何事も始めが肝心。
ラダックの旅行の入り口はレー(Leh)から始まります。
当記事では
- 個人で初めてラダックに行く人(特に休みに限りがある働き世代)
を対象にラダックの入り口となるレー(Leh)について書いています。
- インドルピーをどこで入手しておくべきか
- デリーに着いたらどのように過ごすか
- レーの空港の様子
- レーの空港から市街地までのアクセスの仕方
- 宿の確保の仕方
- 電源の確保
- レーの雰囲気(治安、インフラや通信事情)
何しろ私自身がラダックに入るのは初めて(2019年の夏)でした。
そんなこともあり、初めての人寄りの視点で書いています。
(インドは3回目なんですけど、ラダックはまるで別の国だなという印象です)
先ずは、レーにたどり着く前に、デリーまで飛ばなければなりません。
【ご注意】
2020年3月4日、インド政府は、新型コロナウイルス対策として、3月3日以前に発給された日本人向けのビザを無効とすると発表しました。
もくじ
休み2日目の午前中からレーで動きたければ成田から直航便で
働き世代の皆さん、限りある休みで辺境の地「ラダック」まで行こうと思ったら時間は有効に使いたいですよね。
デリーからラダックの入り口であるレー(Leh)へのフライトは午前中しかありません。
代表的なフライトを挙げておきます。
時期は2020年の7月〜9月の土曜日、及び日曜日にデリーを出発するフライトです。
- 5:00 → 6:20 G8215便(ゴーエア)
- 5:45 → 7:25 SG121便(スパイスジェット)
- 6:30 → 7:50 G8203便(ゴーエア)
- 6:45 → 8:20 AI445便(エア・インディア)
- 7:00 → 8:30 UK601便(ビスタラ航空)← オススメ
- 8:35 → 9:55 G8715便(ゴーエア)
- 9:25 → 10:50 G8221便(ゴーエア)
- 10:00 → 11:30 SG123便(スパイスジェット)
レーの空港に着いてから1時間後には、市街地(または宿)に着くことができますよ。
私の例を出しますね。
UK601便というビスタラ航空のフライトを使いました。
機内に乗り込んだ時刻が6:25。
デリーの空港を離陸した時刻が7:12。
レーの空港には8:07に着陸しました。
実質のフライト時間は55分間ですね。
荷物検査をやって空港の外に出たのが8:55でした。
タクシーに乗り予約しておいたレーの宿にチェックインしたのが9:20頃でした。
荷解きをし少し休憩してから、レー市内の周遊を開始した時刻が11時頃(日本時間では14時半)からです。
という具合に、休みの2日目の午前中からレー市内を散策できました。
これを実現できたのは、成田から直航便でデリーまで飛んでおいたからです。
乗り継ぎ便を使えば飛行機代を抑えられるかもしれませんが、貴重な時間を失ってしまいます。
成田(東京)から直航便で飛んでおけば、翌日の午前中からはレーで観光開始できますよ。
成田(東京)からデリーへの直航便は、エア・インディア、JAL(日本航空)、ANA(全日空)3社が運行しています。
- JL749便(JAL):夕方6時頃着
- AI307便(エア・インディア):夕方6時頃着
- NH827便(ANA):深夜の0時頃着
(便名は同じですが、季節によって発着時刻が30分ほど変わります)
飛行機から降り、入国審査を受け、預け荷物を回収していたらその日は観光なんてできる時間じゃありませんね。
空港の外には客びきの人たちが屯していますが、ここは大人しく空港内で夜を明かしたほうが賢明です。
(外に出た途端、怪しげな価格交渉バトルになるのが目に見えちゃう)
実際に私はNH827便で飛び、深夜の1時頃に入国し、ラウンジで休憩開始できたのは1:30頃からでした。
次へのフライトのことを考えると空港内で
- ラウンジで休む
- 数時間だけ仮眠室で休む
ほうが精神衛生上、よろしいですね。
航空券は国際線と国内線を別々の予約サイトで購入
ラダックに行くことを決め航空券を押さえたのが旅行の2ヶ月半前でした。
時期は夏のハイシーズン。
いくつかの予約サイトで成田からレーまでの往復フライトを探したのですが、通しのフライトを入手しようと思うと使い勝手があまりよろしくないんですよね。
安めのフライトでも一人当たり15〜16万円で、乗り継ぎが3回(沖縄、バンコク、デリー)でラダック入りできるのは2日後なんてのがありましたね。
これじゃ時間がもったいないですよね。
そんな理由で、フライトは国際線と国内線を別々に手配しました。
