FUJIFILM X-T4が発売されることになったけど….
X-T3を導入しました!
(実は急遽、導入したのは想定外の出来事)
今回は
- X-H1や、X-T2、X-Pro2を持っていて
- 心底ではX-T3に傾いているんだけど、X-T4が気になっていて
- それでもX-T3を導入すべき絶対的な理由を探していて
- 確信的な後押しを得たい
そんな方に向けて発信します。
さて、私はと言えば、手持ちのX-T2に加え、今年中にはXシリーズのカメラをもう1台追加しようと考えておりました。
そんな中、出てきたのがX-T3の後継機種が半年前倒しで登場するかもという情報でした。
信頼できる情報筋によると、X-T3の後継機は3月か早春に発表される。これは驚きで、通常のモデルチェンジサイクルなら、X-T3後継機の登場は2020年9月頃になるはずだ。しかし、富士フイルムは半年前倒しすることを決断した。
引用:デジカメinfo 富士フイルムがX-T3後継機を2020年の春に発表?
この情報が気にならないはずがありません。
次第に明るみに出てきたX-T3の後継機はX-T4でした。
もくじ
現行APS-C機の中では群を抜いたスペックを誇るX-T4の登場
X-T4は間違いなく現行(2020年3月時点)のAPS-C機の中では群を抜いた性能を誇るカメラであることは間違いありません。
- 防塵防滴仕様
- メカニカルシャッターで15コマ秒
- シャッター耐久回数 30万回
- バッテリの大容量化に伴う撮影枚数の向上(500枚)
- 6.5段の手ブレ補正機構(IBIS/ In-Body Image Stabilization)の搭載
- DCI4K (4096×2160)60pでの動画撮影
- Full lHDで240Pのハイスピード撮影
- 低輝度AFが-6EV
これだけのスペックを僅か526g(バッテリー、 SDメモリーカード含む場合は606g)のボディに搭載してました。
フォーラムなどでは重量アップが叩かれている投稿なども散見されますが、純粋に凄いことだと思いますね。
(X-T3ではボディ単体で489g、バッテリー搭載で539g)
以前に使っていた同じAPS-C機であるPENTAX K-3はボディ単体で715gでしたから、それを考えると ”軽量” で ”性能が桁違い”ですよ。
(工業製品としてのボディの物理的な堅牢性はK-3もいいですよ)
じゃあ、X-T4が喉から手が出るほど欲しいのか?
と問われると、そうでもないんですよね。
その理由はX-T3の存在です。
X-T4が一般ユーザーに出回るまで本当の情報は知る由がない
X-T4の情報が世に出回ってから、レビューの情報はチェックしていました。
しかし、事前に出てくるレビューは表面的な情報しか知ることができないな、と感じています。
レビューアが企業から試供品を提供してもらったり、金銭の授受があったとしたらあまりネガティブなことは言わないですよね。
私は、こうした事前に出てくるレビューは参考情報レベルで留めてます。
(インフルエンサーになった人物自身が、ステマっぽい存在になったりする事例もありますし)
まさしくこの記事を書いている時点では、X-T4は世に解き放たれておらず、まだ一般ユーザーの感想はない状態です。
なぜ、こんなことを書くのか?
それは XF16-80mmF4 R OIS WR が世に出る前と同じ匂いを感じたからです。
(※あくまでも私が感じた感覚で、万人に当てはまるとは限らないという前提)
前評判も上々で気になるレンズではあったのですが、いざ、事前情報がぽつりぽつりと出る始めると、そう期待するようなレンズでもないという結論に至った経緯があります。
むむ。30枚ほどDLして見てみたけど前使ってたDA16-85の方がシャープなような….。
— Drasworld🌎プラントベース食で増量中 (@DrasworldCom) September 4, 2019
気のせいかしら?
