南会津から奥会津を周遊し阿武隈山地を越えて浜通りへ出る2泊3日の旅をしてきました。
(ワイフを実家へ届けてからソロで周遊)
本来であれば磐梯山に登りたかったところですが、寒気が入り込んできており強風予報が出ていたこともあり車中泊に振り切りました。
登山で遠出した際に車中泊をやることはあるのですが、ガチで積雪がある場所で車中泊をするのは初めてです。
結論から言うとSHUTTLEのフルフラットになる構造とアウトドア用品の合わせ技でそれほど心配することなく車中泊できたかなと思います。
もくじ
太平洋側から南会津郡へ。みるみる雪面の世界に変わるR289
太平洋側は陽だまりで気持ちがいい天気でも、西へ向かうと次第に青空から薄らとした曇り空へ変わり那須岳の付け根へ到達する頃には鉛色の空模様に変わります。
具体的には白河市の国道4号線と289号線を交差する辺りまでは青空もちらほら見え車道にも雪はありませんでした。
国道4号線から西側へ10kmほど移動すると動画の最初のシーンように景色がガラリと変わりましたね。
20km移動する頃には豪雪と言ってもいいほどの雰囲気になりました。
(但し今年はこの季節としては雪が多いとの話)
ドラレコで撮った動画です(ABBAを聴きながら走ってますので再生の音量にご注意ください)。
中通りから会津エリアへ入る気候の変わりようが面白いですね。
南会津郡の下郷町はこんな様子でした。
先シーズン、車の購入に合わせて新調したスタッドレスタイヤ(ダンロップのWINTER MAXX 02)もいい感じに効いて走行してくれました。
湯野上温泉「まごころの宿 星乃井」へ
時刻は13時半。
このまま大内宿へ行こうかとも考えたのですが、Google Mapを開くと混雑度が高いと表示されたので、最初に温泉に入ってから時間帯をずらして行くことにしました。
ということで、湯野上温泉で立ち寄り湯できそうなところを調べると「まごごころの宿 星乃井」の評判が良さそう。
念のために電話で確認したところ、14時から立ち寄り湯ができるができるとのこと。
(ここに限らず年末年始はイレギュラーな営業をすることもあり事前に確認はしたほうがいいですね)
ということで、セブンイレブンの駐車場で20分ほど時間を潰してから「まごころの宿」へ。
源泉かけ流しとのこと。
内湯と外湯がありました。
ぬる湯ではないので長く入る感じにはなりませんでしたが、それでも一人でゆったりと30分くらい居たかな。
接客の対応も良かったです。
「まごころの宿」はジャガイモ料理が売りなそうで、プラントベース食を好む人にとっては嬉しい話です。
泊まってみたいですね。
雪降る「大内宿」へ
南会津エリアと言えば大内宿です。
ここは来てみたい場所の一つでした。
15時過ぎに大内宿へ。
この時間になると来る人よりも帰る人が多くなります。
ねぎそばを食べようかどうか迷いましたが時間が中途半端なので今回は食べませんでした。
見晴台へ行きます。
盛大に雪が降ってますね。
これはこれで味があるかな。
時間が時間なだけに人がまばらです。
車にも積もってます。
冬季になると積雪地帯・無雪地帯に関わらず必ず車には登山用のスコップ(Black Diamondのディプロイショベル)量販店で購入したスノーブラシを積んでいます。
見ての通りスコップの背面は塗装が剥げるくらい傷ついてますが登山用ということもあり丈夫な作りをしています。
アスファルトに凍りついた雪を削ってもそう簡単には壊れません。
タイヤ周りの雪を掻き出すのも楽ですよ。
一度に除雪できる量こそ量販店に置かれている雪かきスコップには敵わないものの、丈夫な作りとコンパクトな収納性を好んで車に置いてます。
県道131号経由を断念し日光街道で会津若松市内へ
さて、大内宿から会津若松市内へ行こうと思いGoogle Mapの案内に従い県道131号(下郷会津本郷線)へ走り出してから薄らと気付いたのですが…
「ひょっとしてこのまま行ったらスタックしてしまうのでは?」
何しろ交通量がほぼないですし、走行している車もランクルやジムニーのような最低地上高が高い四駆車だけだったんですよね。
私のようにFF車で突っ込んでくる車は皆無です。
雪が盛大に降っておりどんどんと車道の除雪した面がなくなり轍っぽくなってきておりました。
それでも上り坂の中、軽くスリップしながらもスタッドレスのおかげで雪面にタイヤが食い付き、大内ダムまで問題なく行けました。
