もくじ
白馬大池でインターバル撮影をしながら星の軌跡をコンポジット化する
時間を追うごとに星の軌跡が動いていく様子を撮影してみました。
※BGMありなので音量にご注意ください
カメラの設定
絞り:F4
シャッタースピード:20秒
ISO感度:3200
測光方式:中央測光
ホワイトバランス:色温度をマニュアルで3500に設定
シーン:晴れ
その他設定:手ブレ補正、レンズ補正、ノイズリダクションなどはOFF
撮影間隔:30秒
撮影時の条件
撮影枚数:360枚
撮影時間:3時間(AM2:00〜AM5:00)
天候:快晴
気温:−2℃
使用機材
SIGMAの10-20mmのレンズを着けたK-3をBefreeにセットして10mm側で撮影をしました。
カメラはK-3を使用
K-3が全天候型に耐えうる性能があるかどうかはさておき、快晴の寒冷地帯(−2℃)の環境ではバッテリー1台で問題なく3時間の連続撮影(360枚)を余裕でこなしました。陽が差し込んだ頃、更に240枚のインターバル撮影も行っています。合計600枚。それでもまだバッテリー残量があります。今、心が動きかけているFUJIFIMのX-T2やX-PRO2では無理ですね。X-T2ならバッテリグリップが必要になります。
K-3系の利点はカメラボディ内で比較明撮影をしたデータを加算していくことができることです。撮影したデータをソフトを使って合成をする必要がありません。広角レンズのラインアップの少なさえクリアできれば、APS-C機としては星景撮影をするのに最強の機材になり得るでしょうね。
レンズはSIGMAの超広角レンズを使用
SIGMAの10-20mm(F4)のレンズ、日中でも露出を+0.7くらいにしないと暗く写ってしまうという癖があるものの、描写力は高いと感じています。たまにハッ!とするくらいシャープでキレキレな絵を叩き出してくれるんですよね。特に近くにある対象物を被写体とし、その背景の広がりを切り取るときに感じます。広角側はDA16-85mmでも対応できるから手放そうと思っていてもなかなか手放せてません。使用頻度は少ないんですけどね。
SIGMA 超広角ズームレンズ 10-20mm F4-5.6 EX DC ペンタックス用
マンフロットのトラベラー三脚Befreeのカーボンに1.3kgのカメラ+レンズを着けて撮影
1枚ごとに写真撮影をするならシビアになる必要がありませんが、360枚の撮影を3時間かけてやるとなると、絶対に風によるブレだけは回避しなければなりません。ブレたら連続撮影をした写真データが台無しです。
ブレを回避するためにやったこと。
・脚は一番広くする
・脚は2段目までしか伸ばさない
・センターポールは伸ばさない
・1kgの重りをぶら下げる
耐重量は4kg。重りとカメラを合わせても2.3kgなので仕様上ではまだ1.7kgの余裕があります。この設定でカメラ上端部までの高さはおおよそ1mになります。この設定なら強風でもない限り実用範囲内です。
カーボンなので軽量(1.1kg)です。気軽に持ち運びしやすいってのは大事。三脚を持ち運ぶためにわざわざサブザックを用意して背負って行くなんてことはしたくないですね。
欠点は付属の自由雲台が使いずらいこと。クイックシューは付いているけどカメラの脱着がシームレスじゃないです。雲台の変更は要検討です。
Manfrotto コンパクト三脚 Befree カーボンファイバー
さて、Befreeにはフックがついてないないのにどうやって1kgの重りをぶら下げたか?
詳細は↓の記事をご参照ください。
対抗馬となる三脚にベルボンのUltrek45Lがあります。コンパクトに折り畳めるという点ではUltrekはとてもいいですよ。ザックの中にすっぽりと治りますからね。しかし、脚が細いので伸ばし切ってしまうと心許ないんですよね。Ultrek45Lは6段まで脚を伸ばせますが、タイムラプスで撮影するなら実用上の高さは脚を1段か2段伸ばしたくらいが限度かなって思います。
Velbon 三脚 ウルトラロック ULTREK 45L 6段 小型 3Way雲台付
テスト撮影にレリーズは必須
星空のインターバル撮影をする前は必ずテスト撮影が必要です。一旦、撮影を開始してしまったら止め時間が勿体無いです。時間は刻々と過ぎ去っていきます。その時間を無駄にしないためにもセッティングは完璧に済ませておきましょう。
テスト撮影で役立つのがレリーズ。やることは、構図の確認、シャッタースピードとISO感度の調整です。レリーズがあるとシャッターボタンを押した時のブレ発生を回避できます。K3系にはシャッターボタンを押してから2秒後や12秒後にシャッターを切る機能があるのですが、これもフレキシブルに設定をするには無駄な時間になります。
SDカードは転送速度が速いものを選択する
星空を1枚ずづつ撮影をするなら、SDカードの転送速度はあまり気にしなくていいのですが、インターバル撮影をするとなると話は別です。転送速度が速いSDカードを準備しましょう!
例えば、13秒のシャッタースピードで20秒ごとにインターバル撮影をすると、次のシャッターを切るまでに7秒間です。かなり余裕がある間隔ですが、転送速度が遅いSDカードを使うとフリーズしてしまうこともあります。
Transcend SDXCカード 64GB Class10 UHS-I対応 (最大転送速度90MB/s)
以上、実際に撮影した機材とセッティングでした。
それでは。