実際に公式に出てきたプロモーションビデオを見ていると、どことなく違和感を感じたことを思い出します。
少なくとも私には、レビューアが少し無理をしているように見えたんですよね。
(私の主観だよっ)
結果的に世に XF16-80mmF4 R OIS WR が出回るとフォーラムには、「広角端のの隅が流れる」といった投稿が散見されるようになりました。
(描写力はXF16-55mmが上、という投稿意見が多い)
そんな背景事情もあり、即座にX-T4へゴー!という近い未来が想像できませんでした。
結果的にX-T3を導入することにしたのですが、
・タイミング的な話
・X-T4との性能差異に対する自分なりのスタンスの話
があります。
先ずはタイミング的な話からいきましょう。
X-T3を導入した発端はX-T2のLCD故障
タイミング的な話。
FUJIFLM X-T3を導入した発端は、X-T2のLCD(液晶画面)の表示不具合です。
実は、5ヶ月ほど前に石鎚山の登山口の入り口でXF23mm F2を装着したX-T2を落下させてしまい画面にヒビが入っちゃったんですよね。
(ダサいけどテープ貼ってるw)
液晶画面にひび割れこそあるものの、正常に表示されていたので撮影で困ることはありませんでした。
ところが、先日、登山をしている最中に突然、画面に情報が表示されなくなったんです。
そんな経緯でX-T2を修理に出すことを考え、予定外ではありましたがカメラを追加することにしたのです。
そんな中、マップカメラの夜市でX-T3の美品が98000円で出ているのを見つけ、即買いしました。
結果的に、X-T2のLCDが故障した翌週末(3/7)にはX-T3を手にしてました。
2020年3月12日現在、マップカメラでX-T3を新品購入すると約151000円です。
キャッシュバックキャンペーンを合わせると131000円。
マップカメラのポイントも6800Pほど付くので、実質124000円です。
発売当初に比べたら、お買い得感がありますよね。
実は、X-T2のLCDの不穏な動作が発症する以前から
・X-T3をキャッシュバックキャンペーンで買おうか
・X-T4の一般人のレビューが明るみに出てから購入の判断をしようか
迷っていました。
ただ、X-T3のキャッシュバックは、3月中に決めないと受けられないし、X-T4の本当の情報(一般ユーザーの純粋な感想)は世に出てないし…という具合にジレンマを感じていたというわけです。
という状況でしたが、心底では「X-T3かなぁ」と感じていたのも事実です。
(後述しますが、そこには理由があります)
そこで後押しになったのが、マップカメラの夜市で出てきたX-T3の美品でした。夜市で購入したX-T3と新品との実質価格差は26000円です。
※3月22日現在、X-T3の新品価格(マップカメラ)は182000円になっちゃいましたね….。
中古とは言えど、ほぼ、新品に近い状態です。キャッシュバックキャンペーンに乗らなくてもいいかなと判断し、即買いに至ったというわけです。
以降は、X-T3とX-T4の性能差異に対する私なりの考え方の話になります。
X-T3はX-T4と同じセンサーと画像処理エンジンを積んでいる
X-T4とX-T3の大きな共通点はセンサー周りと画像処理エンジンでしょう。
- 裏面照射型のイメージセンサー「X-Trans CMOS 4」
- 画像処理エンジンは「X-Processor 4」
つまり、
X-T4のソフトウェア的な機能はX-T3にもファームウェアのアップデートで降ってくる可能性が高い
と言えます。
その具体的な機能は何かというと、以下の3つ。
- フィルムシミュレーション
- AF機能の向上
- 動画のハイスピード撮影
もちろん、「必ずしも」という確証はありませんが、過去、X-T2にハイスピード撮影機能(Full HD 120p/100p)をファームウェアで機能追加してきた実績もあるので見逃せないポイントだと思っています。
フィルムシミュレーションが追加される可能性
X-T4では、X-Pro3で追加されているクラシックネガ、新たに追加されたETERNAブリーチバイパスが搭載されています。
現在、X-T3にはこの2つのフィルムシミュレーションが実装されていませんが、将来的にファームウェアのアップデートで追加される可能性がありますよね。
ただ、実際のところ、Capture One Expressを使えばX-T3で撮影されたデータでもクラシックネガを適用できますね。
現在は、Capture One Express側ではブリーチバイパスに対応していません。
しかし、ソフトウェアのアップデートで追加される可能性がありますね。
事例を出しましょう。
例えば、X-T2ではボディ側でエテルナに対応していませんが、Capture One Expressを使えば、エテルナを適用できるんですよ。
こうした事例からも期待できるのでは?と思っています。
X-T3本体側、Capture Oneなどの現像ソフトウェアに両方面から、X-T4に実装されているフィルムシミュレーションを楽しめることを想定しています。