が、先にある氷玉峠の先にあるカーブで滑ったら面倒なことになりそうな気配がしました。
日中で天気が晴れている時ならまだしも、外は暗くなっていましたし、断続的に雪が降っているうえ、交通量が少ないことなど、助けるを求める事態になった場合のことを考えたらやめておいた方がいいかなと感じました。
シャーシが雪面に擦れるくらいの道路ではスタックするリスクが高くなるだけですからね。
(たださえ、シャトルは最低地上高が低いですし…)
FF車で雪の山道を走行できる条件は雪面がフラットに近い状態であること。
スタッドレスさえ食いついてくれれば登っていけますから。
若しくは多少のアイスバーンでも速度をキープできていれば走れます。
が、今回は条件が違い過ぎました。
ということで、大人しく国道121号線(日光街道)経由で会津若松市内へ向かうことにしました。
その時の様子がこれ。
会津若松市では蕎麦を食べようと思って中心地へ行ったわけですが…
幾つかお店を回ってみたもののやっておらず(大晦日のせい?)、やっていても混んでいたりしたので外で食べるのは諦めました。
(これなら大内宿でネギそばを食べておくんだったな…)
そんな時に役立つがスーパーです。
ヨークベニマル町北町店で食材の買い出しをしました。
年末年始になるとスーパーにはお節料理、寿司、オードブルが売り場に並びます。
ですが、個人的には以下の基準で食べ物を選んでます。.
- なるべくプラントベース食であること
- タンパク質を補給できること
- 食物繊維を補給できること
- 体が温まること(車中泊するため)
- お腹を満たせる量であること
- 美味しいこと(登山中の食事と比較して)
- 寝る前の楽しみがあること
で、買ったのがこれ。
蕎麦&鍋の材料と夜の嗜みアイテムです。
タンパク質については植物性由来のものを好んで摂取しています。
例えば、おいなりさん(皮は油揚げ=大豆が原料)や厚揚げなどがそうですね。
稀に食べる卵(とは言っても普段は食べない)は許容範囲としてます。
プチッと鍋は鰹と昆布ベースの寄せ鍋を買いました。
これ、使えますね。
鍋で野菜を摂り最後に蕎麦を入れて食べようと思いましてね。
食物繊維やビタミン類クォ摂取できますし、おいなりさんの他、蕎麦で炭水化物も補給できます。
何よりも冬の車中泊でも体を内側から温めることができます。
道の駅あいづ 湯川・会津坂下(車中泊1日目)
なんだかんだでの駅あいづ 湯川・会津坂下に着いたのは19時30分頃でした。
食事を摂って軽く寝る前の嗜みをするには丁度いい時間だったかな。
普段の車中泊は翌日の登山のアプローチのためにやることが多いので、翌朝は早くから動くのですが今回はぶらりと巡る旅だったので翌朝はそんなに急ぐ必要もありません。
道の駅あいづ 湯川・会津坂下は情報休憩室を24時間開放しており、パンフレットやライブカメラ情報、自販機が設置されています。
これなら寒い冬でも中に入って温かい飲み物をゆったりと飲めますね。
外は寒気の影響で吹雪いてましたよ。
今宵の宿。
DIYした目隠しの断熱材がうまく効いてます。
中の様子。
鍋に具材を突っ込み蕎麦を作っています。
こんな感じです。
結構楽しんでやってます。
運転する時はオーディオのAUX端子とiPad mini5を接続して車のスピーカーからコンテンツを聴いてますが、車中泊する時はBluetoothスピーカー(JBLのFLIP5)を別途、持ち込みAmazon Prime Musicで予めダウンロードしておいた音楽をオフラインで流しながら鍋をやってました。
(裏を返せば音楽なしだと静寂で少し物足りない感じがあるというのが理由なんですけどね)
JBL FLIP5はモノラルの割にはなかなか臨場感がある音を出しますよ。
音量を高くしても音割れしません。
USB Type-C充電で1日中音楽を掛けっぱなしでもバッテリが持ちます。
防水性能もあるので屋外でも使えますね。
ポータブルスピーカーとして十分に満足する性能を備えています。
食事を終えたら後片付けをしてしんみりタイムです。
ウィスキーとチョコレートを軽く嗜みました。
あとは寝るのみ。
寝具についてはこちらの記事で詳しく書いていますので参考にしてみて下さいね。
吹雪で断念した第一只見川橋梁ビューポイントへの道
翌朝も余った材料でそば鍋を作って食べました。
さて、どうしましょうか?
