半年以上のブランクを空けてバーベルでベンチプレスを試してみました。
記録はタイ記録で100kg8回(推定MAX120kg)でした。
測定体重は67.5kgでしたのでまぁ悪くないのでは?と思ってます。
これから説明するお話のため、少し前置きが長くなります。
少々お付き合い下さいませ。
バーベルを持つのは久々でしたので50kgからスタートし、70kg、90kgと重量を上げていき100kgで記録を取ることにしました。
そこで感じたわけです。
「ん?100kgってこんな重さだったっけ?」と。
そして100kgでベンチプレスをやった結果、8回だったというわけです。
感覚的に10回行けたかもしれません。
実のところ、本調子じゃなかったんですね。
右肩の筋肉を少し傷めていたのです。
この1週間前、自宅でダンベルベンチをやる際、フォームが悪かったのか右肩をオーバーストレッチしてしまったわけです。
そんな状況でタイ記録の8回できたわけですから本調子なら新記録を出せたかもしれません。
さて、ここからが本題です。
今はホームワークアウト(チンスタ、ダンベル、ケトルベル)へ移行したので高重量のバーベルを扱う環境にありません。
ベンチプレスの代用に関して言えば、ディップスがメイン、また床にアウトドアマットを敷いてやるダンベルベンチプレスになります。
この環境でMAX120kgに相当する筋力があるわけです。
では、この筋力相当があればダンベルでどれだけの回数ができているのか?というのが今回のお話の趣旨です。
結論を書きますが、私のケースでは32kgのダンベルでベンチプレスの記録は18〜20回といった具合です。
(※ベンチ台ではなくマットで代用しているので、やり難さも加味した前提)
フレッシュな状態で22回できました。
想定読者
・ダンベルでしかワークアウトできない環境にいる
・でもバーベルでの換算値を知りたい
もくじ
上半身のMAX値を算出するO’Conner式フォーミュラのおさらい
MAX値を算出する計算式は幾つかありますが、上半身の種目でもよく使われる計算式(O’Conner式フォーミュラ)があります。
((重量 / 40)×回数)+重量
例えば、ベンチプレスのMAXを計算すると
60kgで10回なら ((60kg / 40)×10回)+60kg = 75kg
80kgで10回なら ((80kg / 40)×10回)+80kg = 100kg
100kgで10回なら((80kg / 40)×10回)+100kg = 125kg
となります。
私もこの計算式を採用しています。
(関連記事では幾つかのフォーミュラについて書いています。)
片手のダンベルの重量×2個をバーベルに換算すると2.4倍である理由
ダンベル(片手につき)で10回できる重量の3倍がバーベルのMAXだと言われています。
例えば、30kgでダンベルベンチプレスがで10回できるならバーベルではMAXが90kgだということです。
さて、このダンベルの重量(片手)をバーベルの重量に換算するとどのくらいになるのでしょうか?
答えは2.4倍になります。
例えば、30kgのダンベルを扱っているなら72kgに相当するバーベルを扱っていると言えます。
ここで
・扱っているダンベルの重量=2.4倍に相当するバーベルの重量
・10回できるダンベルの重量の3倍がバーベルのMAX
の関係を明らかにしてみましょう。
先ほどの計算式を思い出してくださいね。
((重量 / 40)×回数)+重量
30kgのダンベルはその2.4倍、つまり72kgに相当するバーベルの重量と書きましたね。
30kgのダンベル×2.4倍 =72kg
((72kg / 40 )× 10回)+ 72kg = MAX90kg(バーベル換算)
いかがでしょうか?
ダンベルの2.4倍に相当するバーベルの重量を計算式に当てはめてやると、最大値がダンベルの3倍になりましたね。
ダンベルの回数とバーベルのMAX(1RM)の相関関係
・ダンベルの10RMの3倍がバーベルのMAX(1RM)
・扱っているダンベルの重量の2.4倍がバーベル換算の重量に相当する
ということはわかりましたね。
では、ダンベルで10回以上挙げることができるならバーベルでの最大値はどのくらいになるのでしょうか?
もし、あなたが30kgのダンベルでベンチプレスを15回や20回できるならバーベルで何kg挙げることができるのでしょうか?
最初に答えを書きます。
もし15回なら、100kgのバーベルが上がる可能性があります。
もし20回なら、105kgは上がるでしょう。
もし25回なら、115kgが上がるかもしれません。
では、なぜそうなのか? を説明しましょう。
ダンベルの10RMの3倍がバーベルのMAX(1RM)だとすれば、
ダンベルで10回できる回数 = バーベルの100%だと言えます。
※以降、RM (Repetition Maximum)
この公式(O’Conner式フォーミュラ)を思い出してみてください。
((重量 / 40 )× 回数)+ 重量
この計算式を使うと
10RMは、扱っている重量の125% がMAXです。
15RMは、扱っている重量の137.5%がMAXです。
20RMは、扱っている重量の150% がMAXです。
では、これをダンベルに当てはめてみましょう。
ダンベルの10RMの3倍がバーベルのMAX(1RM)でしたね。
ですから、ダンベルで10回できる回数をバーベル換算で仮の ”100%” とすればいいわけです。
答えは簡単ですね。
ダンベルの15RMは10RM(つまりバーベルで1RM)に対して何倍のなのか?ということを考えればいいわけです。
10RM=125%(←バーベル換算で仮の100%)
15RM=137.5%
20RM=150%
15RMの場合:137.5% / 125% = 110% = 1.1倍
20RMの場合:150% / 125% =120% =1.2倍
以降、5回づつ回数が増えるごとに0.1倍づつMAXが上乗せされる計算になります。
20RMは、150%がMAX → 150%/125% = 1.2倍
25RMは、162.5%がMAX → 162.5%/125% = 1.3倍
30RMは、175%がMAX → 175%/125% = 1.4倍
という具合で計算ができます。
しかし、実際にこの計算式が有効なのは回数が20回くらいまでではないでしょうか。
ということを考えると、
もし、あなたが30kgのダンベルを20回できるなら
30kg×3倍 = バーベルのMAXで90kg
90kg×1.2倍で108kgがMAXだと言えます。
ですから、先ほど
もし20回なら、105kgは上がるでしょう。
と書いたのです。
冒頭で
・バーベルで100kgのベンチプレスが8回(MAX120kg)
・32kgのダンベルベンチプレスは18〜20回
と書きましたね。
ダンベルで20回だとして計算すれば
・32kg×3倍 = バーベルのMAXで96kg
・96kg×1.2倍で115.2kg
と考えることができます。
ということからも大体、計算値に近いということが分かりますね。
もちろん、ダンベルとバーベルでは動作が異なりますし、慣れ・不慣れの違いもありますので一概に再現性を担保できるわけではない、という前提に立ちつつも一つの指標として使うことはできるのではないでしょうか。
・ジムが近くになくてバーベルを扱う環境にない
・そもそもジムに行くのが(渋滞などで)面倒
・自宅の物理的な占有スペースの問題があってバーベルなんか置けない
・ジムに行ったとしても、混雑する時間しか行けなくて順番待ちするのが嫌だ
そんな方は、ダンベルワークアウトを採用してみてもいいと思います。
(私はディップスをメインとし併用してます)
それでは。