新しい車が納車されて1ヶ月が経ちました。
車種はHONDA SHUTTLE G(Honda SENSING)です。
1.5Lエンジンを搭載した5ナンバーのステーションワゴンですね。
流行りのハイブリット車ではなく純ガソリン車を選びました。
(理由は後述)
走行距離は2700km。
結構、走りましたね。
これまでの生涯燃費は19.7km/Lです。
(エンジン暖気のためのアイドリング、暖房の多用、スタッドレスを履いた状態で)
高速道路の登り坂の走行で、もたつくことなくパワー不足を感じません。
ACC(アダプティブクルーズコントロール)が便利!
荷室も広くフルフラットになるので車中泊がとてもやり易いです。
尖った車ではありませんが、選んで良かったなと思っています。
もくじ
5ナンバーのステーションワゴンという選択
アウトドア(登山など)、遠出、普段使いを考えると自ずと車のボディタイプが絞られてきます。
そこで選んだのが5ナンバーのステーションワゴンでした。
一時期はジムニーへ心が傾きかけたこともありますが、受注されてから納車されるまでの期間の長さもあり熱が冷めていったという経緯があります。
(それに燃費も14km/Lとあまりよろしくないので長距離メインで使うには不経済だよなという思いもある)
ステーションワゴンを選択した経緯です。
- 遠方へ出掛ける(登山やハイキング目的で)
- ラゲッジの積載能力は大事
- 車中泊できる車がいい(時間に縛られずに行動できる)
- フルフラットになる車がいい
- 燃費も良く、ある程度走れる車がいい
- 小回りも大事(普段使いで)
- ステーションワゴンがいい
- 総合的に考えて5ナンバー車がベスト
荷物も詰めて、車中泊もできて、走れて、燃費もいい車ということを総合的に考えると、1.5Lエンジン搭載の5ナンバーのステーションワゴンという選択がベストということになりました。
上記の条件を満たす5ナンバーのステーションワゴンを考えると、トヨタのカローラーフィールダーか、ホンダのシャトルになりますね。
ガソリン車のSHUTTLEという選択
ハイブリット車が推されていますし、実際に外で見かけるSHUTTLEもハイブリッド車が圧倒的に多いです。
それでもあえてガソリン車を選びました。
もし車を買い換えるならTOYOTAのカローラーフィールダー(HYBRID EX 2WD)が候補に上がってました。
車の買い換えるかどうかは別として1年くらい前から。
(昨年2020年の5月にコロナ禍で緊急事態宣言で騒ぎ出した頃は、買い替えを控えるかな、なんて思ってましたが結果的に現在の買い替えに至っております)
しかし、カローラーフィールダーについて調べていくうちに少し気になった点もありました。
それは車体重量に対するエンジンのパワー。
HYBRID EXの車体重量が1170kgです。
対するエンジンの出力が74馬力です。
モーターの出力は61馬力ありますが、エンジンとのハイブリット走行では最高出力が100馬力になります。
これだと1.3Lのコンパクトカー並みか寧ろ劣るのでは…。
前の所有車である2世代目のFITが車体重量1020kgに対し98馬力でした。
FITは大人2人と荷物を載せても高速道路で100km/h程度で巡航するには困ることはありませんでした。
しかし、緩い登りになるとどうしてもアクセルを少し踏み込むかSモードに入れないともたつき感ありました。
大半のシーンでは困ることはありせんでしたが、この点だけが不満でした。
(なお、後継車である1.3Lエンジン搭載車のFIT3を繋ぎの車で借りていたのですが、駆動系が最適化されているのか高速道路の緩い登りでもキビキビと動く印象でした)
そんなことを考えると、カローラーフィールダー(HYBRID EX 2WD)がだと緩い登りに差し掛かった時にもたつき感が増すのではないかと思いました。
ガソリン車だと動体パワーが高くなりますが車体重量が1120kgに対しエンジンの出力が109馬力です。
パワーウェイトレシオはFIT並みですね。
うーん…と思った時に急浮上したのがHONDA SHUTTLEでした。
ハイブリッド車のベースグレード(HYBRID Honda SESING)で車体重量が1200kg。
エンジン単体の出力が110馬力、モーターとのハイブリットでシステム全体の最高出力が137馬力です。
フィールダー(HYBRID EX 2WD)よりもシステム全体の動力パワーが30%以上高いですね。
ガソリン車(マイナーチェンジ後)だと車体重量が1130kgに対し、エンジンの出力が129psです。
フィールダーのガソリン車とほぼ同じ車体重量でありながらエンジン出力が18%高いです。
私が注目した点は、ハイブリット走行でのシステム全体の出力ではなくエンジンの単体出力でした。
HONDA SHUTTLEのエンジンは大人気のミニバン「フリード」と同じ1.5L i-VTECを搭載しています。
フリードも高速巡航しやすい車(高速道路で運転経験あり)ですが、SHUTTLEはベースとなる車体重量が200kgも軽いですからね。
下の表は同じエンジンを搭載したHONDAのガソリン車及びフィールダー(ガソリン車)のエンジンと車体重量をまとめたものです。
車種 | シャトル | フリード | ヴェゼル | フィールダー EX 2WD |
