体重が重くて懸垂ができない!
そんな悩みを抱えている方へ。
懸垂をやりましょう!
当記事では
- 自分の体が重く感じて懸垂が1回も上がらない
- 減量に頼りたくない
- だけど懸垂ができるようになりたい
という方へ向けて発信します。
少しここで「体が重く感じる」について考えてみましょう。
体が重く感じるには2種類あります。
- 骨格に対して体重が重くて上がらない
- 体重は普通だけど上がらない
共通点は、どちらも体重に対する相対的な筋力不足です。
この記事では前者の骨格に対して体重が重くて上がらない人を対象にしますね。
ぶっちゃけ、この記事は
- 懸垂のために体重を落としますか?
- それとも懸垂のために筋力をつけますか?
という問いに対して、先ずは筋力をつけましょう!
と答える内容です。
体型は普通なんだけど懸垂で体が上がらないという人は⤵️の記事を参考にしてみてください。
もくじ
体重が重いという理由で懸垂のためにダイエットをするのはナンセンスだ!
単に体重が重くてBMIが高いだけなら減量をすれば上がるようになるかもしれません。
しかし、それは筋力がついたからではない、ないんですよね。
体重が減った結果、元々ある筋力で体が引き上げられるようになっただけの話なんです。
筋力という本質的な性質に着目した場合、懸垂をするためにダイエットをするのはナンセンスです。
例えば、関取や重量級のレスラーは骨格に対して体重が重いですよね。
体重100kgオーバーなんて当たり前の世界です。
単純に身長とのバランスを考えたら、”肥満”というカテゴリに属する人もいるでしょう。
それでも自分の体くらい引き上げるだけの筋力を備えている人が少なくありません。
それは体重に耐えうる相対的な筋力があるからです。
もう少し一般的な目線で考えてみましょう。
普通の生活を営んでいる人の中にも体重が90〜100kgくらいある人もいるのではないでしょうか?
仮に体重が100kgで懸垂を7〜8回できる人が、そのままの筋力を維持したまま70kgまで減量すると30回くらいは懸垂ができるようになります。
このくらいできるようになると、自分の体が軽く感じるようになります。
つまり、自重をコントロールしやすい相対的な筋力が手に入るわけです。
と書いている私は体重が100kgありませんので、説得力がありませんよね。
私の実例を出しましょう。
加重34kg(体重68kg)、つまり102kgの条件で懸垂(肩幅で)が
- 大体は7〜8回
- 調子が良ければ9〜10回
- 調子が悪ければ4〜5回
という感じなんです。
ちなみに順手でもパラレルハンドでも似たような感じですね。
自重なら30回以上こなせます。
つまり、体重に対して自分の体が軽く感じるくらいの筋力があるわけです。
懸垂とは自重をウェイトにしたワークアウトです。
ならば、わざわざウェイトを軽くしなくてもそのまま利用しちゃえばいいじゃないですか?
つまり、この記事ではダイエットしようかどうか悩んでないで、とっとと筋力を付けちゃえば?と言っています。
一般的には体重を落とすのがスマートなやり方なのかもしれません。
しかし、私は真逆のことを言います。
筋力をつけてその筋力を維持したまま体重を落とした方が将来的には身軽になれるまで最短でいける可能性が高い。
筋力がつけば自ずと筋肉量も増え基礎代謝が高くなり余計な肉も落としすくなります。
あなたはどちらを取りますか?
私なら最初に筋力をつける方を選びますね。
”下げるだけ”の懸垂をやる
懸垂で体が上がらないのなら、”下げる”懸垂があるじゃないですか。
何も体を上げることだけが懸垂じゃないんですよ。
この下げる動作は、ネガティブレップ(Negative repetition)と呼ばれるもので、重り(この場合は自重)を下ろす動作をゆっくりとやることで筋肉に負荷を与える手法です。
簡単に言うと、ブレーキをかけながら力を発揮している状態です。
例えば、日常生活ではこんな場面が思い浮かべられるのではないでしょうか。
- 坂道を小走りで下るとき、スピードが出過ぎて転ばないようにブレーキをかけながら走る
- 台に置いてある荷物を床にそーっと下ろす
この動作を懸垂にも応用するんですよ。
体が上がらなくても、ジャンプしてバーにつかまり懸垂の姿勢からゆっくりと体を下げることはできるはずです。
できる回数×3セット を週に1回
これだけやれば十分です。
え!?たったそれだけ?
ボリュームが少なくないですか?
いえいえ、これでいんですよ。
このブレーキをかけながら筋力を発揮する局面では筋疲労が激しいんですよ。
筋繊維がブチブチと切れまくります。
その切れた筋繊維を回復させてあげるには日数が必要です。
感覚的な話になりますが、私が総重量90〜100kgの重量で”通常の懸垂”を6セット、或いは自重で8セットやった場合、回復するまでに中3日あると丁度いい具合です。
(もちろん、個人差やその時の体のコンディションで差はあります)
つまり、この場合、4日に一度の割合で懸垂をやると回復するまでの期間と筋力が本呂を発揮するバランスが取れているんですね。
これが ”下ろすだけの懸垂” を6セットもやったら中3日では完全に回復しません!