成田からデリーまでの直航便は、国際線はサプライスでANAのNH827便を予約しました。
私が予約した日のフライト料金は正規割引航空券(往復)で一人約92000円でした。
サプライスはHISが運営している航空券を専門に取り扱っている予約サイトです。
航空券を購入するとサプライスの予約画面から席の予約、食事の種別を指定できますよ。
もちろん、予約後はANAのホームページからでも指定できますよ。
デリーからレーまでの国内線は、エクスペディアでVistara航空を予約しました。
いい時間帯のフライトがすべて埋まっていたので、空きがあったビジネスクラスを取ったというわけです(消極的理由)。
料金は往復で一人約41000円でした。
同じ日のフライトだとしても早めに予約をすれば安い席を押さえられます。
例えば、このブログを書いている2月時点で8月のフライトを探すと、約2万円でデリーとレーの間を往復できますね。
エクスペディアのコールセンターは24時間365日、日本語でも対応しています。
とても丁寧に対応してくれる印象です。
実際に乗り継ぎのことについて電話をかけて質問しました。
レーの空港には両替所がない。デリー空港でインドルピーを入手しておこう
レーの空港ではインドルピーを入手できませんので、デリー空港で入手しておきましょう。
(深夜でも入手できますよ)
入手の仕方は2種類。
- 両替所で日本円やUSドルを換金する
- 空港内のATMでルピー建ての現金を引き出す
私はクレジットカードを使って5000Rs引出しておきました。
2人の旅行ならば5000Rsもあれば十分です。
レーに着いてからも、市の中心地まで移動し、宿に入り、また外へ出かけてからランチを食べても十分にお釣りが来る金額です。
水1L(デリーの空港内):100Rs
レー空港から市街地までタクシー:400Rs
宿:1000Rs
レー市内でのランチ:300Rs
という具合です。
(バックパッカー的なケチケチではなく、ストレスが溜まらないレベルでの2019年時点における現地物価で)
ちなみに、日本円からインドルピーへの両替ですが、デリーの空港内は両替レートが悪いという情報がありますが、実際にその通りです。
どのくらいレートが悪いのかというと、レーの街中で両替するのと15%程の差があります。
例えば、1万円をデリーの空港で両替すると5500Rsしか入手できないところを、レーの街中では6400Rs入手できます。
空港から市内までのタクシーはチケット購入式
レーの街までの足は心配無用です。
空港の外にはタクシーが沢山います。
外に出るとドライバーが声をかけてきてくれますよ。
レーの空港のタクシー乗り場のいいところは価格を吹っかけてくることを前提にネゴする必要ない点です。
(個人的には熱く価格交渉するのが好きだったりするw)
ですが、限りある時間を有効に使いたい中で旅行に来てるわけで、無駄なところで時間とエネルギーを投下したくないですよね。
空港から市内まではチケット式で、空港の外にある窓口で半切れの紙を受け取りタクシーに乗ります。
(声をかけてきたドライバーにチケット窓口へ行かされました)
窓口でチケットを受け取る時、お金(市内まで400Rs)は降りる時にドライバーに支払うように言われました。
宿の名前を言えば、大体、その場所を把握してるので連れて行ってくれますよ。
宿が決まってなければレーのメインバザールまで行ってもらうといいと思います。
手持ちの時間に限りがある現役世代なら初日の宿だけは予約して行ったほうが時間を有効に使えますよ(後述)。
レー市内には信号機がない
レー市内には信号機がありません。
ドライバーたちがクラクションを慣らしながら走るのが当たり前の光景です。
歩行者よりも車の方が上みたいな印象。
歩いていると、ププー!っとクラクションを鳴らされます。
(オラオラ危ねぇぞ!みたいな感じだけど人も慣れている)
空港からレー市内へ移動している時の様子です。
動画をご覧ください。
とは言うものの、人は穏やかなんですよ。
レーには宿が豊富にあるので心配ご無用です
レーには泊まれる宿が豊富にあります。
地理感さえ掴んじゃえば宿探しは簡単です。
しかしですねぇ、空港からタクシーでメインバザールまで行き、そこから歩いて宿を探してもいいのですが地理感がない状態で探すのも面倒です。
深夜にデリーに着き朝のフライトで移動してきているでしょうから体力と時間は温存しておきたいところです。
(荷物もあるし)
初日だけの宿は日本から予約しておくと楽ですよ。