---|---|---|---|---|
エンジン形式 | L15B | L15B | L15B | 2NR-FKE |
種類 | 直列4気筒 | 直列4気筒 | 直列4気筒 | 直列4気筒 |
総排気量 | 1.496L | 1.496L | 1.496L | 1.496L |
最大出力 | 129ps | 129ps | 129ps | 109ps |
最大トルク | 15.6kgf・m | 15.6kgf・m | 15.6kgf・m | 13.9kgf・m |
車体重量 | 1130kg | 1340kg | 1180kg | 1120kg |
パワーウェイトレシオ | 8.76kg/ps | 10.39kg/ps | 9.15kg/ps | 10.28kg/ps |
パワーウェイトレシオはSHUTTLEが一番優れています。
加速性能に直結してきますね。
これは加速レーンから追越車線へ入り100km/hまで加速した時のシーンを抜粋したものです。
なぜエンジン単体の出力に拘ったのか?
私の使い方だとエンジン単体の動力で走行するシーンが多いからです。
ハイブリット車のメリットの最大の利点であるモーターアシストを受けながら走行する機会があまりないということです。
それならエンジン単体での動力性能を重視した方がいいだろうと思ったわけです。
ハイブリット車全盛期にガソリン車を購入した理由は?
3年や5年後だったら状況は違かったかもしれません。
2021年現在におけるハイブリット車の能力と自分の使用用途を鑑みたうえでの選択です。
ハイブリット車を選択する理由は大別して2つあると思います。
一つは燃費がいいこと。
もう一つは燃費以外の要素で乗り心地などの体験性を求めたものです。
事実、ハイブリット車の乗り心地は良いと感じました。
一番売れ筋のモデル「HYBRID X・Honda SENSING」を試乗して感じたのですが、信号待ち後の低中速域での加速が気持ちいいんですよね。
すーっと滑らかに60km/hくらいまで加速してくれます。
ガソリン車にはない感覚でモーターアシストならではの効果が発揮されているなと感じました。
生涯燃費は街乗り試乗車なのか5000kmほど走行して17km/Lでした。
街乗りメインであれば燃費は良いと判断できますが….私は街乗りってあまりしないのですよね…。
よって、ハイブリット車である恩恵を受ける機会があまりないと言えます。
私はよく長距離運転をします。
「え? だからこそハイブリット車を選択すべきじゃないの?」
違います。
長距離運転をするからこそガソリン車にしたんです。
長距離運転では信号待ちに依存する道路を走行しないことが多いです。
低中速域での走行が少ないということです。
信号がない地方の無料高速道路だったり、高速道路そのものでの走行が多くなります。
特に高速道路での走行(100km/hくらい)ではエンジン単体での動力になります。
こうなるとハイブリット車だろうがガソリン車だろうが燃費は大して変わりなくなってしまいます。
という具合に私の使用用途ではハイブリット車よりもガソリン車を選択したほうがメリットが出てきます。
メリット1:フロア下の収納ボックスが便利
通常の荷室下の収納スペースに加え、ガソリン車ではモーター用のバッテリーがない分フロア下の収納ボックスが2つ多くなります。
これが地味に便利なんですよね。
普段は使わないけど常に積んでおきたい荷物を収納しておくのに便利です。
お土産で割れ物(お酒とか)を購入した時もこの収納ボックスに入れておけば倒れる心配もありません。
メリット2:車体重量が軽い
ガソリン車ではモーターとバッテリーの搭載がありません。
そのためハイブリット車のベースグレード「HYBRID Honda SESING」よりもガソリン車のほうは車体重量が70kg軽くなります。
パワーウェイトレシオの面でも有利になりますね。
メリット3:パワーウェイトレシオはガソリン車が上
モーターアシストを受けない走行速度でのパワーウェイトレシオは「HYBRID Honda SESING」が10.91kg/psに対しガソリン車では8.76kg/psと有利になります。
そのため高速域で追い越しをかけたい時に有利になると思いますね。
(実際にはハイブリット車でも問題ないのかもしれませんが)
個人的にはこんなシーンでメリットを感じました。
高速道路の走行レーンを100km/hで巡航している時、車がICの入り口から合流してきます。
減速はしたくない。
なので追い越しレーンに入ります。
でも後ろから速度が速めの車が来ます。
一時的に加速し再び走行レーンに入ります。
100km/h以降からでもアクセルを少し踏み込んでやればストレスを感じることもなく直ぐに120km/hに達します。
この一時的に加速できる点はメリット大です。
メリット4:バッテリーの故障リスクを気にしなくていい
ハイブリット用のバッテリーは15万km持つとか色々な意見がありますが、リチウムイオンバッテリーは劣化するものですし、故障リスクを気にしなくていいのは気軽です。
(ただし、技術が進歩すれば事情は変わる)
メーカもこう言っています。
シャトル ハイブリッドのハイブリッドバッテリーには耐久性の良いリチウムイオンバッテリーを使用しております。
引用:ハイブリッドバッテリーの耐用年数はどのくらいですか?
