今回訪れたインド北部のLadakh地方の旅で食のスタンスに対する考え方が変わりました。
具体的にはベジタリアン(菜食主義者)やヴィーガン(完全菜食主義者)という言葉に対する考え方が変わりました。
物事の考え方が180度ガラッ!と変わるタイミングって結局は現場なんですよね。
現場で真実を目の当たりにした瞬間です。
私自身、今後もプラントベース寄りの食生活をしていくことは間違いないし、今後も肉を積極的に食べていくことはないでしょう。
ただ、「○○主義者」という考え方から脱却すべきかなと感じました。
もちろん私自身、何か食べ物をオーダーする時は “Im a vegitarian.” とか “I don`t like eating meat.” と何らかの意思表示をしますが、「○○主義」という意識はそこにはない、ということです。
「俺はヴィーガンだ!」「おかずは肉が当たり前だろ!」と主張する人たちが急に滑稽に思えてきたのです。(私自身の行動も含め)
なんか気張っているというか、自然体じゃないんですよね。
ラダッキーを見て彼らは自然体だよなと感じた次第でございます。
菜食主義という意識はないけれど菜食中心で生活している人々がいる
ラダッキー(ラダック人)のことを指しているのですが、彼らを見て思うのは、彼らからは「菜食主義」なんだ、という意識は感じません。
ラダックという土地の環境上、自ずと菜食中心の生活をしているといったところです。
ラダックでは停電が頻発します。
中心地レーですら突然、電気が遮断してしまうことが多々ありました。
その電力がいつ復旧するかわかりません。
ですから宿には日本で言う太陽光を備えつけていたり、家庭レベルでもソーラーパネルを常備しているんですよね。
そんな状況ですから冷蔵庫に依存するなんてことできないですよね。
当然、肉などの生鮮食品など置けるわけなく、保存がきく穀類、豆類あるいは種子類、野菜中心の食事になります。
ラダッキーの男性陣を見て気付いたのですが、菜食中心だからと言って、決して貧相なわけでなく、中にはそれなりの体つきの人もいます。
特に筋トレ習慣のある人の間では、タンパク質の補給が気になるところだと思いますが「肉を食べよ」という思考回路に洗脳され過ぎてませんかね?
ラダッキーはサプリすら摂りませんよ?
過剰にサプリを紹介する記事は多いのですが、ホンマに必要なんかいな?って思ってしまいますよね。
え?だってナチュラルな菜食フードでガタイがいい人たちもいるわけですからね。
この人のように。
「肉なんぞあるわきゃねーだろっ!ぜーんぶ野菜だよ!」と言いながらもガルバンゾー(ひよこ豆)たっぷりのカレーを出してくれましたがね。
所有物を大事にするラダッキーたち
ラダッキーたちは所有物を大事している、ということを今回の短い旅の中でも感じ取ることができました。
作物を大事に育てる、庭を綺麗にする、お花を植えて手入れをするなどなど。
目の前に存在している世界に対して丁寧に向き合っている印象が強かったです。
特に飼っている動物を大事にしている印象がとても強かったですね。
ラダッキーは動物や土からいただく恵みを大事にしているのではないでしょうかね。
例えば、下の写真は乳から作っているチーズです。
動物からこういう恵みをいただいている、という意識がラダッキーにはあるのではないでしょうか。
日本ではパックされて売ってますからそんなこと意識しないですよね。
このモモだってそう。
菜食ベースですが、中には採ってきたばかりの野菜が入っています。
このスープもそう。
おそらくミルクが入っていたと思われますが、普段、牛乳を避けている私でも美味しくいただきました。
どうでしょうか?
むやみやたらに製造して、余れば捨てる。
計画的に生育してコレラに感染すれば殺処分する。
それも消費者の意識の届かないところで。
何か歪んでませんかね?
我々の国、そして一人一人の個人として学ぶべきことがあるのではないでしょうか。
それでは。