AF機能の向上する可能性
X-T4では低輝度の位相差AFが-6EVに対応しています。
この機能はX-T3には実装されていませんが、X-Pro3に実装されていますね。
X-T3では低輝度の位相差AFが-3EVですが、同じセンサーと画像処理エンジンを搭載しているのですから、ファームウェアのアップデートでいずれ-6EVに対応されることになるのでしょうね。
(てか、-3EVでも快適です)
X-T2での事例があるんですよ。
ファームウェアVer.4.10 で像面位相差AF性能の向上を図り低照度限界を0.5EVから-1EVへ約1.5段分拡張しました。
(X-T2でも満足していた私からすると、-6EVって凄いのだろうな夢が膨らみます)
240fpsのハイスピード撮影ができるかも
X-T3には、120fpsでハイスピード撮影できる機能が実装されています。
X-T3と同じセンサー、同じ画像処理エンジンを搭載しているX-T4では240fpsまで対応しているんですよね。
(1:10からハイスピード撮影)
ということから、ファームウェアのアップデートでX-T3でも240fpsのハイスピード撮影が楽しめる可能性が高いです。
と言うのも、X-T2で前例があるからなんです。
ファームウェアVer.4.10 で、それまでハイスピード撮影の機能を実装してなかったX-T2にもFULL HDハイスピード撮影(120fps/100ps)の機能を提供したという経緯があります。
加えて、F-Log SDカード記録に対応したんですよね。
【参考情報】X-T2 Firmware update
と言うことを考えるとX-T3(X-Pro3もですが)でも今後のファームウェアのアップデートに期待をかけていいのではないかと思うのですよ。
当たり前だけどハードウェア的な機能はX-T4が勝る
ハードウェア的な部分ではX-T3よりもX-T4に勝る機能もあります。
私が思う点は以下の2点。
- ボディ内手ブレ補正機構
- メカニカルシャッターでの連写が15コマ/秒
上記の機能は人によっては不要だったりカバーできたりします。
手ブレ補正機構があると何がいいのか?
ボディ内手振れ補正があると、ラフに動きながら撮影をしてもブレ難いという点です。
ちょっとボディの手ブレ補正とは異なりますけど、例えば、レンズで手振れ補正をする XF10-24mmF4 R OIS を使うと、自分自身に多少の揺れがあっても写真自体はしっかりと写っていることが多いですね。
この写真は、XF10-24mmF4 R OISで ダートロードを走る車の助席から手持ち撮影したものですが全然ブレないんですよね。
日中でシャッタスピードを稼げたとしても、ガタガタ揺れる環境だと多少のブレが出るものです。
手ブレ補正はこういった場面で有効なんですよね。
ボディ内手ブレ補正機構があると使い易くなるであろうレンズは
- OIS機能を搭載してない単焦点レンズ
- XF16-55mmF2.8 R LM WR
ですよね。
中でも特に XF90mm F2 R LM WR が手ブレ補正機構の恩恵を受けるのではないでしょうか。
是非ともX-T4で XF90mm F2 R LM WR を使ってみたい!
と思う人も少なくないのでは?
ですが、敢えて逆張りのスタンスで私なりの見解を書きますね。
XF90mmでボディ内手ブレ補正機構が必要なシーンは限られている
この写真はX-T2+XF90mmで手持ち撮影したものです。
見ての通り薄暗い時間帯での撮影です。
絞りはf/2.8、ISOは3200、シャッタースピードは1/250です。
どうでしょうか?
パッっと見、ブレてないですよね。
トリミングした写真です。
高感度によるノイズ感は少し感じるものの写真自体のブレは感じませんね。
何が言いたいのか?
ボディ内手ブレ補正機構の恩恵を受けるであろう XF90mm F2 R LM WR でも手ブレ補正が必要なシーンは限られている
ということです。
(動体撮影ではなく風景などの静物が対象)
手持ちでブレないシャッタースピードは、
- 「1÷焦点距離(秒)」
と言われています。
もし、XF90mmを使うなら1/90でシャッターを切ればいい、ということになりますね。
私の実用範囲だと1/200〜 1/250秒でシャッターを切れば、まずブレないですね。
じゃあ、1/250秒でシャッターを切れるギリギリの設定は何なのか?
ということを考えればいいですよね。
上の写真は夏の終わりの夕方(18:50頃)に撮影しました。
つまり、夕暮れ時や朝焼け時ならば、以下の設定で手持ち撮影が可能なんですよ。
具体的には
- ISO 3200〜6400
- 絞り f/2.8〜f/4
(XF90mmは絞りを開け気味でも遠景解像度が高い)
になります。
但し、X-T4の手ブレ補正効果が6.5段なので、ISOとシャッター速度で3段づつ 露出を下げてもブレない、という考え方もできます。
その場合、ISO400、シャッタースピード 1/30秒で、同等の解像感で写真が撮れると言えます。
要するに、そういうシーンが自分の撮影スタイルにあるかどうかですよね?
