GWに紀伊山地に脊梁「大峰奥崖道の釈迦ヶ岳」へ登ってきました。
今回は4時間でピストンできる太尾登山口から歩きました。
太尾登山口コースはで展望が良く山深さを感じられる風景が広がってましたよ。
ここのコースならファミリー層や登山経験の少ない人でも”修行的な登山”をせずに楽しめると感じました。
さすがにGWということもあり登山者で賑わっておりました。
しかし、激混みというほどでもなく快適に歩けました。
登山口までのアクセスが悪いというのが一因としてあるのでしょう。
事実、紀伊山地は北アルプスや東北の山と比較してもアクセス自体(特に道路)が大変です。
詳しくは後ほど書くとして、先ずは登山の様子をご紹介したいと思います。
もくじ
登山の様子
太尾登山口はマップ中の「公衆トイレ」が起点になります。
アクセスは十津川村の国道168号から旭ダムへ向かう「もみじ街道」からになります。
朝7時前の太尾登山口の様子です。
写真には写ってませんがトイレもあります。
停められるのは15台程度でしょうか。
ここに停められなければ林道の空きスペースや路肩に路駐することになりますが、”激混み”ではないので問題なく停められました。
太尾登山口は標高1300mですが新緑が始まったばかりと言った感じでした。
風景はX-T2+XF16-55mmで撮影しましたが、なんとなく雰囲気を出したい写真は導入したばかりのフォクトレンダーのNOKTON 35mm F1.2をX-T3につけて撮影しました。
こちらもNOKTON 35mmで。
気持ちのいいブナの森を登って行きます。
釈迦ヶ岳へ向かう稜線が見えてきました。
展望が開けると山深さを実感できます。
ぴちぴちのコバイケソウ。
気持ちのいい景色ですね。
これから新緑が始ますね。
木々の緑が美しい。
下に見える旭ダムは関西電力・奥吉野発電所があり、もじみ街道が走っています。
R168から太尾登山口へ向かう途中に通過します。
稜線に出ると大峰奥崖道が走っている山の連なりが見えてきます。
NOKTON 35mmで撮影。
このレンズ、楽しいですね。
朝の陽光を浴びて歩いてます。
標高1465mの看板。
青空。
倒木が多いですね。
笹が多いです。
こういうのを見るとNOKTON 35mmで撮影したくなります。
雰囲気で出るんですよねぇ。
あ、でもゴミはきちんと持ち帰ろうね。
後ろを振り返ると、山以外は何も見えませんね。
紀伊山地がいかに山深いか実感させられます。
ここは春です。
ぽこんと出た山が見えてきました。
あれが釈迦ヶ岳です。
何かノスタルジックじゃありませんか。
NOKTON 35mmを使いたくて、
それらしい被写体を見つけて撮影してました。
いいじゃないですか、この稜線。
こういう笹がある山って霧ヶ峰がありますが、ちょっと趣が異なりますね。
コバイケソウ。
NOKTON 35mm F1.2でf/2に絞って撮影。
この被写体に無理やりノクトンを使うまでもないかなぁと思いつつも使ってみました。
さすがに太尾登山口より標高が上がってくると新緑には少し早かったかな。
でも気持ちのいい景色が広がっているので問題なし。
コバイケソウが多いなぁ。
釈迦ヶ岳の付け根まで来ました。
やっぱりこういうのを見ちゃうとNOKTON 35mmを使いたくなるのよねぇ。
緩やかっだった稜線から登りが始まります。
水場もあります。
時間はまだ8時30分。
枯れた木がかっこいいんですよね。
山しかねぇ。
太陽がギラギラ。
逆光に向けて撮影をする時はXF16-55mmの威力が発揮されます。
釈迦ヶ岳(標高約1800m)に着きました。
釈迦如来(しゃかにょらい)が佇んでいます。
釈迦如来の近くにあった仏具(?)。
これ何て言うんですかねぇ、固有名詞が分からなくてもどかしい。
下は新緑の絨毯。
釈迦ヶ岳から北方に見える遠くの山は八経ヶ岳(1915m)。
近畿地方の最高峰ですね。
当初は八経ヶ岳の登山も考えておりました。
しかし、2022年のGW時点で、最短コースである弥山登山口へのアクセス路(国道309号から行者還トンネル西口)へのアクセスが土砂崩れの為、寸断されておりました。
<参考:国道309号線 小坪谷~行者還トンネル東口 通行止めのお知らせ>
ならば、国道169号側(大峯系山脈の東側)から国道309号へアクセスし、行者還りトンネルの東口から登ろうかとも考えましたが、八経ヶ岳は100名山であることに加え、駐車スペースがあまりないことによる混雑が面倒だなと感じたので計画から外しました。
天川村の川合登山口からのロングコースもありますが、今回は他にも計画があり時間が割けなかったので外すことにしたわけです。
是非とも八経ヶ岳にも行ってみたいですね。
閑話休題。
釈迦ヶ岳から足元を見ると緑の絨毯が広がっていました。
人里が見えません。
花が咲いたらさぞかし綺麗でしょう。
お前は「緑」か!
