こんな経験ありませんか?
色々と山巡りをしていると、「こんなもんか。んー。」と感じてしまうことってよくあるんですよね。過去の経験やパターンから既視感を感じたり、期待を越えられなかったり…。タイミングにもよるんですけどね。
これが山(自然)の面白みでもあるのですが、思わぬ場所で感動をもらうこともあります。それが今回の山行でした。とても楽しかったので記事にしますね。(※後述しますが、雪庇やクラックには注意が必要です。)
もくじ
金剛堂山(こんごうどうざん)は名山に匹敵する絶景を堪能できる山だった
金剛堂山は標高1650mの山で、砺波(富山県)と飛騨(岐阜県)の境目とも言える場所に位置しています。日本二百名山ということですが、私は知りませんでした。
金剛堂山は、何となく国土地理院の地図を眺めていて、たまたま目に飛び込んできて興味本位で行ってみたんですね。(もちろん下調べをやって)
でね、実際に行ってみたら良かったんです。知らないことってまだまだあるなぁと感じましたね。メジャーどころだけじゃないんですよね、いい景色や楽しめる場所って。
稜線の途中からね「これは!いいかも!」という期待を感じつつ歩いていたんですよ。で、期待を裏切らない景色があったわけです。残雪期の伯耆大山や守門岳、厳冬期の荒島岳に匹敵する絶景が広がっていたんです。そりゃ、感動しましたよ。
それでは絶景を写真を交えてご覧頂きましょう。その前に注意点を。
最初に注意点を
金剛堂山のコース(竜口登山口)の難易度は、荒島岳(厳冬期)や守門岳(残雪期)と比較すると低めです。
具体的には
・コースタイムが往復で6時間程度
・基本的に尾根歩きでトラバースがない
・地形が分かりやすい
とは言え、雪山の金剛堂山に入るには注意が必要です。理由はメジャーな山域よりも入山者が少なく、かつ、通信確保の問題があるからです。
AU系のLTE電波が入るのは標高1300m辺りまで
金剛堂山の辺りは、au、docomo、ソフトバンクのエリアマップを見てもLTEがカバーされていません(2019年4月現在)。地形と需要の兼ね合いを考えると、今後も電波範囲がカバーされる見込みはないだろうなと感じました。
実際にはau系のMVNO(格安スマホ)で標高1300m辺りまではバッチリと電波が入ったわけですが。
スマホを通信手段にしている人は少なくありません。万が一、何かが起きたら救助要請が必要です。その唯一の生命線とも言える通信手段が途切れたら終わりです。
LTE通信さえ確保できれば、データのみのプランしか使えないとしても、SNSなやメールでSOSの発信ができます。
ですから、どこまで電波が入るのかは把握しておくと後々の行動も楽になります。余裕がなければ、通信を確保できる辺りで撤退することもできますから。
ちなみに私は通話用の携帯電話(と予備バッテリー)、データ通信専用機にスマホ本体、充電用にモバイルバッテリーを持ち歩いています。
また、現在地を把握するためにアプリ「ジオグラフィカ」を入れています。LTEが入らなくてもGPSと連動して動作します。とても便利に使わせていただいております。
実際の画面はこんな感じ。
雪庇とクラックに要注意!!
コース自体は技術的に難しくありません。しかし、気を抜いて歩いてはいけない場所もあります。それは、雪庇とクラックです。うっかり踏んだらどうなることか…。想像したくないものです。
標高で言うと1500〜1600m辺りが注意すべき区間となります。
稜線に雪庇が見えますね。
近くまで来るとこんな感じです。
雪庇を振り返る。
次はクラックの登場。このクラックの向こうは斜面です。
以上のことさえ踏まえて行動をすれば、楽しい景色があなたを出迎えてくれますヨ。
標高800mのブナ林から急登が始まる
旧利賀スノーバレースキー場からスタートします。Goole Map上ではジョリーパーティーとい辺りになります。
川を渡った脇からコースに取り付きます。
ブナ林。新緑の季節は綺麗でしょうね。
ブナ林は急登ですが、普段から登山をしている人ならなんてことないでしょう。それよりも下山時に注意。
標高1300mまで行くと緩い稜線歩きを楽しめる
標高1300m辺りになると展望が開け気持ちのいいコースになりますよ。
4月だというのに、この標高まで来たら樹氷が見れましたね。
目指す金剛堂山。
スキー場。営業はしてません。
雪崩れそう。
気持ちがいい。
樹氷。これで標高1500mちょいかな。
Wow!
ピーク。
中金剛堂山かな。こっちには行きませんでした。
パノラマ撮影。白山、立山などが見えるはずですが、生憎の雲。
40分くらい景色を堪能しました。下山します。
終わり。天候が安定してくる3月辺りなんか良さそうです。
ズームレンズ2本と単焦点レンズ1本を持ち出してみた
今回は、2台のカメラと3本のレンズを持って行きました。
基本はLUMIX GX8に、オリンパスのZUIKO ED 12-40mm F2.8 Proレンズをつけて歩きました。
もう1台はFUJIFILM X-T2に、XF90mm F2(登り)と、XF10-24mm F4(下山)をつけて歩きました。
それでは。
撮影機材
LUMIX GX8。防塵防滴のマイクロフォーサーズ規格のカメラです。今回のような山行では問題なく使えますよ。
オリンパスのZUIKOレンズ、12-40mm。こちらも防塵防滴です。雪山のように足で移動できないような場所で非常に利便性を感じますね。
FUJIFILM X-T2。同じく防塵防滴のAPS-C規格のカメラです。基本的に単焦点レンズで運用しています。
中望遠単焦点レンズXF90mm。防塵防滴です。XF90mmはカミソリレンズですね。絞り開放F2から周辺部まで解像してしまう悪魔レンズです。山では特定の被写体をふわっと浮かび上がらせたい時、そして遠景撮影でも使っています。
超広角レンズXF10-24mm。これだけは防塵防滴ではありません。稜線でダイナミックな風景を画角を微調整しながら撮影するために持っていきました。手ブレ補正機構もついています。
レンズを選んできた経緯はこちらの記事が参考になります。
- 防塵防滴仕様のミラーレス一眼 LUMIX GX8を購入した理由
- FUJINON単焦点使いの私が見出したED 12-40mm F2.8 PROに秘められた4つの可能性【登山で使用】
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