翌朝の外は晴れ間が少しだけ出ました。
磐梯山の方は雲が掛かってますね。
天気予報を見ると数時間だけ会津地方は晴れることになっていました。
しかし、再び天気が下り坂になる予報…。
裏磐梯に行って写真を撮りたい気持ちもありましたがガスガスの風景しか見られないことが容易に想像がつきました。ならば土湯温泉か飯坂温泉に行くか?
しかしぬる湯にゆっくりと浸かりたいなという気持ちもありました。
最終的に出した結論は、阿武隈山地沿いに近い湯岐温泉「和泉屋旅館」へ立ち寄り湯(営業時間は10時〜14時)をしぬる湯に浸かり、その後、浜通りに出て太平洋側のサンシャインを浴びることでした。
その前に行っておきたい場所がありました。
それは会津地方中西部に位置する三島町の只見川第一橋梁ビューポイントです。
雪の影響で只見線の電車が運休していることは分かっておりましたが、一度見て見たいなぁと思ってました。
道の駅(会津坂下)から35分の距離にあります。
そんなに遠くないので向かうことにしました。
…..会津若松では晴れ間がありましたが
.。
会津坂本を過ぎた辺りから前方(つまり只見方面)の谷間がガスガスの雰囲気を醸し出しているのが分かりました。
とりあえず走ってみるものの次第に吹雪いてくるようになり「こりゃ見れんわ」と思い32号線の分岐に入り引き返すことにしたのです。
その時の様子がこれ。
また次の機会に来ましょう。
個人的には天気の移ろいが楽しかったです。
年末年始は確認が大事
湯岐温泉「和泉屋旅館」へ向かうべく車を走らせます。
引き返した地点からから下道で走った場合、途中でコンビニなどに寄って約3時間の距離のところにあります。
11時半頃に到着しゆっくりとお風呂に入ってお昼を食べるには丁度いい時間です。
会津若松から猪苗代湖の西側を走る国道294号に入るルートを取りしばらく車を走らせることにしました。
相変わらず雪が多いですね。
スタッドレスタイヤが役立って嬉しい限りです。
この辺りで和泉屋旅館へ立ち寄り湯の営業をしているか確認をすることにしました。
年末年始の営業はイレギュラーなことも多いですからね。
…残念なことにこの日は泊まり客のみの営業とのことでした。
ここで少しプランを考え直すことにしました。
とりあえず太平洋側に行こう。
でもぬる湯には入りたい。
近くにないかなぁ。
Google Mapのお世話になります。
検索をかけると30分の距離のところに井戸川温泉というぬる湯で朝から営業しているところがあるじゃないですか。
念の為に確認の電話をすると「営業してます」とのことでした。
ということで、このまま国道294号を南下し郡山へ向かう県道6号(郡山湖南線)へ出ることにしました。
ぬる湯「井戸川温泉」で1時間20分温泉に浸かる
写真を撮り忘れたので詳細は福島民友新聞の記事「時代を読み…賭けに出た!釣り堀から転換」を読んでみてください。
個人的に感じたことを書いておきます。
- 雰囲気は昭和っぽい
- 食堂あり。メニューは肉中心
- お風呂は内湯と外湯がある
- 源泉掛け流し
- 混雑してなくゆったりと入れる
ファシリティを求める人には物足りないですがお湯を求める人にとってはいい場所です。
何よりゆっくりとお湯に浸れるのがいい。
結局、外湯と内湯を行ったり来たりして1時間20分、温泉に浸かってました。
予想外に豪雪だった阿武隈山地
井戸川温泉から道の駅 そうまを目指します。
