2021-22の年末年始に福島県の会津地方から浜通りを2泊3日で車中泊で巡ってきました。
普段は登山や遠征の移動の際に車中泊をすることがありますが、雪国で寒気が入る季節に車中泊をするのは初めてです。
冬の車中泊と言えば電気毛布や大容量のポータブル電源があると便利かもしれません。
しかし実際のところ…
- 年にどのくらいの頻度で必要になるのか分からない
- 登山の遠征で車中泊をする際は登山用具だけで賄えてきた(つまり電源は不要)
- 登山用具も積み文明の利器を置くと寝るスペースが逼迫する(なので電源は不要)
ということを考えるとどうも車中泊のためだけに便利品を増やすのに食指が動かないんですよね。
登山用品(てかアウトドア用品も)は機能性も高く幅広いシーンで使えますしね。
今回の記事は登山用品だけで真冬の車中泊を登山用具だけで乗り切れたよという内容のお話です。
周遊の様子はこちらの記事で。
もくじ
断熱と寝具の環境
車中泊。
つまり車の中で睡眠を取ることです。
睡眠を取る目的は脳と肉体の疲労を回復させ翌日も元気に行動するためですよね。
車中泊を快適にするためには車内の室温環境と寝具の環境が大事です。
断熱材で作った目隠しについてはこちらの記事で書いてますので読んでみてくださいね。
ただ、車内は断熱材を使ってガラスからの冷気を遮断しても、気温が低くなればなるほど時間の経過と共に外温との温度差が縮まってきます。
参考のためにこれまでの朝の時間帯の記録(2人で車中泊の場合)を紹介しますね。
- 外温20℃の時、車内は暑くてサイドガラスにメッシュを併用(室温は未測定)
- 外温10℃の時、車内が20℃
- 外温4℃の時、車内が10℃
湿度によっても前後するかもしれませんが、外温が低下するにつれ車内の温度差が小さくなり、外温が高くなるほど車内の温度は差が大きくなっていくというのは肌で感じます。
車内にいる人数も増えるほど温度が高くなりますね。
では、今回の車中泊(ソロ)における外温と車内の温度はどのくらいの差だったのかと言うと
- 会津若松:翌朝の外温は-5℃、車内は-1℃、朝方まで横風と降雪あり
- 南相馬:翌朝の外温は-2℃、車内は+2℃、ずっと晴れで外にも雪なし
でした。
ここで肝となるのは寝具の環境です。
シェラフ(寝袋)はモンベルのバロウバッグ#1で大丈夫
今回は車中泊用に導入したモンベルの化繊のシェラフ「バロウバッグ#1(右ジップ)」を使いました。
初冬の登山(燕岳とか)ではダウンハガー#3を2枚重ねて使ってますが、どうしても使い勝手の悪さを否めません。どうせなら使用シーンで使い分けた方がいいのでは?と思い今回の車中泊から投入することにしたのです。
ダウンのシェラフとより収納サイズは大きいです。
車中泊をメインで考えての購入なのでサイズにそこまでシビアになる必要がありません。
(仮に冬山で使うことがあっても85Lの大型ザックを使っているので個人的には問題なし)
さて、このバロウバッグ#1のコンフォート温度は−3℃と表記がありますが、暑がりの私基準で大体合ってるかなと感じました。
但し条件があります。
- 背中側の断熱を確保すること
- 薄手の衣類で調整すること
背面はマットを2枚合わせてR値を確保し断熱する
バロウバッグ#1の下にはサーマレストのリッジレストマットを敷き、その上にエアーマットのプロライト(女性用)を敷きました。
R値(R-value = Thermal resistance value:断熱性を表す数値)は…
- リッジレストが2.0
- プロライトが2.7
で合計4.7になります。
一般的に気温が氷点下の条件下ではR値が4.0以上あるのが望ましいとされています。
車内の朝の最低気温が-1℃でしたので適正なR値を確保できていたと言えます。
(実際に車体から伝わってくる背部からの冷えは感じませんでした。)
今回の車中泊での写真がないので他のやつで代用しますが、こんな感じで使って寝ました。
さて、サーマレストのエアーマット「プロライト」ですが、なぜ女性用を使ったのかと言うと、長さが168cmとちょうどいいんですよ。
HONDA SHUTTLEはフルフラットにすると前席からリアドアの端まで180cmあります。
しかし通常のプロライトだと長さが183cmあり少し折り曲げないと設置できません。
これだと取り回しが悪いですよね。
身長がある方でも少しくらい足がはみ出たからと言って寝心地が極端に悪くなるものでもないでしょうし、エアー枕を併用し頭を少しはみ出させて足をマット内に収めるのも悪くないですよ。
実際に私は下にズレて足がはみ出さない対策としてそうしています。
実際に使っているエアー枕(mountopエアーピロー)です。
エアーを抜くと小さな収納サイズになるので登山のテント泊でも使ってますよ。
衣類や足元の冷え対策はその人の体感温度による
衣類や足元の寒さ対策は個人差が出ますね。
なぜならば、暑がりの人、寒がりの人、といった具合に体感温度が人それぞれだから。
私は暑がりなんですが、寒がりの妻と10℃くらい体感温度が違います。
そんな私が今回着用した衣類は、
- ニット帽(一般用)
- 長袖のTシャツ1枚(モンベル・薄手のスーパーメリノウール)
- その上に半袖のTシャツ1枚(モンベル)
- 下はアウトドア用のズボン(フェニックス)
- 薄手の靴下(一般用)
- 更にその上から登山用のテントシューズ(イスカ ISUKA ダウンプラス テントシューズ ショート)
を履いて寝ました。
足元が冷えると寝られないという体験を初冬のテント泊登山でも嫌と言うほど味わっているので念のためにテントシューズを履いて寝たのですが夜中に暑くて脱ぎました。
ついでにニット帽も脱ぎましたね。
体幹部は薄着の格好でちょうど良かったです。
寒がりの人はもう1枚厚手のTシャツを着用したり、上から毛布を羽織ったりして調整するといいと思います。
或いは薄めのダウンジャケットを着てからシェラフに入るのもいいですね。
という具合に暑がりの私の場合は、会津地方のような雪国で
- モンベルのバロウバッグ#1
- マットの2枚重ね
- テントシューズはなくても大丈夫だったかな
で薄着の格好で問題なく寝れたよ、と言うお話でした。
それでは。