新型コロナウイルスのおかげで山も入り難くなりましたね。
(困ったぞ!)
さて、あなたはどうやって登山の体力を維持しますか?
ジョギングでもしますか?
(多分、それだけじゃ心肺機能しか維持できないと思うな)
ここで、私自身、思っていることがあります(主観ですからね)。
それは、自粛モードが長引くことによって起こる登山界で起こりそうな弊害。
- 外で運動する機会をなくし体力が低下する
- 部屋に篭ることでやる気をなくし体を動かさなくなり体力が低下する
- 体力低下により、山にカムバックするも遭難予備軍に入る人が増加する
- 山に行ける日が来たとしても、体力をふるいにかけられ山をやめる人続出
「いや、そんなことはないだろうよ、コロナウイルスが収束したら気分が晴れやかになって出かけたくなるだろう?」
と考える人もいることは知っています。
それでも敢えて言います。
意識的にトレーニングをしている人だけがカムバックし絶景を堪能できます。
気持ちだけではどうにもならないことがあります。
健全な精神(気持ちも含め)は健全な肉体に宿ります。
つまり、ここで言っている健全な肉体とは行動をするための体力です。
体力が漲ってこそ前向きな気持ちになれるんですよ。
じゃあ、その体力とやらをお部屋で養いましょ。
それも、登山の動作を疑似的に作った環境で。
というのが今回のお話する、踏み台昇降運動です。
もくじ
登山力(体力や筋力)を鍛えるには
登山力(登り)を鍛えるには
- 脚力
- 腸腰筋
- 体幹部の筋力(特に脊柱起立筋)
- 心肺機能
の強化が必要です。
(厳密にはもっとありますが、ざっくり言えば上の4つです)
これらの力は、個別のワークアウト(ブルガリアンスクワット、腿上げ運動、デッドリフト)でも鍛えることができます。
しかし、実践に近い形でトレーニングをしたいと考える人もいるのではないでしょか。
登山の環境を自宅で疑似的に再現できる運動、それが
- 踏み台昇降運動
です。
私は高さ43mのイスを使って踏み台昇降運動をやり始めました。
なぜ、高さ40cmオーバーの踏み台なのか?
それは、踏み台を持ってないからです!
というのは本当ですが、それが理由ではありません。
いわゆるスポーツ用の踏み台(ステップ台)ってありますよね?
こんなやつですよ。
例えば、Reeboxのステップ台は最大重量は110kgと丈夫で運動するには申し分のないスペックなのです。
有酸素運動で体脂肪を燃焼させるための道具としては、素敵なものであることは間違いないでしょう。
しかし、登山力を鍛えるための踏み台としては高さが不足しています。
最大の高さが25cmしかないんですから。
登山では腿を上げ膝が90度以上の角度で上がるような場面があります。
例えば、こんな森や岩場です。
こう言った地形では段差が25cm以内に収まることは少ないんですよ。
むしろ、段差が40cm越えなんてのは当たり前の世界です。
段差がある地形を想定した環境、それなら市販のステップ台よりも手持ちの椅子を使ったほうが適していたというわけです。
ぶっちゃけ、丈夫な椅子さえあれば特別な道具は不要ですよ。
ただ、市販のステップ台を使っていて高さが足りないのであれば、台の上にブロックなどを置いて高さを確保するといいと思います。
段差がある登りでは大臀筋(ヒップ)と腸腰筋の筋力が大事!
登山の登りで一番、筋力、心肺機能を必要とされる場面は段差があるような地形でグイグイと登り標高差を一気に稼ぐときではないでしょうか?
登山全体としては段差がある地形に出くわす場面はそれほど多くはありませんね。
しかし、いざ、段差がある地形に出会したときに、筋力や特定部位の持久力がボトルネックになることがあります。
段差がある地形を登る場面では
- 大腿四頭筋
- 大臀筋(ヒップ)
- 腸腰筋
- 心肺機能
を総動員します。
中でも大臀筋と腸腰筋は重要になってきます。
段差がある地形では、膝を曲げる角度が深くなります。
膝を曲げる角度が深くなるほど、大臀筋(ヒップ)を使います。
入る山域によっては、大臀筋をそれほど使う場面がないコースもありますね。
そのため、あまり大臀筋の重要性を意識しない人が多いかもしれませんね。
例えば、上高地から入り横尾を経由して涸沢カールまで入るコースです。
涸沢カールまではゆっくりと標高を稼ぎながら登るコースで全体として斜度が緩いですよね。
こういうコースでは足を一気に持ち上げて、グイっと登る場面は極めて少ないんですよ。
つまり、ヒップの筋肉(大臀筋)をそれほど使いません。
仮に大臀筋が筋力不足だったとしても歩けてしまいます。
(結果的に、登山だけではヒップアップできない現象も目の当たりにします)
しかし、いざ、膝を深く曲げてグイッ!と登る地形を歩くときは大臀筋の筋力がものを言います。
そこで疑似的に大臀筋を使うような環境を作ってやってトレーニングをやるといいわけですね。
それが高さ40cmオーバーの踏み台昇降運動なんですよ。
踏み台昇降運動では上がる動作だけではなく、降りる動作でも大臀筋を使っているんですよ。
高さ40cmの台ともなると・・・
ドスン!なんて降りていたら膝に負担が掛かります。
上の階に住んでいる人なら下の住人にも迷惑をかけてしまいますよね。
必然的に踏み台から降りる動作では、ドスン!と重力に任せるのではなく、筋肉に力を入れて動きをコントロールすることになりますよね。
つまり、踏み台昇降運動では、上がる時も降りる時も動作過程で大臀筋を使うというメリットがあるんですよ。
それからもう一つ忘れてはいけないのが、腸腰筋です。
段差がある地形を登るとき、腿を高く持ち上げなければなりません。
この腿を引き上げる筋肉がインナーマッスルの腸腰筋です。
登山のトレーニングとしてスクワットを取り入れている人もいると思いますが、スクワット動作では腿を上に引き上げる動作が入っていませんよね。
踏み台昇降運動では、”腿を上げる” という動作も入ってくるので腸腰筋の持久力も鍛えることができるんですよ。
加えて、心肺機能も使いますから、高さが40cm程度の台で実践する踏み台昇降運動は、一石三鳥ですね!