たとえ自分が上げられる重量でやったとしてもです。
私がやった”下ろすだけの懸垂”の事例を出しますね。
・110kg/5回*2set
・102kg/5回*2set
・94kg/8回*2set
・自重/13回*1set
というのをやりました。
肩幅の手幅、順手でやりました。
ワークアウトとしてはボリュームが少ないように見えますが、筋疲労は凄まじいですよ。
最後は自重だけで普段なら軽々と上がる重量ですが、これが上がらないんです。
もう下ろすだけで精一杯です。
前腕から広背筋までガクガクしちゃうんですね。
ワークアウトにかけられるボリュームや時間が同じだとしたら、通常の”引き上げる懸垂”とでは天と地の差があります。
普段なら絶対に筋肉痛にならない前腕の腕橈骨筋が筋肉痛になりましたから。
その筋肉痛が3日間続きました。
4日目に通常の引き上げる懸垂をやってみるも体が上がらないんですね。
自重で30回以上できる私が、たった10回の自重をやるのもキツい状況なんです。
ここで言えることは、筋肉が全然回復できてないってことなんですよね。
本当に筋肉が回復しきるまでには後2〜3日必要だったというわけです。
以上のことからも”下ろすだけの懸垂”は、1週間に一度だけ3セットもやれば十分と言ったのです。
裏を返せばそれだけ効果が期待できるワークアウトだと言えますね。
ハーフ懸垂をひたすらやる
下ろすだけの懸垂をやったら引き上げるだけの懸垂もやってみましょう。
この記事にたどり着いた方は、きっと体が上がらないのが悩みですよね?
ハーフ懸垂ならできる、という人もいるのではないでしょうか。
これは私が懸垂5回から17回まで伸ばした時にやった手法です。
それはハーフ懸垂をひたすらやる、というものです。
私はこれで回数を伸ばし、最終的には自重だけで30回できるようになりました。
ポイントは低セット高頻度でやることです。
つまり、1日1〜2セットを週に4、5日の感じでハーフ懸垂をやるんです。
先ほど説明した”下ろすだけの懸垂”とは対極にある手法です。
”下ろすだけの懸垂”が徹底的に筋疲労を起こすワークアウトに対して、低セット高頻度でやるハーフ懸垂では余力があるうちに切り上げます。
目的は筋疲労を起こすことではなく、筋力の出力を発揮する頻度を多くして体に馴染ませてやることですから。
ハーフ懸垂ですからフルレンジでやらなくてもOKです。
肘の角度が90度くらいになるまで体を下ろして体を引き上げる動作を繰り返します。
ステップを提示しましょう。
STEP0:(もし体が上がらなければ)肘の角度が90度になる位置で保持する
10秒なり20秒なり体を保持して時間を長くしていきます。
慣れてきたらそこから上げる動作に挑戦してみましょう。
STEP1:鉄棒が頭と同じくらい高さになる程度まで体を下ろし10〜15回を目指す
STEP2:肘の角度が45度くらいになる高さまで体を下ろし10〜15回を目指す
ここまで来ればフルレンジで2〜3回は上がると思います。
下ろすだけの懸垂とハーフ懸垂の組み合わせ方
下ろす懸垂は懸垂動作の全可動域で筋肉に刺激を入れることができるメリットがあります。
しかし、筋疲労が激しいため頻繁にはできません。
一方でハーフ懸垂は一番力が出せるポイントから体を引き上げる動作を鍛えることができます。
1〜2セット程度の低セットなら週に4、5日やっても問題ありません。
さて、この2つをどのように組み合わせたらいいのでしょうか?
最終目的は自分の体を引き上げる動作を完遂することですよね?
先ずはハーフ懸垂でいいので動作を繰り返し、自重を動かす筋力を発揮する場面を増やことではないかと思いますね。
低セットなら筋疲労は起きませんので、とにかく週に4〜5日でいいので1〜2セットずつやってみる。
最後の日に体を下ろすだけの動作で懸垂動作で使うべき筋肉全体に刺激を入れてあげる。
その後は、数日間、完全な休養を入れてから再びハーフ懸垂をやる、というルーティンでやってみるといいのではないかと思います。
何事も継続です!
是非、やってみてください。
耐用性の高いチンニングスタンドと備品(床に敷くマットなど)を合わせても1万円代で手に入りますので、部屋の整理整頓さえやっていれば、いつでも懸垂ができる環境が手に入ります。
どこのメーカーのものでもいいと思うんですが、私はリーディングエッジのチンニングスタンドを使っています。
仕様では耐荷重が120kgですが、設計時の耐荷重検査では140kgの重りをハンドルに取り付けて24時間放置しても問題がないことを確認したそうです(メーカーに確認しました)。
詳しくは⤵️の記事を参考にしてください。
それでは。