もう一つの例を出しましょう。
この写真は曇りの条件のときに、秋田駒ヶ岳のムーミン谷で、X-T2+XF90mmで手持ち撮影したものです。
絞りはf/5.6、ISOは200、シャッタースピードは1/300です。
ここでもやはり手ブレは起きていません。
仮に絞りをf/8にしたい場合でも、ISO感度を400に上げれば、シャッタースピードを1/300まで稼げますよね。
曇りの日の日中に、手ブレ補正機構がないボディとXF90mmの組み合わせで風景を手持ち撮影しても、ブレる可能性は極めて低いと言えますね。
ということを考えれば、ボディ内手ブレ補正機構が必ずしも必要というわけではない、と言えるのではないでしょうか。
(手ブレ補正があれば、レンズをラフに振り回せるとは思うけど)
以上の点から、手ブレ補正機構が非搭載のX-T3でもいいんじゃね?
と思ったわけです。
スポーツ写真でもやらなければ15連写は不要
X-T4ではメカニカルシャッターで15コマ/秒もの連写ができるようになりました。
ですが、スポーツ写真でも撮影しない限りそこまでの機能は不要です。
X-T3でも11コマ/秒の連写ができますから不足を感じないというのが本当のところです。
(そもそもX-T2にバッテリグリップをつけて11コマ/秒の連写をして感激してましたから…)
動きの激しくない動物なら余裕で撮影できちゃいますし。
(X-T2 + XF90mm で撮影)
X-T3 + XF200mm F2 R LM OIS WR で撮影にされる方もいますし。
動き回る子供や小動物、スポーツ写真を撮らなければ、15連写ためにX-T4は必要ないと言えますね。
動画の手持ち撮影ができるようになる、に対する考え方は?
X-T4には手振れ補正機構が搭載されて、手持ちで動画撮影がいけそうな感じですね。
旅行先でドキュメンタリー動画を撮るなら、手ブレ補正機構があると撮影しやすいX-T4を選択するのもいいでしょう。
しかし、必ずしもボディ内手ブレ補正機構が必要だというわけでない、ですよね?
例えば、動画撮影に特化したLUMIX GH5sのようにボディ内手ブレ補正機構がない機種も世に出ていますよね。
なぜかというと、ジンバルを使うことを想定しているから。
この動画はCanon 5D Mark IIIとGLIDECAMというメーカーの機械式ジンバル で撮影されたものです。
Canon 5D Mark IIIにも手ブレ補正機構がありません。
それでもジンバル を使うことでスムーズな動画を撮影できるんだ、ということが分かるのではないでしょうか。
X-T3にも手ブレ補正機構が搭載されていませんよね。
以下の撮影スタイルなら、X-T4である必要はないと言えます。
- グライドカムのような機械式ジンバル を使う
- 電子ジンバルを買う(X-T4との差額で追加するのもあり)
- 三脚や一脚を駆使して撮影をする
ここでも手振れ補正機構が必要かどうかは、自分の撮影スタイルを明確にする必要がありますね。
私の場合ですが、グライドカムを使う、小型三脚や自分の体を駆使した撮影スタイルでいける、と判断しています。
(グライドカムはまだスキルを習得しきれておらず、たまに撮影の練習をしてます)
ジンバル Glidecam(グライドカム)HD 2000をB&Hで購入した
X-T3がX-T4より勝る点は省エネ
X-T4では新型バッテリー「NP-W235 / 2200mAh」を導入し500枚の撮影ができるようになりました。
バッテリー容量の差は、X-T3/X-Pro3までの世代で使われてきた歴代のバッテリー「NP126-WS /1260mAh」の約1.7倍です。
重量も50gから約80gと約1.6倍にアップしました。
確かにX-T4ではバッテリーを大型にし大容量化を図ってきました。
撮影枚数もこれまでのX-シリーズの中ではトップです。
しかし、X-T4は省エネ機とは言えないな、というのが印象です。
X-T3の撮影可能枚数(ノーマル時/390枚)と比べてみると、約30%の向上に留まっていますね。
同じくボディ内手振れ補正つきのX-H1の撮影可能枚数(ノーマル時/300枚)と比較した場合は、X-T4の撮影可能枚数が約66%向上していることになります。
ここで気づきませんか?