ハイブリッドバッテリーにはメーカー保証期間※1はありますが、基本的※2には車両と同等の耐久性を備えております。
※1 メーカー保証期間は新車登録日から5年間、ただしその期間内でも走行距離が10万kmまで。
※2 お客様の使用される環境や方法などにより異なる場合があります。
私自身、20万km以上乗るつもりでいますので、仮にハイブリット車を選んでいたらどこかのタイミングでバッテリーを交換する時期がやってくるだろうと思います。
街乗りでハイブリット車の燃費の恩恵を受けたとしてもコスト的なメリットは一瞬にして飛んでしまいますね。
購入価格に対するメリットの差は意外と小さいかも
よくガソリン車とハイブリット車との価格差に対するメリットやデメリットが燃費の観点から論じられることがありますよね。
売れ筋のハイブリット車は予めオプション込みのグレードが設定されています。
この一番売れ筋のモデルとの価格差でメリットやデメリットを比較するナンセンスです。
オプションを全て取っ払った価格差で比較すべきだと思っています。
HONDA SHUTTLEのラインアップには3つのグレードを設けたハイブリット車と、グレードなしのガソリン車となっております。
- HYBRID Z Honda SENSING(最上級グレードでオプションが多い)
- HYBRID X Honda SENSING(売れ筋のグレード)
- HYBRID Honda SESING(ハイブリッド車のオプションを抑えたモデル)
- G HONDA SESNSING(唯一のガソリン車)
この中でも一番売れているのがHYBRID X Honda SENSINGのモデルなんです。
オプションなしの真っ新なグレードのFF車であれば、車体価格の差が約35万円、諸経費も含めた支払い総額の差額はハイブリット車とガソリン車で24万円になります。
ガソリン車(G HONDA SESNSING)が197万円。
ハイブリット車(HYBRID Honda SESING)が221万円です。
HONDA公式ページのシャトル セルフ見積もりで確認できますよ。
よくハイブリット車は高いと言いますが、この24万円の価格差、意外と少ないと思いませんか?
ハイブリット車は減税などで車体の価格差以上に総支払額の差を埋める要因にもなっていますが、支払う総額がガソリン車よりも11%だけしか高くないとも言えます。
単純に燃費の一括りだけで片付けられる話じゃありませんよね。
同じ燃費でも高速走行がメインの話なのか、街乗りが多い話なのか、寒冷地で暖房を多用するのかなどで条件が変わってきますし。
燃費状況
最後に燃費状況を書いておきましょう。
感覚的には2世代目のFITよりもいいのではないかと感じてます。
条件があります。
エンジン暖気のためのアイドリングは5-10分やり、暖房はON、スタッドレスタイヤで走行です。
街乗り:サンプル数が少なくてデータ取れず
必ず信号待ちがある郊外の道路:18km/L
信号がほぼない国道:20km/L
高速道路:22-23km/L(クルーズコントロールを90-100km/hで使用)
標高をゆっくりと下げて行く国道:25km/L
高速や信号に依存しない道路が7割利用時、無給油で700kmちょっと走行できました。
エンジン暖気、暖房、曇り防止のためにACも併用、ワイパー前後も動かしっぱなしという条件です。
完全にガソリンがなくなるまで、という話なら750kmいけたかも(写真のメーターを見る限り800kmまで航続可能っぽいですが)。
これ、ガソリン車ですからね。
前述したように私の使い方だとモーターアシストの恩恵を受けないうえでの結果です。
夏タイヤを履かせて、暖気運転や暖房に依存しない季節がやって来れば、無給油でも800kmいけるかもしれませんね。
追記:納車から4ヶ月後に11000km走行した時の感想を書きました。
それでは。