現在、私の肺は将来において疾患症になる確率が極めて低いという検査結果を受けています。そして心肺能力は実年齢よりも若いという数値が出ております。
この結果は日々のワークアウト習慣と登山のお陰です。
もくじ
私はもともとヘビースモーカーだった
かつて私は喫煙者でした。18歳から吸い始め29歳までの11年間タバコを吸い続けました。
吸い始めた頃は1日に5、6本、マイルドセブン・スーパーライトを吸っていました。それがだんだんと喫煙本数が増えるようになり、1、2年も経つと毎日1箱吸うのが当たり前になっていました。
それでも体の健康に問題があったわけでもなく、運動能力が低下するといった実感がありませんでした。むしろ筋力はワークアウトを通じて伸びていましたし体つきも変わりました。
そんな中、次第にタバコの銘柄もタールの含有量が多いマルボロへと変わっていきます。タールの含有量はマイルドセブン・スーパーライトの2倍である12mgです。タールの含有量が多いほど吸った後、重い、効くといったことを体感します。
初めてマルボロを吸った時は、涙目になりながらゲホゲホと咳き込んでいました。しかし、いつしか慣れていました。タバコが切れると自分の吸った吸い殻から、まだ吸えそうなタバコを探し火をつけて最後の最後まで吸うという行為も数知れず行いました。
中毒ですね。とにかくタバコがないとダメ。ご飯と一緒です。風邪を引いて咳き込んでいてもタバコを吸っていと気が落ち着かなくなります。
まず起きてから1本。
朝ごはん前に1本。
会社へ行く前に1本。
そして通勤時に3、4本。(当時、私は歩くことで考えごとをするのが好きでしたので歩きタバコです)
会社へ着いてからもう1本。
10時に1〜2本。
昼食時に2、3本。
15時に1〜2本。
以降、終業するまで2、3本。
また帰宅途中に3、4本。(公共交通機関を使うときもあったけど基本的に歩きなのでその間に喫煙)
といった具合にタバコを吸っていました。通勤時は歩きタバコ。吸い終わったら道路にポイ!です。そのような行為が咎められるような時代でもありませんでした。ですから会社の近くでそんなことをやっても何も支障がなかったんですよね。
居酒屋へ行くとわずか2時間で一箱吸ってしまっていることも
気の知れた仲間で居酒屋へ行くと楽しいですよね。笑い話に花が咲きます。混沌とした雰囲気が入り乱れ酒の勢いも入ってどんどんタバコを吸います。美味しく感じるんですよね。
そんな具合で気づいたら1箱吸ってしまい「俺、ちょっとタバコ買ってくるわ」ということが何度もありましたね。酔っ払った勢いで脈拍が上がり心臓がバクバクしているのにまだ吸うのか?って感じですね。
ほろ酔いで帰宅し朝目覚めてみると喉が酷くイガイガするのに、再びタバコに火をつけて「あー。喉がだるいなぁ。」なんて思ってるんですから滑稽なものです。
ある頃から喉に痰が絡むようになる
20代終わりの頃です。この頃は、深夜にサーバーがある施設へ出入りして仕事をすることがよくありました。こういう仕事ってアイドリング時間があったりするのでよく喫煙をしていましたね。
そんな影響からなのか、ある頃から喉に痰が絡むようになります。とにかく不快でした。その症状は日に日に悪化していきます。
こんな状況でも登山はたまにやっていましたね。健康なのか不健康なのかよく分からないですね。
もうダメだ!と思い禁煙を決断します。当時流行っていた「禁煙セラピー」という本を手にとって読み自然と禁煙の方向へ動きだすことになります。
一応、断っておくとこの本のおかげで禁煙ができたのではなく、本当に不快だったから禁煙の方向に向いていったんですよね。読んだって効果ありませんよー。でもね、禁煙のキッカケにはなりますよ。
つけ加えれば、連れタバコがあまり好きではありませんでした。世間話が面倒。いちいち上司の話に相槌を打ってとりあえず賛同するような返答をするのが嫌いでした。禁煙をすることでこの無用な付き合いを回避できるという目論見もありましたね。
そんなわけでごく自然と禁煙の方向へ向くわけです。
体重が急激に増える
当時63kgだった体重がわずか3ヶ月ほどで72kgまで増えました。夕方にラーメンを食べ、夜中に帰宅してきて唐揚げなどを食べていたんですから当然の結果ですね。
現在は筋肉量が増えていますので70kg程度まで増えても太ったという感じがありません。しかし、当時の体の変化は酷いものでした。わき腹からは肉がはみ出て、まるでスペアタイヤを履いてるかのような姿でした。
この頃は月に一度程度の登山はしていたけど、トレーニングから遠ざかっていました。つまり筋肉が20代前半の頃よりも減ってるうえに更に脂肪がついた体だったんですよね。それでも20代前半に鍛えておいた貯筋が少しは残っていて細身の人から見れば「いいガタイ」をしているように見られがちでした。
日常的な喫煙をやめたとしても稀に1本吸うと車でエアコンをかけたような感じで出力がダウンする
それからは日常的な喫煙をやめておりました。
稀にですね、人からおそわけを頂いて吸うと喫煙っていかに体に影響を与えているのか、ということを実感するんですよ。
登山をすると心肺機能を使います。そこでたったの1本喫煙をしただけで心肺機能の働きが低下することを体感します。まるで坂道を登っている車にエアコンを入れたときのように出力が低下するのです。日常的に喫煙習慣がある人には実感しずらいかも。
これまでタバコに手1本触れず、やっと心肺能力も強化されてきた頃に、断煙の努力はガラガラと音を立てるように崩れて去っていきました。
タバコってこんなにデンジャーな嗜好品なんですよ。でもなかなか断つことができない。喫煙をすることで苦痛よりも快楽の方が勝ると考えているからです。
喫煙は百害あって一利なしは本当
日常的な喫煙から遠ざかっても喫煙当時の煙が肺に残っていました。口を閉じて息を肺から吐き出してみるとよく分かります。
口が膨らんできたら「ぷぅ」と空気を吐き出します。その吐き出された空気に煙が微量ですが、煙が混じっていることを目視できちゃったんですよね。
これ、マズいですよね。数ヶ月経っているのにこんな現象が起きてしまうんですから。マジでヤバいものだと認識する必要がありますね。
登山をすることで喫煙からフェードアウトしていく
登山を本格的にやり出すと、次第にタバコが欲しいという欲求からもフェードアウトされていきました。
登山をしている最中は心拍数が通常時よりも高くなります。リズミカルの呼吸をしている時にわざわざタバコなんか吸いたいとは思わないのです。逆に苦しくなるだけですから。このリズミカルな呼吸で肺の酸素を入れ替えたいと感じるのです。
純粋に風景を追い求めていたらそうなりました。山に登らなきゃいい風景が見れない。喫煙の欲求よりも風景を見たい欲求の方が勝るようになったというわけです。
いい風景の見たさに登山をしているうちに心肺機能は勝手に向上しました。テントを担ぎながら縦走をし、写真撮影をするようになると、それなりの荷物を背負わねばなりません。風景のいい場所へ行くには体力を使わざる得ません。結果的に景色を追いかけているうちに肺の機能が著しく向上したというわけです。
10年以上の喫煙で肺を汚し続けた私の肺は、登山をやることで非常にいい状態になりました。全ては感動的な景色見たさから生じた結果です。
喫煙は百害あって一利なしです。健康な方がいいですよね。
それでは。