と言いたくなるほど緑が敷き詰められていました。
大峯奥駈道も縦走したいですね。
またNOKTON 35mmで遊んで撮影しました。
再びコバイケソウの群生地(千丈平の辺り)まで戻ってきました。
ここではテントを張れるようです。
光害が皆無なので天の川の撮影にもいいと思います。
千丈平の看板。
寝が弱々しい印象で倒木が多い。
緩やかな稜線歩きをして下山します。
釈迦ヶ岳を振り返る。
向こうの稜線には深仙(しんぜん)の宿が見えます。
あそこもテント泊ができます。
今回も計画に持ち上がりましたが、予定の都合上、外すことにしました(でも車には予定をぶっ壊す可能性も考えてテント積んでましけど)。
少し引いて広角側で撮影。
こうして見ると大峰奥崖道は地味なアップダウンが多いんだなぁという印象を受けます。
帰りはX-T3につけていたNOKTON 35mmをXF90mmへ交換して換算137mmの世界を堪能しながら歩きました。
再び新緑輝く緑の世界へ向けて歩いて行きます。
再び釈迦ヶ岳を振り返る。
熊野本宮大社へ続く大峰奥崖道です。
XF90mmで撮影しました。
まだまだコバイケソウがあります。
看板をパシャリ。
ピチピチの新緑の世界へ戻ってきました。
眩い風景。
オオカメノキが咲いてます。
うーん、何という花だっけ?
この花も知りません。
新緑!
杉の森から新緑の木が判別できます。
まるでパッチワークのようです。
駐車場に戻って来たのは11時を少し回った頃でした。
路駐はありますが北アルプスのエグい駐車状況よりはゆとりを感じます。
約4時間のお手軽な登山でしたが満足度が高いコースでした。
TIPS
紀伊山地では登山そのものよりも、登山口までのアプローチや周辺の環境が肝となります。
アクセスが悪いうえに、飲食店も期待できませんので、事前に水や食料を調達しておく必要があります。
前泊について
関東や甲信越などから紀伊山地へ入り太尾登山口から釈迦ヶ岳へ登るには前泊する必要があります。
例えば、7時少し前から登山を開始したいとなると、6時半頃には太尾登山口の駐車場へ到着しておきたいところです。
最寄りの都市の五條市や吉野市からでも太尾登山口まで2時間掛かりますので、現実的には登山口の最寄りに道の駅か、登山口まで入ってしまうかのいずれかになりますね。
今回は太尾登山口まで1時間程度でアクセスできる「道の駅 吉野路大塔」を利用しました。
遠方から登山へ来る場合、夕方に到着することになろうかと思います。
この場合は食べ物を調達できない可能性もあります。
ですので、食べ物の調達は事前に吉野市や五條市などで済ませておいた方がいいですね。
十津川村へ向かう国道168号沿いにはコンビニもないですし。
太尾登山口までのアプローチについて
国道168号は「国道」ですが、突然、道幅が狭くなったります。
常に片側一車線じゃないんですよね。
更に太尾登山口へ向かう「もみじ街道」に入ると林道1本になります。
特に旭ダムを過ぎてからは、小石などの落石が所々に転がってますが、山道に慣れている人なら気になるほどでは?と個人的には感じました。
言葉で説明するよりも映像を見ていただいた方がイメージしやすいですね。
ドライブレコーダーのタイムラプス機能で撮影した動画(音なし)です。
参考までに。
0:28 もみじ街道入口
0:54 関西電力(株)奥吉野発電所
1:37 太尾登山口の駐車場より少し下辺り
となります。
お風呂について
登山後は汗を流したいですよね。
お風呂も行けるところにしかないです。
紀伊山地という地形の特質上、仕方がないんですけどね。
一旦、国道168号まで出て、
南方面へ南下して湯泉地温泉へ行くか、
北上して道の駅「吉野路大塔」に隣接しているロッジ「星のくに」 大塔温泉星乃湯へ行く、
または天ノ川沿いの奈良県道53号「すずかけの道」から天川薬湯センター みずはの湯へ行くという感じです(今回はここに入りました)。
洞川温泉に宿泊するのもいいですね。
この登山の翌日に泊まりましたが風情のある場所でした。
以上となります。
それでは。
撮影機材
カメラは2台持って行きました。
X-T2にXF16-55mmを常時つけっぱなしで、X-T3にNOKTON 35mmをつけ、必要に応じてXF90mmに交換するスタイルで撮影しました。
XF16-55mmはズームレンズとしては万能ではありませんが、特に逆光耐性においては頭が一つ抜きん出ているレンズです。
太陽が出ている風景で持って行けば外すことはありません。
先日、導入したばかりのレンズ。
ノクトンは楽しいですよ〜。
登山だと速射するのが大変な時もありますが、ハマった時に出してくれる絵は惚れ惚れとします。
ノクトンはハマった時の絵は素晴らしいですが、たまに外すことがあります。
対しXF90mmはどんな状況でも狙った被写体は淀みなく確実に仕留めてくれるレンズだと言えます。