下道で。
県道6号(郡山湖南線)→ 県道29号(長沼喜久田線)から本宮市、二本松市を経由し伊達市の霊山(りょうざん)沿いの国道115号を走るルートです。
それにしても阿武隈山地の雪の量にはびっくりしました。
中通りに位置する二本松では雪の量が少ないだけにそのギャップが印象的でした。
二本松から東は雪のない道路をすいすい走れるんだろうなと想像していましたが、それは大間違いでした。
下の動画は相馬玉野IC〜相馬山上〜R115へ出る様子です。
大洲海岸から直線距離で21kmの相馬玉野ICの雪の様子。
相馬玉野ICから直線距離でわずか11km、太平洋側へ移動した時の様子の違いが分かると思います。
この雪の変わりっぷりに感心しました。
大洲海岸
道の駅 そうまの近くまで流石に海の近くまで来ると雪はほぼありませんでした。
車中泊は道の駅「南相馬」ですることにしました。
その前に海岸に行って景色でも見ようと思い大洲海岸へ向かいます。
大洲海岸へ向かう道路は直線で気持ちがいい場所ですね。
道路の所々で車が1〜2台停められる退避所があるのでそこに入って写真を撮りました。
交通量が少ないので道路に出て車道の景色をパシャリと。
直線道路の終わりにある鵜ノ尾埼灯台へ行ってみます。
鵜ノ尾埼灯台へ登る途中から見えた阿武隈山地。
雪が見えます。
寒波の影響でしょうかね。
鵜ノ尾埼灯台です。
こじんまりとしています。
さて、あとは特にやることもないので夕食でも…
と思いつつお食事処を探すも元旦なのか営業しているところもなさそうなのでイオン相馬店へ食料を調達しに行き道の駅「南相馬」へ向かいました。
具材は前日と似たような感じ。
前日に買った鰹と昆布ベースプチッと鍋が余っていたのですが、2日連続で同じ物じゃ味気ないなと思って、あさりとホタテの旨塩鍋にしました(これも余ったんだけど登山のテント泊で使えるので問題なし)。
道の駅「南相馬」では7時間ストレートに寝ました。
翌朝の外温は-2℃、車内は+2℃でしたが、シェラフトマットのおかげで難なくクリアできました。
天候も安定しており典型的な太平洋側の晴れといった感じでした。
会津地方ののギャップがすごいです。
塩屋崎灯台
翌日はコンビニで朝食を調達しつつ、海岸沿いから国道6号をゆっくりと南下し、道の駅 よつくら港で早めのランチを取りました。
まったく期待せずにオーダーした「釜めし亭 心」の海鮮釜めしが想定外に美味しかったです!
ただのフードコートだと思ってましたが大間違いでした。
米から釜で炊き上げて出してくるんですよ。
これで820円とリーズナブルです。
ランチにも満足したので塩屋崎灯台へ向かいます。
道の駅 よつくら港から20分くらいの距離です。
塩屋崎灯台には昨年も来ているのですが、思いのほか、良かったので再訪しました。
入場料の300円を払って中に入ります。
灯台の上から見た景色。
いいですね海を俯瞰できる場所って。
高度感バッチリ。
本当はこの後、いわきにある神白温泉 国元屋に立ち寄り湯しようと思っていたのですが、年末年始は営業しておらず諦めました。
また、次の機会に行きたいな。
以上となります。
それでは。
アイテムなど
調理用のバーナーはSOTOのST-310を使っています。
(登山ではもっとコンパクトなウインドマスターSOD310を使ってます)
ドラレコはフロントガラスとリアガラスに設置しています。
自分でDIYしました。