コンパクトで軽量で風と寒さに強いと噂されているSOTOウインドマスター SOD-310はとても使い勝手がよく重宝しています。
日本国内で残雪期から初冬までの登山をするならOD缶タイプのバーナーが一番使い勝手がいいです。
軽量、コンパクトでかつ、火力を確保できるバーナーだからです。
山でコンパクトに持ち運びができ、かつ、パワーがあるバーナーを使うなら選択肢として上がるのは以下の二択。
それは、
「SOTOのウインドマスター」か
「イワタニプリムス P-153」です。
今回はSOTOのウインドマスターについてご紹介します。
もくじ
「SOTOウインドマスター SOD-310」 と「イワタニプリムスP-153」の比較
まずは2つのバーナーを比較してみましょう。
SOTO ウインドマスター SOD 310 | イワタニプリムス P-153 | |
火力・燃焼可能時間 | 2800kcal/h | 3600kcal/h |
燃焼可能時間 | 1.5時間 | 55分 |
重量 | 67g | 116g |
最大火力と燃焼時間はトレードオフ。
それよりも過酷な環境で燃焼できるかどうか方が大事です。
どちらのバーナーを選択しても定評があるので満足度は高いでしょう。
SOTO ウインドマスター SOD-310はポケットサイズ
SOTOウインドマスターは軽量です。
本体+付属の3本ゴトクの合計重量は何と67g!
しかし、登山でストレスになるのは荷物の重量よりも荷物が嵩張ることです。
ウインドマスターはコンパクト。
折りたたむとレインウェアやフリースのポケットにも入れておけるコンパクトサイズです。
風があっても着火しやすく熱効率がいい
火はお椀型の形をした内側の小さい穴から発します。
多少の風が吹いてもお椀型の外周の壁に守られるので大きな影響を受けません。風防も不要です。
これはありがたい構造です。
とはいえ、やはり強風気味になると着火し難いです。
特に標高が高くなると顕著。
標高2500m以上だとガスを強めに噴射させてから2、3度、電子着火の装置をカチっとやらないと着火しないですね。
ということで、マッチかライターを着火用に持ち歩くことをオススメします。
新富士の ポケトーチ用ライターなんかが使えそうですね。
着火できたらこっちのもの。
熱効率はいいですね。
やはり多少の風が吹いていても火力を維持できるというのが一番のポイントです。
火力が強いバーナを使っていたとしても風の影響を受ければ火が横方向に流れて熱効率が悪くなってしまいますから。
風の影響を受ければ火が横方向に流れて熱効率が悪くなってしまいますから。
鍋料理にはちょっと不向き。鍋料理ならMSR製のバーナーがいい
鍋料理をするには3本ゴトクじゃあ、ちょっと心許ない。
鍋が倒れちゃいそう。
ドキドキしながら調理をするのもストレスです。
ウインドマスターのいいところは、別売りの4本ゴトク(SOD-460)も装着できるという点です(下の写真参考↓。4本のゴトクを畳むとこんな感じ。)
ゴトクの幅が広くなることによって鍋を載せても安定感が増すというものです。
で、実際に使っている様子がこちら。
まぁまぁ安定はしています。
ですが、重心が高いのでやはり少し不安定。
気をつければすむ話ではありますが。
本気で調理をするならゴトクが大きめのMSRバーナーが一番です。
重心も低く抜群の安定感です。
特に火力調整ができるMSRドラゴンフライは調理しやすいですね。
欠点は爆音を発すること、液体燃料のためプリヒート(予熱)をする必要があることです。
でも、一度味を占めたらやめられないバーナーですよ(海外でも重宝します!)。
男のロマンというやつでしょうか。
SOTOウインドマスターはお湯を沸かすことをメインにすれば使い勝手がとてもいい
ウインドマスターの利点はコンパクトであること。
ゆえに、
・サクッと日帰り登山に行きたいのでお湯だけ沸かせればいい
・思い切り遠くまで縦走したいので軽量化したい
・撮影メインの山行にしたいので軽量化したい
だから調理は手軽に済ませたいな、というときに使いたいバーナーかなって思います。
メインはお湯を沸かすことで調理ができるラーメン・パスタ、それからアルファ米などのドライフードに向いています。
結論を言うと、SOTOウインドマスターは日帰り登山、無雪期の縦走テント泊登山で重宝すること間違いなし!です。
厳冬期には予備機のバーナーとして持ち歩けるサイズ
厳冬期の山に入るなら液体燃料タイプのバーナーが安心できます。
その理由は火力が安定するからです。
MSRドラゴンフライは、南米アコンカグアの標高6000m(詳細はこちらの記事)でもホワイトガソリンを燃焼し万年雪をお湯にすることができました。
厳冬期の山で、万が一メインのバーナーが使えないとなったらお湯も作れません。
体を動かすためのエネルギーを補給するためにもバーナーが使えないことがあってはなりません、絶対に。
そこで持っておきたい予備バーナー。
SOTOのウインドマスターは十分に厳冬期登山のサブ機となると感じました。
実際に厳冬期の始まりの燕岳で使っている様子です。
邪魔になりませんからリスクヘッジのためにもポケットに忍ばせておきたいですね。
予備機として持ち歩くならガス缶は一回りコンパクトな105g入りがいい感じです。
ソト(SOTO) パワーガス105トリプルミックス SOD-710T
それでは。