XF16mmF1.4 R WRで星景撮影をしたいと考えている人もいるのではないでしょうか。
当記事はXF16mmF1.4 R WRで絞り値ごとに星景撮影における適正値を探った結果について書いた記事です。
結論を言うとF2.8まで絞って使いましょうと言うお話になります。
もくじ
XF16mmF1.4は絞り開放で星を撮影するとコマ収差(サジタルコマフレアが出る)
XF16mmF1.4 R WRで開放f/1.4で星景撮影をすると星の形がくさび形になるサジタルコマフレが出るため星撮り用レンズとしては対象外としている、という話を何度かこのブログでも触れてきました。
判断ポイントは数ある作例です。
で、実際にXF16mmF1.4 R WRを手にして撮影してみたらやっぱりサジタルコマフレアが出現するんですよね。
では、この弱点を回避するためにf/2.8まで絞るのはなぜ?
絞り開放f/1.4 で撮影
それでは星景撮影したデータをお見せしましょう。
ISO感度を1600に固定し、絞りF1.4、F2、F2.8それぞれに合わせてシャッタースピードを変えていっています。
光害の影響で、ISO感度は低め、シャッタースピードは早めに設定しています。
ISO1600 、シャッタースピード2.5秒。
右下を拡大。
全体的に星の形が変です。
特に周辺部は鳥が飛んでいるような形になります。
これがサジタルコフレアです。
絞り開放であるf/1.4はまず使えませんね。
絞りf/2 で撮影
ISO1600、シャッタースピードはF1.4の2倍で5秒。
右下を拡大。
中央部はかなり改善されました。
まだちょっと画像周辺部の星の形が歪んでいますが、f/2あたりから実用面で使えるかなって感じになってきます。
絞りf/2.8 で撮影
ISO1600、シャッタースピードはF1.4の4倍、かつ、F2の2倍で10秒にしています。
右下を拡大。
F2.8まで絞ると周辺部のサジタルコマフレアが改善されていますね。
F2.8まで絞るとパーフェクトです。
実用面で困ることもないでしょう。
サジタルコマフレアが盛大に出るという評判のXF16mm F1.4でもF2.8まで絞れば使えるということがお分かり頂けましでしょうか。
XF16mmF1.4 R WRを使う場合の適正露出時間を500のルールから割り出してみる
500のルールに当てはめると、APS-Cの16mm広角レンズはシャッタースピードを20秒までは星が流れずに点像として撮影できるギリギリの秒数です。
詳細はこちらの記事をご覧ください。
では、シャッタースピードを20秒で撮影できる条件は?
X-Trans CMOS IIIを搭載しているX-T2は高感度に強いです。
星景撮影ならISO6400まで上げてもノイズはほどんど気になりません。
てことを踏まえ、星が点像として写る、かつ、ノイズ耐性ギリギリの設定は以下の通りです。
・f/2.8
・ISO6400
・シャッタースピード20秒
XF16mmF1.4での星景撮影はf/2またはf/2.8まで絞れば十分に使える
最後に作例を2つ載せます。
1つ目は朝方の写真で絞りF2で撮影。
RAWからの書き出しでLightroomでコントラスト、色温度を調整していますがノイズ関係は一切触っていません。
2つ目は完全に夜。
JPEG書き出しです。
絞りはf/2です。
更に星の形が分かりやすいように元画像の3/4の範囲をトリミングしてます。
というわけで、XF16mmF1.4 R WRも1段か2段絞れば使えるってことが分かりました。
XF16mmF1.4 R WRは星景撮影のためのレンズではないけれど換算24mmの画角で星空も撮りたいって人にはいいレンズですよ。
f/2かf/2.8まで絞ればいいんですからね。
実際にXF16mmF1.4 R WRで天の川を撮影をした画像をご覧になりたい方はこちらの記事をどうぞ。
APS-C機で16mm(換算24mm)で星景撮影するにはちょっとだけ窮屈かなって感じないわけでもありません。
Xマウントで天の川を収めようと思ったら海外のレビューでも評判が高いサムヤン12mm F2を入手するといいでしょう。
コスパいいですし!
ちなみにXF16mmF1.4 R WRもサムヤン12mm F2もフィルター径が67mmです。
で、実際にサムヤン 12mmで撮影した天の川がこちらの記事です。
それでは。