- X-T4とX-T3を比較した場合、バッテリー容量/重量アップしたほどの撮影可能枚数が伸びていない
- X-T4とX-H1を比較した場合、バッテリー容量/重量アップに比例した撮影可能枚数が上乗せされている
つまり、X-T4の消費電力は手ブレ補正機構を搭載している「X-H1」と変わらないと言えますね。
こうして見ると、X-T3は歴代のXシリーズ機の中でもピカイチの省エネ機だと思いませんか?
次に重量の観点から考えてみましょう。
仮に約2000枚の撮影すると
- X-T3はバッテリーが5個/250gが必要(1950枚の撮影が可能)
- ボディ(489g)組み合わせた総重量は約740g
- X-T4はバッテリーが4個/320gが必要(2000枚の撮影が可能)
- ボディ(526g)と組み合わせた総重量は約845g
ということになりますね。
総重量が軽ければいいと言うわけではありませんが、こういう視点もあるよってことです。
X-T3は多くのX機シリーズとバッテリーを共用できる
X-T3で使われているバッテリー「NP126-WS」はX-Proシリーズ、歴代のX-Tシリーズと共用できますね。
私は冬季の登山ではX-T2のバッテリーグリップ(VPB-XT2)を使っています。
2個のNP126-WS(またはNP126-W)を同時に充電できるので、そのバッテリーX-T3のボディにも使いまわせるというメリットもあるんですよ。
前述した通りX-T3はX-Tシリーズの中でも省エネです。
見かけの撮影枚数こそX-T4に及ばないものの、バッテリーの運用次第では共用バッテリーを使ったほうが、撮影スタイルに合うなんてことも考えられますよね。
余談ですが、今回のX-T3購入に伴い、NP126タイプのバッテリーが6個になりました。
・VPB-XT2で2個同時に充電
・X-T2とX-T3の付属の充電器で、それぞれ充電(2個)
・カメラ本体からUSB給電をして、それぞれ充電(2個)
という具合に6個のバッテリーを同時に充電できる環境になりました。
・X-T2(340枚×3個)
・X-T3(390枚×3個)
で約2200枚以上の撮影(常温で)ができますね。
X-T2とX-T3の使い分け方
個人的にX-T2の機能でも必要十分だと思っています。
そんな中、X-T3を手にしてみて感じたことは
- AFが速い!
- 確かにX-T2よりも暗部でAFが合いやすい
- スポーツファインダーモードは、XF90mmと相性がいい
- カラー・クローム・エフェクトモードは、ビビッドなお花撮影と相性がいい
ということです。
そこで、X-T2との使い分け方が明確になりました。
X-T2に広角系レンズ、X-T3に望遠系レンズ
X-T3を使って即座に体感できたのが、AF性能です。
速い!
(元PENTAXユーザーの身からすると感激します)
AF性能が必要になるシーンは望遠系レンズを使っているときです。
そこで、X-T2に広角レンズ、X-T3に中望遠以降のレンズを使うことにしました。
手持ちのレンズだとこんな組み合わせになります。
X-T2
- SAMYANG 12mm F2.0 NCS CS
- XF10-24mmF4 R OIS
- XF16mmF1.4 R WR
- XF23mmF2 R WR
X-T3
- XF50mm F2 R WR
- XF90mm F2 R LM WR
- XF55-200mmF3.5-4.8 R LM OIS
X-T3では画素数がアップしてますが、実際の写りはX-2と変わりありません。
それならば、カメラ本体の性格に合わせてレンズを使い分けた方がいいだろと思ったのです。
星景撮影は高感度耐性が強いX-T2で
高感度耐性については、X-T2の方が上だと言えます。
やはりセンサーの大きさに対する受光面積の差でしょうね。
星景撮影においては、画素数が少ないX-T2のほうに分があると考えています。
間違いなく星撮りするならX-T2がメイン機、X-T3はサブ機です。
実際にこんな写真が撮れますし。
(X-T2 + SAMYANG 12mm F2.0 NCS CS で撮影)
インターバル撮影はX-T2で
タイムラプス用の素材になるインターバル撮影もX-T2で十分ですね。
ピントも設定もマニュアル撮影が基本ですからね。
手持ちの機材環境に依存する話ですが、X-T2ではバッテリーグリップ(VPB-XT2)を使っています。
気温が低い夜間や冬季はバッテリーの持ちが悪くなるので、バッテリグリップと組み合わせることで撮影枚数を伸ばせるという意味もあります。