テント泊で縦走を想定するなら加重した踏み台昇降運動を
ハッキリと言って、テント泊装備で縦走をする人なら、自重だけの踏み台昇降運動は強度が低く感じます(高さ40cmオーバーの台を使っても)。
30分や40分なら簡単にできてしまう筈です。
それほど筋肉に疲労も蓄積せず、程よい脈拍で気持ちよく運動できちゃいます。
そういう方はちょっと強度が不足しています。
そこで、オススメ。
加重をしましょう。
理想はザックに重りを入れて背負うことですが、テント泊を想定して20kgの重量にするは大変ですよね。
ダンベルをザックに入れてやっても、重量バランスが悪かったり、背中がゴツゴツして動作し難いなんてもこともあります。
私は片手12kgの可変式ダンベル(フレックスベル)を両手に持ち、合計24kgで踏み台昇降運動を実践しています。
可変式ダンベル32kgのFLEXBELLを導入してワークアウトの効率化を実現している話
24kgなら3泊4日のテント泊装備、撮影機材を持ち込んだ際の負荷を下半身にかけることができます。
ただ、片手12kgのダンベルとはいえ、ずっと握っていると手が疲れてきて登る動作に集中できなくなってくるんですよね。
だからハービンジャーのストラップをつけて握力をあまり使わないようにしていますよ。
目的は上半身を屈強にするための筋トレではなく、登山に近い負荷で疑似的に運動を持続することですから。
いかがでしょうか?
高さが40cmオーバーの踏み台昇降運動は、
- 段差がある地形を疑似的に作り出し
- 大臀筋や腸腰筋を自宅にいながら鍛えることができ
- 心肺機能の使われ方も登山をしているレベルに近づける
というメリットがある、ということをイメージできたのではないでしょうか。
是非、美しい風景と再会するために踏み台昇降運動をやってみてはいかがでしょうか。
踏み台昇降運動の問題点は単調でつまらないこと!
しかしですね、踏み台昇降運動というのは基本的に単調な動作の繰り返しです。
ぶっちゃけ、つまらない!!ですよね。
ということで、BGM(とは言ってもYouTubeですが)をかけて踏み台昇降運動をやっています。
音楽が流れているだけで違いますよね。
音質に拘る方ならBluetoohスピーカーを置いてやるといいと思います。
パートナーがいれば会話をしながらやってもいいですね。
まさしく登山をやっている感覚になれますよ。
不足分はブルガリアンスクワットをやろう
踏み台昇降運動は段差がある登山道を疑似的に体感するにはとてもいい運動です。
加重をすればテント装備に近い感覚も味わえます(それなりにハードですが)。
しかし、本当に登りのために下半身を強化したかったら、個別でブルガリアンスクワットをやることをおすすめします。
ブルガリンスクワットが強くなると、登山にブランク期間があったとしても、登りでグイグイと押し出して行ける力がつきます。
ポイントは筋力の出力を強化するだけでなく筋持久力も鍛えることですね。
そこで有効なワークアウトが自重でやる高回数のブルガリアンスクワットです。
たかが自重と思って侮ることなかれ。
普段からウェイトをやっているような人間でも驚くほど効果抜群ですよ!
踏み台昇降の合間にセットを組んだら更に効果倍増しますよー!
理想は、
- 筋力も、筋持久力も日常的に鍛えることを習慣化する
- そのうえで実践動作として踏み台昇降運動をやってみる
ことだと思いますよ!
ちょっとした道具と気持ちさえあれば、ジム行かずとも自宅で実践できます!
またいい景色を堪能したいですよね?
是非、未来を見て生きましょう!
それでは。
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