私は現在、FUJIとペンタックスを合わせて3種類の広角レンズを使っています。3種類の広角レンズは、サムヤン 12mm 、XF16mm、それから便利ズームのDA16-85mmの広角側です。
しかし、これらのレンズは画角の広さという点で物足りなさを感じています。
以前、ペンタックス1本で運用していた頃は、Sigma10-20mm F4-5.6の超広角レンズを使っていました。この頃、よく使っていた画角は広角端の10mm(換算15mm)でした。
10mm(換算15mm)で撮影した写真は、写真を生業としている方からもお褒めのお言葉を何度か頂くことがありました。私自身も好んで10mmで撮影することが多かったです。この画角は自分にとって”得意な領域”なんです。
ですが、今は手元にそこまで広い画角のレンズはありません。FUJIへ移行するにあたりペンタックスのKマウントで運用していたSIGMA10-20mm F4-5.6を手放しました。このレンズはシャキッ!写る一方で不満もありました。
どんな点で不満だったのか?
・周辺部が流れる
・色味がアッサリしている
・クリア感が足りない(ガラス越しに景色を見ている感じ)
・光芒の本数が6本である
・光芒の先端が先細りにならず割れたように広がる ↓ こんな感じ。
10mm(換算15mm)は得意な画角ではありましたが、描写の特性部分で納得できなかったわけです。そして、今、手元にあるレンズにも不満がないわけではありません。
もくじ
サムヤン 12mm、XF16mm、DA16-85mmで不満を感じている点
サムヤン 12mm(換算18mm)は星景撮影では素晴らしい威力を発揮してくれるレンズです。
画角も10mm(換算15mm)に迫る広さを持ち、風景で使ってもなかなかの描写力を発揮してくれるのですが、近くにある被写体を前景に入れた際、画角的に今ひとつ迫力に欠ける印象があります。もちろんこれは私の心理的な特性ですので、万人に当てはまるわけではありません。
もう一つ不満な点は、SIGMA10-20mm F4-5.6同様に太陽の光芒の先端が割れたように描写されることです。
この光芒割れがなければ太陽を入れた風景でも積極的に使いたいなと思うのですが、今のところ納得できる写真は太陽の光芒を入れない被写体が対象になってしまいます。悲しい….
解像感、対逆光性、接写能力のいずれも最高級な能力を発揮してくれます。特に太陽の光芒には惚れ惚れとするものがあります。光条の先端が細くなっていくんです。つまり私はウニウニ光芒を好むんですねぇ。
荷物に制約がある行動ならば確実にXF16mmF1.4 R WRを1本を選びますね。それだけ万能なレンズです。
風景を撮影する場合、ほとんどのシーンで16mm(換算24mm)で事足りるのですが、稜線から撮影するようなシーンでは物足りなさを感じる時があります。特に快晴で雲海が広がっているようなシーンでそう感じてます。
事例を出しましょう。
こちらは山の縦走でよく使っているDA16-85mmの16mm(換算24mm)で撮影した写真です。
そしてこちらがサムヤン 12mm(換算18mm)で撮影した写真です。画像の左側をご覧下さい。上の写真では入りきらない稜線が入ってるでしょ。たった4mmの差ですがこれだけ違うんです。この僅かの差については関連記事でも書いてますのでご参考下さい。
上の作例は12mmですが、簡単に言えば超広角の画角でズームができて、太陽の光芒がウニウニのレンズが欲しい、ということですね。
私が超広角レンズに求めているスペック(フルサイズ機は対象外)
スペックだけを追い求めたらフルサイズでシステムを組むのが最適解となりますが、現在のところ追い求めてません。システム全体が大きくなってしまうからです。ボディとレンズを合わせて2kgになっちゃいますからね。
それでは、不満点を洗い出したうえで私が超広角レンズに求めるスペックを羅列して行きましょう。
・フルサイズ換算12〜30mm程度の間でズームができること
・光芒の先端が先細りになること(ウニウニ光芒)
・フレアが出現しないこと
・周辺減光が目立たないこと
・防塵防滴であること
以上の条件で洗い出すと、選択肢は2つしかありません。マイクロフォーサーズも考えましたが、メインのマウントをこれ以上増やす気はありません。
HD PENTAX-DA☆11-18mmF2.8ED DC AW(換算17〜28mm)
ペンタックスはレンズに関してはクオリティの高い物を出していると感じています。(ボディは…)。特にD FA MACRO 100mmF2.8 WR は国内・海外を問わず評判も良く私も使っています。
DA☆11-18mmも新時代のスターレンズとして大いに期待をかけています。特に着目している点は、防塵防滴対応、それからズーム比を1.6倍に留めている点です。つまり無理な設計をしてないと考えられます。ちなみに神レンズとも言われている AF-S NIKKOR 14-24mm f/2.8G ED のズーム比は1.7倍です。
今年の3月に開催されたCP+ の会場でDA11-18mmのモックアップを見た時の印象は「でかい!」でした。
フィルター径が82mmがあるので当然ですけどね。重量も700gくらいありそうな感じでした。まぁ、とにかくAPS-C機用の広角ズームレンズとしては随分と肥大化した印象があります。レンズ躯体には手ブレ補正機能がついてませんので、ほぼレンズ群だけの重量になると考えています。
裏を返せば、僅か1.6倍のズーム比にレンズ群を中心にこれだけの重量を詰め込んでいるわけですから、光学性能も大いに期待できるでしょう。ひょっとしたらフルサイズ用の超広角ズームレンズに匹敵するだけの光学性能を打ち出してくるのではないかと考えています。
私がDA☆11-18mmでの撮影を想定しているシーンは、登山中の稜線からの撮影、タイムラプス撮影です。それから霧雨や厳冬期の冬山での撮影でも想定しています。
もちろん、サムヤン 12mmは星景撮影用レンズ、XF16mm F1.4 R WRは万能レンズとして共存させます。細かい表現力はFUJIFILMのXシリーズに任せて、ダイナミックなシーンはDA☆11-18mmに任せるイメージです。
XF8-16mmF2.8 R LM WR(換算12〜24mm)
FUJINONレンズはどれも評判がいいですね。実際にXF16mmとXF90mmを使っていますが、どちらも素晴らしい描写能力を持っていることを実感します。特にXF90mmを導入した時は感動しました。
XF8-16mmのクオリティも外れることはないだろうなと思っていますが、数少ないサンプルを見る限り「さほど感動するような写りをするわけでもないな」というのが現段階で感じている私の印象です。
ただ、リコーイメージングの経営が危ういだとか、そもそもDA☆11-18mmの発売が2019年と言いつつも更に遅れるような事態があれば、経営基盤が安定しているFUJIONブランドで超広角ズームを導入にすることになるでしょう。
そんな感じで、超広角ズームに関してはDA☆11-18mmの方に期待をかけている状況です。
追記:FUJIに絞ることにしました。
それでは。