宿の予約の有無で時間が1時間も2時間も浮きますから。
私はBooking.comでBabu Guest Houseという宿を予約しておきました。
価格は1000Rsの部屋でした。
初日の宿だけはメインバザールから近いところを選んでおいた方がいいですよ。
お金の両替、食事、タクシーやチャーター車の手配をする情報収集をしやすいですから。
スマホにもアプリを入れておくといいです。
後日、ラマユルの宿からレーに戻ったときの宿もWi-FiにつないでBooking.comから予約しました。
お金の両替はメインバザールで
現地で使うお金は、レー街をプラプラしながら両替所で換金すればOK。
タルチョがかかっている建物の向かい(黄色の印辺り)に換金所がありますよ。
Google マップ上ではLEHVENDA CAFEの辺りです。
1000円から両替してくれましたよ。
内訳を書くと
レーに着いた初日に30000円、
その2日後に42000円、
同日に12000円、
その5日後に1000円、
その翌日に50USドル
を両替しました。
先ほど空港で5000Rsを引き出した話に触れましたが、中9日間の現地滞在でトータルで10万円程度の出費でした。
小まめに両替している理由は、予定が決まっていて確実に出て行くお金が分かっている部分(私の場合はトレッキング)と、流動的で現地で予定を組んだりしたりしてるからです。
例えば、タクシーをチャーターした話なんかがそうです。
ATMも使えますよ。
ただ….停電や現金が枯渇してる際には引き出せなくなることも頭に入れておかねばなりませんね。
こんな風に人が並んじゃったりするんですよ。
ある程度の現金は多めに持っておき、小まめに両替するのがいいと思いますね。
とりあえず、レーでは日本円があれば困ることはありません。
心配な方はUSドルも準備しておきましょう。
レーでは停電することが多い。モバイルバッテリーは必須品
レーでは電源を確保できますが、たまに停電します。
電源が落ちる時間は日中が多い印象かな。
当然、Wi-Fiが備えてある宿でもスマホで電波をキャッチできなくなります。
大事な情報はネットが繋がる時間帯にアクセスし、スマホにキャプチャ画面を保存しておきましょう。
私も飛行機のEチケット、情報はキャプチャ画面やスマホの写真で残しておきました。
キャプチャ画面の取り方は、Android端末であれば「電源」と「音量」ボタンを同時に長押しすればOK。
容量が心配な方はmicroSDカードも容量アップしておきましょう。
32GBもあれば容量を気せずに済みますよ。
私は、SDカードに差し込めるタイプのmicroSD 32GBをスマホで使っています。
電気が通ってる間にスマホを充電。
カメラのバッテリーも充電。
モバイルバッテリーも充電。
モバイルバッテリーは必須ですね。
電源が落ちてもモバイルバッテリーさえあれば、カメラやスマホに給電できますから。
私はAnker Core 13000を持って行きました。
特にヘミス国立公園のトレッキングではカメラのバッテリーを充電するのに大変役立ちました。
是非、行かれる際にはモバイルバッテリーをお持ちになることをオススメいたします。
機内へのモバイルバッテリー持ち込みもOKです。
カシムラの海外用変換プラグがあればOK
レーではこんな形状のコンセントが主流なんですよね。
これだけで3種類。
ですから、こういうトランスフォーマーみたいに変身できるプラグがあると重宝しますよ。
それがカシムラの海外用変換プラグです。
下の写真に2種類のプラグ(足が2本と足が3本のタイプ)が写っています。
これで1セット販売されています。
変換プラグはこのように、コンセントの形状が違くても使えるんです。
プラグには普段使っているACアダプタを差しています。
今回はカシムラの電源プラグを2セット持って行きましたが、どこでも困ることはなく改めて万能なんだなと感じました。
(以前にも1セットだけ、アフリカや南米に持って行きました)
価格も2000円程度とリーズナブルです。
サイズもコンパクト。
プラグの形状によっては、ACアダプタを直接使えます。
例えば、黄色枠のようなプラグを備えつけている宿では、日本のコンセントが使えます。
とはいえ、どこの宿にも必ずあるわけではないので、やはり変換プラグを持って行ったほうがいいと思います。
レーでは海外SIMが使えない
レー(というかラダック)では、海外SIMが使えません。
唯一、使える現地で使えるのがプリペイドSIMなのですが、契約するためのお店(Airtel)が日曜日にやってないんですよね。
