山歩きって広角側での撮影が多いため、望遠レンズの購入で迷う人っていると思うんですよね。
何を隠そう私が激しく悩んでいます。
グリーシーズンが始まるまでに何とか決めたいなと思ってるところです。
頭を整理する意味でもブログに書き起こしてみました。
これまでは、ペンタックスの高倍率ズームの DA 18-135mmF3.5-5.6ED AL[IF] DC WR、オールドレンズの F 80-200mm F4.7-5.6 の望遠側で撮影してきましたが、撮影シーンによっては画像がコンデジ並みまで落ちたりすることがあったので手放したという経緯があります。
ちなみに当記事のキャッチ画像に載せている槍ヶ岳の写真はF 80-200mmで撮影したものです。
なぜ、登山ではあまり使わない望遠レンズが欲しいのか?
それは人物や岩や山肌を被写体にして圧縮効果による迫力ある写真を撮りたいからです。
レンズの焦点距離はAPS-C(FUJIFILMとペンタックス)を基準とし、併せてマイクロフォーサーズ機をターゲットに話を進ます。(私が使っているから)
想定しているシーンは、無雪期のグリーンシーズンにおける縦走登山です。
一箇所に留まって三脚を立てて撮影するというよりは、歩きながら目に入ってきた風景を撮影していくことにフォーカスを当てています。
星・お花・雷鳥などの特殊な被写体の撮影は含めていません。
理由は一箇所に拠点を設けてじっくりと撮影するスタイルではなく、歩きながら撮影することを想定しているからです。
もくじ
無雪期の縦走登山では50mmまでが70%、85mmまでが90%の撮影シーンに対応できる
ほぼ毎週登山に行っている私が分析したレンズの焦点距離では、縦走登山では50mm(換算75mm)の焦点距離で70%のシーンに対応可能、と書きました。
この焦点距離をカバーしている標準ズームレンズは数多くあります。
例えば
です。
更に85mm(換算130mm)まであれば90%の撮影シーンまでカバーできると書きました。
こちらのレンズは
です。
残りの10%は85mm(130mm相当)で撮影をしています。
この10%のために望遠レンズを持って行く価値はありますか? YES!
それでは作例を見てみますか。
撮影データはすべてPENTAXのレンズです。
ご自身でお使いのマウントにあてはめて考えてみて下さいね。
実際に撮影したデータ(APS-C 85mm・130mm相当)
厳冬期の天狗岳登山の最中に撮影したものです。
小蓮華岳に行く途中に白馬大池方面を撮影。
笠ヶ岳から大キレット方面を撮影。
撮影レンズ:DA16-85mmF3.5-5.6ED DC WR
85mm側(130mm相当)の望遠端で撮影しました。
登山では便利な画角をカバーしているレンズではありますが、残り10%のためにもうちょっと長い焦点距離(85mm以上)が欲しいなと思う時があります。
実際に撮影したデータ(APS-C 100mm・153mm相当)
白馬大池のテント場にて撮影。
雨飾山登山の途中で撮影。
伊豆半島にて撮影。
撮影レンズ: D FA MACRO 100mmF2.8 WR
DFA100mm(153mm相当)はマクロレンズという位置付けですが遠景撮影もいけます。
F5.6辺りまで絞るとキリッとした描写になります。
描写力はとてもいいです。
特に近距離から中距離の被写体をピンポイントで狙うのに使いやすい画角でもあります。
ただ、遠景撮影では画角的に厳しい場面もあり更に望遠側が欲しいなと思う時もあります。
実際に撮影したデータ(APS-C 135mm・207mm相当)
200mmの世界ですね。
被写体は晩秋の乗鞍岳をスーパー林道から撮影しました。
車などでアプローチできる範囲から遠景撮影をしようと思ったら200mm相当は欲しいところです。
厳冬期の美ヶ原にて撮影。
撮影レンズ: DA18-135mmF3.5-5.6ED
ペンタックスの簡易防滴の高倍率ズームです。
近距離の被写体を引き寄せて撮るぶんにはドラマチックに写るんですけど、遠景になると解像度が低くなるということと、F値が5.6と暗いのが気になります。
結局、DA18-135mmは手放したのでこの画角が手元にありません。
DA18-135mmはフルサイズで200mm相当までカバーしています。
ここまであればほとんどのシーンをカバーできます。
実際に撮影したデータ(APS-C 200mm・ 307mm相当)
300mmの世界です。
燕岳の燕山荘から槍ヶ岳を撮影しました。
冬季になると山の懐に入り込みづらくなりますから、300mmの焦点距離は欲しいところです。
冬季の山中湖から富士山を撮影。
流石に換算で300mmもあると迫力がありますね。
APS-C機で200mmまでの画角が欲しいなと感じる理由はこの迫力さです。
厳冬期の美ヶ原にて撮影。
撮影レンズ: F 80-200mm F4.7-5.6
2000円で購入した中古レンズです。
作りはチープ、重量は300gほどしかありません。
それでもなかなかの絵を出してくれます。
が、手放しました。
F値が暗いので朝や夕方の手持ち撮影では不利だということ、時折、遠景解像度が低いと感じたからです。
候補にしたい望遠レンズは何になる?
ペンタックス、FUJIFILM、マイクロフォーサーズに絞ります。
APS-C機で200mmの場合、日中の撮影で曇り空ならISO200、絞りf/5.6、シャッター速度1/200、あれば手ぶれを防げると考えられます。
露出とシャッター速度の関係はサニー16ルールの記事をご参考ください。
上記のことから、日中に撮影するならDA55-300mmF4.5-6.3ED PLM WRでもOKだと考えています。
解像度も高くAFも早いと評判のレンズですね。
重量も440gと軽量です。
登山に良さそうですが、望遠側のF値が暗いのが気になるところです。
朝夕の撮影をするなら三脚が必要ですね。
現在、私はXマウント機材の拡充を図ろうと考えています。
そこで XF55-200mmF3.5-4.8RLMOIS が望遠レンズの候補として上がってきました。
焦点距離もいい感じです。
重量は580g。
海外のレビューを読み込んでも写りがいいと評判が高いです。
ただ防滴構造じゃないんですよね。
本命は防塵防滴仕様のXF50-140mmF2.8 R LM OIS WR です。
F2.8通しということもあり表現の幅が広がりそうです。
もちろん、描写力は折り紙つき。
フルサイズの70-200mmF2.8クラスの描写力に匹敵するという海外からのレビューを目の当たりにし心が動かない筈がありません。
問題は1kgの重量。
持ち運びは問題ないのですが、手元で振り回すにはちょっと重いかな。
新宿のヨドバシで試してみましたが、軽快さはXF55-200mmが圧倒的に上な印象です。
実のところXF50-140mmは山岳ポートレートにも使えたらいいなと考えています。
手持ちのDFA100mmでもいいんですがAFが遅いので、こちらはじっくり撮影するスタイル向きかなって思います。
で、もう一つ考えているのがパナソニックのLUMIX G X VARIO 35-100mm/F2.8/POWER O.I.S です。
換算200mmが300gちょっとの重量で手に入ります。
手持ちのGX7手につけても1kg未満で2.8の望遠レンズシステムが組めます。
あなたなら何を選択しますか?
はい、私は悩んでレンズを借りて試してきました。
※2019年9月現在、XF90mm F2 R LM WRで望遠側を賄っています。
しかしながら、やはり300mm相当の世界の味を忘れられません。
それでは。