スチル撮影はX-T2で、動画撮影はX-T3で
X-T3では4K60pで撮影ができますが、私の動画撮影の使い方なら4K24p/30P、または、Full HDの60pまでの撮影が基本なのでX-T2でも構わないんですよ。
例えば、この動画はX-T2で撮影しました。
4k24pやFull HD60pがごちゃ混ぜです。
ただ、X-T3ではフィルムシミュレーションのエテルナ(ETERNA)を動画撮影で使えるので、動画のメイン機にしたいなと考えてますね。
スチル撮影と動画撮影を同時にやりたい時は、X-T2で写真撮影、X-T3で動画撮影みたいな使い方をすると思います。
(撮影する度にNDフィルターを付けたり外したりするの面倒だもんね)
原色系のお花撮影はX-T3で
X-T3を使って実感したのが、ビビットな原色系の花をカラークローム・エフェクトモードで撮影すると色の破綻が解消されるという点でした。
X-2では、タンポポやチングルマなど明るくて原色の花を撮影すると、明るい部分の階調が白飛び気味になることがありました。
そのため、露出をアンダー気味に設定して撮影することがよくありましたね。
このタンポポは、カラークローム・エフェクトをOFFの状態で撮影しました。
タンポポ中心部の階調が少しだけ破綻していますよね。
次にカラークローム・エフェクトをONにし「強」に設定して撮影しました。
タンポポの階調が破綻せずに表現されていますね。
こういう機能が実装されたのも、イメージセンサー「X-Trans CMOS 4」と画像処理エンジン「X-Processor 4」のお陰ですね。
特に近接撮影をするようなお花撮影ではX-T3がメイン機になります。
PENTAXのレリーズが使えるよ
ついではとは言ってなんですが、PENTAXのレリーズ CS-205 がX-T3でも使えますよ。
上の写真はX-T2で使っている様子ですが、X-T3でもシャッターを切れたのでご紹介しておきます。
(元々、PENTAX K-3で使っていましたが、X-T2でも使えたのでのそのまま使ってる)
追加したアクセサリー
ソフトレリーズボタンを購入した理由は
- X-T2もX-T3もブラックで形状がほぼ同じため区別をするため
- X-T3のシャッターが緩いので押しやすくするため
です。
実際にソフトレリーズをつけてみたら、シャッターが押しやすくなりました。
クリック感が足りなかったのがしっかりとした感じになりましたよ。
X-T3はType-C給電ができるようになりましたね。
(X-T2はUSB マイクロBです)
しかし、モバイルバッテリーやACアダプタの規格はType-Aを使っているよ、という人もいるのではないでしょうか。
私はAnker PowerCore 13000を使っています。
USBのポート規格はUSB-Type A。
X-T3側はType-Cなので変換ケーブルが必要でした。
そこで購入したのが、Type-AからType-Cへ変換するケーブルです。
このケーブルがあれば、スマートフォンやタブレット端末で使われている一般的なACアダプタを使ってX-T3に充電することも可能です。
X-T2ではニンジャストラップを使っていました。
幅が38mmあり、バッテリーグリップを付けたX-T2にXF55-200mmや、XF90mmをぶら下げてもあまり負担になりません。
冬季の登山ではアウタージャケットも着ているため、たすき掛けで使うことが多いんです。
しかし、バッグに収納するときや、テーブルの上に置くときは、ストラップが嵩張り取り回しの悪さを感じることが多々ありました。
そこで細身のストラップ(ピークデイザンのリーシュ)を追加しました。
ストラップの幅は19mm、最大長さ145cm、最低長さ83m、重量86gとコンパクトで取り回しが良さそうですね。
ちなみに私はピークデザインから直接購入しました。
(ペイパルで支払いできますよ)
価格は本体が40ドル、送料が約10ドルで合計50ドルです。
発送地は香港からになります。
コロナウィルスの影響で遅れ気味。
ちなみにAmazonで購入しても価格はそれほど変わりませんね。
早く手元に欲しい人はAmazonで購入したほうがいいかも。
以上、X-T4と比較しつつも、使用用途を見定め、将来のソフトウェア部分における機能追加を期待してX-T3を購入したよ、というお話でした。
X-T4に行くか、X-T3に行くか迷われている方は、よくお考えになってみては?
それでは。