成田からのフライトが土曜日で、日曜日に午前中にレー入りできたとしても契約できるのは月曜日になっちゃいます。
貴重なお休みを使って来ているのですが、SIMの契約のために待つのも時間が勿体ないですよね。
ラダックも周遊したいですし。
ということで、ここはWi-Fiを飛ばしているレストランや宿に泊まりつつ停電にならない時間(特に宿は停電になりやすい)にネットをやるのが良さそうです。
看板に「Wi-Fi」と書かれたレストランが意外と多いので困らないと思います。
野菜中心の食事が一般的
ラダックでは野菜中心の食事が一般的です。
外国人向けのレストランに行けば肉料理(チキンが多いかな?)もありますが、一般的な料理の数倍の価格です。
2019年時点での現地物価での話のなりますが、例えば、タンドリーチキンのようなメニューが600Rsもするんですよ。
下の写真のようなベジタリアンベースの料理なら100〜200Rs(それでも外国人プライスで高いけど)も出せば食べれるんです。
ということを考えると、一般のラダッキー(ラダック人)が、日常的に食べるのは難しいですよね。
肉が流通してない理由は宗教的な観点というよりは、
- 停電が起きるため冷蔵庫に依存しない
- 地理的に山岳地帯に囲まれているため生鮮食品の供給が難しい
ということだと思います。
そのため、ラダッキーはタンパク質を豆類や穀類から摂取しています。
実際にレストランにVegの看板を掲げて、ひよこ豆やレンズ豆の料理が出すところも多いです。
野犬が多い(深夜は怖くて外に出れません)
レーには野犬が多いんですよ。
日中なら大人しく寝ている犬たちですが、夜中から早朝にかけて活動を活発化させます。
犬たちが激しく吠えていて、とてもじゃありませんが外を徘徊するなんて無理です。
「ラダックでは星が綺麗」と思って写真を撮ろうと思っても、外はちょっとねぇ。
星の撮影は宿の屋上でできますよ。
ラダックでは建物に屋上を備えつけているところが多いんです。
星空はまぁまぁだけどレーの夜景は綺麗
ラダックと言ったら星空を想像する方もいらっしゃるのではないでしょうか。
実のところ、レーではそれほど星空が期待できません。
その理由は光害です。
でもレーの夜景は綺麗ですよ!
チベット仏教とイスラム教徒とが共存してる!
レーを中心にラダックではチベット文化圏が浸透していますが、イスラム教徒も共存しています。
朝の4時頃になると街中のスピーカーからアザーンお祈りが聞こえてきます。
宿の屋上で写真撮影をしていると「うっせぇな!」なんて思ったりしたり。
でも、面白いですよね。
異宗教の人たちが一つの街で共存してるんですから。
ラダッキー(ラダック人の特徴)
ラダック人(ラダッキー)はどんな人たちなのか?
一言で言えば日本人に似ている、と言えます。
先ずは外観。
筋肉のつき方や、骨格は日本人と似ていますね。
インド本土からの旅行者のほうがいい体格している人が多いです。
ただ、菜食中心のラダッキーの中にも、体つきがしっかりとしている人たちもいましたね。
全体的にラダッキーは温厚です。
少しシャイかな?
あまり出しゃばって商売気質を出してきません。
インド本土のようなバトル(ボッタクリとか)になることは皆無と考えてOKです。
基本的に温厚な人たちでレーの治安もいいです。
ですから、カメラをぶら下げて歩いても大丈夫です。
ラダックの人たち(というか宿にいる人たちですが)は、お花を育てるのが大好きなんですよね。
レーでもラマユルでもお花を育ててましたよ。
夏の季節をとても大切にしている印象があるんですよね。
チベット文化の信仰心や、菜食中心の食事、広々とした風景が、ラダッキーの気質を育んでいるのだろうと思いますね。
番外編:ナムギャル・ツェモ・ゴンパは富士山より酸素が薄い
レーの空港の標高が約3250m。
レー市内の標高が約3500mあります。
そして、レーの丘にあるナムギャル・ツェモ・ゴンパの標高が約3650mあります。
富士山に近い標高ですね。
ですが酸素が富士山より薄いんですよ。
ラダックに行く前に富士山登山で高度順応をしていたつもりですが、全然違います。
植物が少ないせいでしょうね。
感覚的には森林限界が3500mまである山域の標高4300m(ネパールのエベレスト街道とか)くらいの酸素濃度じゃないかと感じましたね。
以上、初めてラダックへ個人で行く人へ向けて、「初めてラダックに行った私の視点」で、ゲートシティとなるレー(Leh)の街について書き連ねてきました。
気付いた点があったら、加筆修正を加えていきますね。
それでは。