(当記事は2018年8月に公開したものを加筆修正しています)
今年の頭にFUJIFILM X-T2を導入してからPENTAX K-3と共に運用してきて8ヶ月。
主に登山で使ってきて色々と見えてきた部分があります。
X-T2は単焦点で運用。
K-3はズームレンズとマクロレンズの運用がメインとなってます我ながら、なかなかいいシステムを組んで運用しているなと感じております。(自画自賛-_-)
さて、今回はFUJIFILMとPENTAXのレンズ(APS-C機が対象)について感じていることを書き連ねようと思います。
もくじ
アウトドアフィールドで便利な画角を求めるなら簡易防滴対応のズームが揃っているPENTAX
ペンタックスは防塵防滴のレンズをスターシリーズで出しています。
DA★ 16-50mm F2.8ED AL[IF]SDM
DA★ 50-135mmF2.8ED[IF] SDM
DA★ 60-250mm F4ED [IF] SDM
DA★ 55mm F1.4 SDM
DA★ 200mm F2.8 ED[IF]SDM
DA★ 300mm F4 ED[IF]SDM
明るいレンズが揃っているますが、登山で使うには画角の利便性に少し欠けます。
例えば、標準ズームレンズである16-50mm(換算24-75mm)だと少し望遠側が短いんですよね。
そこで登場するのが簡易防滴構造のズームレンズです。
簡易防滴レンズのシールド部分は赤い円柱状のラバーを施してあり、カメラ本体のマウント部と接地しカメラボディ内に水滴が侵入するのを防止するというものです。
焦点距離は広角から望遠域まで揃っています。
この画角の利便性が現行ペンタックスのAPS-C機の強みでもあります。
DA 20-40mm F2.8-4 ED Limited DC WR
DA 16-85mm F3.5-5.6 ED DC WR
DA 18-135mm F3.5-5.6 ED AL[IF] DC WR
DA 55-300mm F4.5-6.3 ED PLM WR RE
マクロレンズも防滴構造ですね。
D FA Macro 100mm F2.8 WR(関連記事はこちら)
DA16-85mm、DA55-300mm(*)、D FA Macro 100mmの3本を組み合わせれば、フルサイズ換算で24mmから450mm相当の画角をカバーできマクロ撮影までできてしまいます。
*対応機種はK-1 Mark II、KP、K-70、K-1、K-3 II、K-3、K-S2、K-S1、K-50
特に縦走がメインの登山をやっている時にとても利便性を感じるレンズはDA16-85mmです。
星景撮影には厳しいレンズですが日中に山を歩きながらスナップ撮影するにはとても便利な画角をカバーしています。
画質もいいですよ。
じっくりと散策できる時間があるなら、D FA Macro 100mmがあると楽しみの幅が広がります。
マクロ撮影はピント合わせがシビアですからじっくりと三脚を立てながら撮影するスタイルに向いています。
日数を跨ぐようなトレッキング、登山、旅行などでは使い勝手の良いレンズのラインナップですね。
日中の撮影に限って言えば、16-85mm、オプションとしてD FA Macro 100mmがあればまず困ることはありません。
ペンタックス機のボディには手ぶれ補正が搭載されていますから、歩きながらの撮影でも積極的にシャッターが切れます。
まさにアウトドアフィールドのスナップ撮影に向いた機材だと言えるでしょう。
そう、アウトドアフィールドで行動しながら撮影するなら、簡易防滴で利便性の高いズームレンズのが揃っているペンタックスになります。
想定シーンは、稜線を歩きながら風景全体を撮影、冬山でレンズ交換が難しいシーンでレンズ1本で歩きたい時です。
アウトドアフィールドで表現の多様性、画質と明るさを求めるなら防塵防滴の単焦点が揃っているFUJIFILM
FUJIFILMのXシリーズは防塵防滴のレンズを数多く出しています。
ペンタックスのように防滴構造だけというものはありません。
いわゆるレッドバッジズームと言われているズームレンズですが、いずれも防塵防滴です。
ペンタックスで言うスターレンズのような位置づけですね。
XF16-55mmF2.8 R LM WR
XF50-140mmF2.8 R LM OIS WR
XF100-400mmF4.5-5.6 R LM OIS WR
