あなたはベンチプレスばかりに気をとられていませんか?
胸板の厚さに憧れてベンチプレスをやり込む人は少なくありません。
ジムに行くとベンチプレスのMAXは何キロで体重は何キロなのか?という議論が途絶えません。
押す系の種目でオーバーヘッドプレス(ショルダープレスとも言いますね)はどのくらいできるのか?なんてことは問われることはまずないですね。
多くの人が肩をなおざりにしています。
フィジークとかボディビルの大会に出るなんて目的がなければ肩のワークアウトは優先度が低いのかもしれませんね。
ところで、同じ背丈の欧米人と日本人の体つきの大きな違いといえば何でしょう?
①日本人は胸板が薄い
②日本人は背中がのっぺりとしている
③日本人は肩の筋肉が少ない
多くの人が厚い胸板に憧れてベンチプレスに励みます。
しかし、②と③をスルーしている人が少なくありません。
バランスが悪い体になってしまうので③の肩もきちんと鍛えましょう、というお話です。
もくじ
肩最強のワークアウトはスタンディング・オーバーヘッドプレス
スタンディング・オーバーヘッドプレスは、立った姿勢でダンベル(またはケトルベル)を頭上に押し上げるワークアウトです。
このワークアウトは、体幹部の筋力の強さがあってこそ肩を鍛えられるんです。
肩を鍛える種目にはサイドレイズやマシンで行うショルダープレスがあります。
椅子に座って行うダンベルショルダープレスも肩の代表的なワークアウトです。
これらのワークアウトは肩を集中的に鍛えるのには適していますが、あまり体幹部の筋力を使わずに済みます。
実用性という観点ではスタンディング・オーバーヘッドプレスに勝るものはありません。
なぜならば、必ず体幹部の筋力を使うからです。
試しにワークアウト中に腹筋を触ってみてください。
動作の過程でお腹の筋肉を使っていることに気付くでしょう。
脊柱起立筋も使っています。
もし、体幹部(脊柱起立筋や腹筋)により一層強い刺激を与えたければ、バーベルを使ったオーバーヘッドプレスを選択するといいですよ。
個別の種目を取り入れなくても、体幹部に効果的に負荷をかけられるからです。
ちなみに、バーベルを使ったオーバーヘッドプレスと、逆立ち腕立ては、動作が似ていますが、体幹部への負荷はオーバーヘッドプレスが勝ります。
オーバーヘッドプレスを片手20kgで20回できる筋力はベンチプレス100kgに相当する価値がある
プレス系のワークアウトでは低回数だとあまり効き目を感じません。
例えば、逆立ち腕立てですね。
ほぼ自重がそのまま負荷になるため高回数はできません。
力を使ってるな、という実感はありますが、肩の筋肉に効いたとは感じにくいんですよね。
そこで回数をこなせる重量でオーバーヘッドプレスをやってみましょう。
回数をこなすことで肩に効きます。
先ずは片手20kgのケトルベル、またはダンベルで連続20回を目指しましょう。
この記事を読んでいるあなたは、きっとベンチプレスも100kgくらいの重量で組みたいですよね。
1セットあたりの標準的な回数は8回前後で組めたらいいな、なんて思っているのではないでしょうか?
ベンチプレス100kgでセットを組める筋力に対してバランスのいい肩の筋力が、オーバーヘッドプレス20kgを20回上げられる筋力なんですよ。
かつて私がオーバヘッドプレスをやり始めた頃は、20kgで10回程度しかできませんでした(動作に不慣れという状況も含めて)。
ベンチプレスの筋力に対して肩の筋力が弱かったんですね。
(記事を書いた2017年10月時点)では20kgのケトルベルで25回前後できます。
片手で20kgのオーバーヘッドプレスを20回できる筋力は、バーベル換算の重量でどのくらいなのか?
その時のベンチプレスの適正最大値はどのくらいなのでしょうか?
- オーバーヘッドプレス(片手)のMAX:30kg(両手60kg)
片手で挙げるダンベルの重量は両手換算にすると1.2倍上がるとも言われます。つまり、片手で挙げれる重量の2.4倍がバーベルに換算した重量といえます。
- オーバーヘッドプレス(バーベル)のMAX:72kg
あながち嘘ではなそうですね。
ベンチプレス80kgを10回できればMAXは100kgです。
じゃ、その人が片手で40kgのダンベルベンチプレスを10回できるのか、と問われると否ですね。
オーバーヘッドプレスはベンチプレスの60%の重量とも言われます。
もしそうなら、120kgがベンチプレスの適正重量ということになります。
- 72kg / 60% = 120kg
120kgのベンチプレス(最大値)できる人が、片手20kgのダンベルで20回のオーバヘーッドプレスができなければ、肩の筋力がベンチプレスに対して弱いといえます。
しかしながら、このロジックが100%当てはまるわけではありません。
ウェイトリフターの場合、ベンチプレスの重量100%に対してオーバーヘッドプレスが70%や80%とも言われます。
そりゃ、頭上に上げる動作がメインですから肩も強くなりますよね。
彼らは大胸筋に対して肩の筋肉が発達しています。
というか、肩に対して大胸筋が小さいといったほうが正確かもしれません。
私のケースで考えてみると、
・片手20kgのケトルベルのオーバーヘッドプレスを25回。最大値は32.5kg
・バーベルに換算すると78kg
・ベンチプレスは100kgが8回。つまり最大値は120kg (*1)
・ベンチプレス:オーバーヘッドプレスは 100:65(*2)
(*1) 最大値の算出 100kg / 40(係数) * 8(回) = 120kg
(*2) 120kg:78kg = 100:65
つまり、ベンチプレスの最大値に対して肩の筋力はバランスが取れていると言えます。
※2019年6月現在、32kgの可変式ダンベル(フレックスベル)でセットを組んでおります。
やり方は立った姿勢でベルトなどの補助器具を着用せずに実施。
挙上回数は8回。
推定MAXは38kgです。
実用性を求めるなら、ベンチプレスよりもオーバーヘッドプレスをやるべき理由
体操選手、NBAの選手、短距離のスプリンター、打撃系の格闘技選手。
どの競技者も丸い肩の持ち主が多いです。
これらの競技ではほとんどベンチプレスの動作が入っていません。
体操選手なら倒立で、NBAの選手ならボールをパスしたりシュートをするときに、スプリンターなら全力で手を前後に振っているときに肩の筋肉を使ってます。
多くの日本人は丸い肩を持ってません。
角ばった肩です。
これを解決するワークアウトはオーバーヘッドプレスです。
しかも実用性が伴っています。
アップロライトロウをやってみるというのもあり。
もちろん食べ物も大事だよ!
私はあまり肉を食べないです。その代わりよく食べる物は、玄米、大豆、バナナ、ナッツ類です。
特にナッツ類は少量でもカロリーを補給でき、良質な脂質とタンパク質が含まれています。
1日のタンパク質摂取量は体重1kgにつき1.3g。
多くて1.5gといった感じです。
カロリーをきちんと補給できていれば、過剰にタンパク質を摂取しなくても、十分に筋力がつきます。
それでは。