難点。ズームレンズに関しては、重量級のレンズしか防塵防滴の対応をしていないことです。
それから登山では一番使うであろう画角をカバーしているXF16-55mmは、レンズの光学式手ブレ補正(OIS)がありません。
光学式手ブレ補正(OIS)がついていて、軽量で手軽なXF18-55mmやXF55-200mmは非防塵防滴なので過酷な環境で使うには心許ないですね。
なんでFUJIFILMはこんな仕様にしたのか理解に苦しむところです。
※2019年10月、 防塵防滴・OISつきの便利なズームレンズ「XF16-80mmF4 R OIS WR」が発売されましたが、作例と自分が撮影したPENTAXのDA16-85mmを比較すると後者の方が写り(解像度)がいい、と感じています。
一方で単焦点レンズが防塵防滴の対応をしているのは心強いです。
FUJIFILM・Xシリーズの単焦点にはペンタックスにはない強力なアドバンテージを感じますね。
レンズのシールドは黒い平らなラバーで、マウント部の外周を包み込みような形ではめ込みます。
この点がペンタックスの簡易防滴レンズとの違いです。
私がFUJIFILMのXマウントに惹かれた理由の一つに防塵防滴を施している明るい広角レンズが存在があるということです。
Xシリーズを代表する大口径の広角単焦点のレンズと言ったら XF16mmF1.4 R WRです。
防塵防滴なうえに接写までできる優れものです。
ペンタックスにはこのスペックを有する広角レンズはありません。
そして防塵防滴仕様であるF2シリーズの単焦点レンズ。
XF90mmを除けば軽量コンパクトと評判のレンズたちです。
XF23mm F2 R WR
XF35mm F2 R WR
XF50mmF2 R WR
XF90mmF2 R LM WR
さすがに雨が降っている登山ではレンズ交換が難しくなります。
その場合、単焦点1本で勝負する気概が必要ですが解像度は折り紙つきです。
どのレンズを使っても後悔はしないでしょう。
以下、私が使っているレンズです。
XF16mmF1.4 R WRは万能レンズ。
登山では様々なシーンに遭遇しますが、遠景・接写・ぼかし・星撮り(ただしF2.8まで絞る必要あり)を難なくこなします。
まさに表現力の頂点に君臨するレンズです!
そして、山のオブジェを切り取り立体的な表現をしてくれるレンズと言ったら中望遠単焦点レンズのXF90mmF2 R LM WRです。
少々重い(公称値では540g。フード、レンズキャップ、プロテクター込みだと620g。)ですが、このレンズを1本加えるだけで展望が効かない樹林帯や林道歩き、退屈な下山道歩きが楽しくなりますよ!
アウトドアフィールドで画質と明るさ、そして表現の多様性を取るならFUJIFILM・Xシリーズの単焦点レンズを選んでおけば間違いないです。
マクロレンズのラインナップはPENTAX。広角で接写するならFUJIFILMのXF16mm F1.4
ペンタックスには等倍撮影ができるマクロレンズが3種類ありますね。
特にD FA MACRO 100mmF2.8 WRは解像度も高く非常に評判が高いレンズです。
重量も340gと軽量です。
DA 35mm F2.8 Macro Limited
D FA マクロ 50mm F2.8
D FA Macro 100mm F2.8 WR
標準画角から中望遠系までのマクロレンズを揃えているのはペンタックスです。特に山では高山植物が多く安易に踏み込んではならない場所が数多く存在します。
そんな時は中望遠系のD FA MACRO 100mmF2.8 WRがあると役立ちます。
FUJIFILMの等倍マクロレンズはXF80mm F2.8 R LM OIS WRしかありません。
防塵防滴で描写力も評判が高いのですが重量が740gと重いです。
一方で広角レンズでありながら撮像面から15cmまで接写ができるレンズに XF16mmF1.4 R WRがあります。
関連記事はこちらにも書いてますので読んでみてくださいね。
ペンタックスとFUJIFILMの2つで運用していれば望遠系のD FA100mmと広角系の XF16mmF1.4 R WRでマクロ撮影が楽しめちゃいます。
ということで、単焦点ならFUJIFILM、便利なズームレンズ(特に標準)ならペンタックスがそれぞれ得意領域だと感じております。
それでは。