DA☆11-18mm F2.8が発表・発売され迷っていたペンタックス機材への投資の継続。
この1年弱、ペンタックスとFUFJILMを併用してきましたが、色々と思うところがありFUJIFILM Xシリーズの機材強化をしていくことに決めました。
今後、ペンタックス機材は細々とオールドレンズと戯れていくことになりそうです。
で、追加した機材はフジノンレンズ「 XF10-24mmF4 R OIS」です。
防塵防滴ではないFUJIFILMの広角ズームレンズです。
(WR仕様欲しかったんじゃないのかよ?というのはもちろんだけど理由がある)
もくじ
APS-C機の広角ズームレンズに寄せていた期待
以前から防塵防滴の広角ズームレンズの導入を見据え、XF8-16mmやDA11-18mmの情報が出てくるのを待っておりました。
FUJIFILM XF8-16mm F2.8 R LM WRは実際に触れて撮影してみたりもしました。
解像度は高いのですが広角端ので歪みが想像以上に大きく、使用シーンが限定されちゃう感じがありました。
作例を見ているとコマ収差も大きく星景撮影ならサムヤン12mm に軍配が上がるため、今は手を出す必要もないなと思いました。
そこで目を向けたのがDA☆11-18mm F2.8でした。
ペンタックスユーザーにとって待望のレンズであることは間違いなく私自身もかなり期待を寄せていました。
作例を見ても周辺部までよく写っているなと感じます。
ワイド端の画角が17mm換算ということもあり広角特有の歪みも大きくない印象です。
天体向けに加え、防塵防滴仕様とアウトドアフィールドで広角ズームレンズを使いたいペンタックスユーザーにとってこれ以上のレンズはないでしょう。
私的にはXシリーズは単焦点で運用しつつも、DA☆11-18mm F2.8をアウトドアフィールドで行動しながら広角ズームができるランドスケープ用レンズとした位置付けで購入を見据えておりました。
当然、価格が高いだけにシビアな目でチェックしました。
ポイントとなったこと
・星景撮影
・接写能力
・光芒
・絞った時の画質
・重量
結論を言えばDA☆11-18mm F2.8は、ペンタックスへの投資を続けるかどうかの分水嶺となるレンズでしたが、私にとっては継続投資をする価値を見出せませんでした。
星景撮影ならサムヤン 12mm F2.0 NCS CSで可能
思ったのです。
DA☆11-18mm F2.8で出来ることって、今あるXマウント用の機材でできちゃうんじゃないの?と。
DA☆11-18mm F2.8の作例や宣伝を見ていると、アストロトレーサーを使って星を追尾撮影するのが前提かのような印象を持ちます。
良し悪しの問題ではなく好みによるところですが、星を追尾して風景が流れてしまうのが好みではないんです。
そんな星景撮影ですが、Xマウント機とサムヤン 12mm F2.0 NCS CSで景色が流れてしまう問題を解決できちゃうんです。
絞りがF2から使えるのでペンタックスのアストロトレーサーのように星を追尾する機能は不要なんです。
星を追尾しないとしても、絞りF2とF2.8の差って大きいですよ。
露光時間を半分にできますからね。
詳細は500のルールの記事をご確認くださいね。
ペンタックスと言えば星のぐるぐるがボディ内でできちゃう機能が搭載されていることですね。
比較明撮影の合成ができちゃうんですよね。
便利です!
一方で、FUJIFILM機に比較明撮影を合成する機能なんぞありません。
でも比較明撮影の合成ってソフト使えば簡単にできるんです。
じゃあ、ボディ内の合成機能ってなくても問題ないよね?ってなります。
DA☆11-18mm F2.8の星景撮影における利点を見出すとすれば、電熱ヒーターを巻ける溝が施されている、フォーカスクランプ機構がついている、ということでしょうか。
現状ではそれらの機能がなくても困ったことはないんです。
便利だとは思うんですけど。
DA☆11-18mm F2.8は意外と寄れない
DA☆11-18mm F2.8は意外と近寄れず最短撮影距離が30cmなんです…..。
迫力ある風景を撮影するためには近寄りたい時があります。
PENTAX K-3でよく使っていたSIGMAの10-20mmなんかは24cmまで近付けてなかなか迫力のある構図を取れるレンズだったんですね。
この手のレンズはFUJFILM機の導入をする頃に手放しており不在となっておりました。
そこで思うわけですよ。
DA☆11-18mm F2.8よりもXF10-24mmF4 R OISのほうが構図の自由度高くないか?と感じるわけです。
SIGIMA 10-20mm同様に24cmまで近づけるので。
6cmの差って大きいですよ。
光芒の中心が尖ってない(好みの問題だけど)
DA☆11-18mm F2.8の作例を見てもう一つ気になったのは点光源の光芒。DA16-85mmやDA18-135mmに似た感じですね。
DA☆11-18mm F2.8の逆光耐性は良いレンズだと思います。
しかし、光芒の中心がシャキッ!っと尖っているのではなく、ほんわかした柔らかい感じなんです。
好みの問題ですが、私は尖っている方が好きです。
XF10-24mmやXF16mmではF5.6辺りから尖った光芒が出るんですよね。
DA☆11-18mm F2.8のアドバンテージは防塵防滴でフィルターを付けられることだが…
DA☆11-18mm F2.8のアドバンテージは防塵防滴でズームの微調整ができ、かつ、フィルターを手軽につけられることですね。
今の私のとっては。
DA☆11-18mm F2.8はズーム倍率を1.6倍に抑え焦点距離も無理をしてない設計というのが大きいんでしょうね。
しかし、他のデメリット(接写ができない、光芒の好みの問題)を差し置いてまで、防塵防滴が必要か?というとそうではありません。
そのために16万円(2019年2月現在)も出して買う必要あるのか?って思うわけで。
もし、ペンタックス1本でやってきていたら買いだったと思う。
広角ズームレンズに防塵防滴を求めるのはやめた
実のところ、今回のDA☆11-18mm F2.8がダメだったら、ペンタックスの機材を丸ごと入れ替えて防塵防滴の広角ズームレンズであるパナライカの8-18mmとLUMIX G9の新調も考えておりました。
単焦点はFUJI機で、広角ズームレンズはマイクロフォーサーズ機で、と考えていたわけです。
小型でシステムを組めますし。
しかし、候補から外しました。
暗部耐性が弱いからです。
相当のレビューを読み込み自分でも我が家に導入したGX8で撮影したりと色々と試してみました。
ただ、日中に撮影するならとてもいいシステムではあることには変わりありません。
なかなか希望通りのシステムを組むのって難しいなと感じましたね。
じゃあ、フルサイズ機に行けよという感じですが欲しくない。シ
ステム全体として物理的に嵩張るのでイヤ。
(α7Ⅲと16-35/F4なら1.2kg程度と軽いけど…)
じゃあ、いっそのこと広角ズームレンズについては防塵防滴に拘るはやめようか、って思ったわけです。
以前使っていたSIGMA10-20mmも防滴対応してなかったんですよね。
それでも使っていまし実際に困るシーンは限定的でした。
小雨が降るならレンズをWR仕様のDA18-135mmに替えてましたし。
今なら手元にあるWR仕様のXF16mmF1.4 R WRで凌げます。
そこで購入したのが、今までまったく目もくれてやらなかったXF10-24mmF4 R OISです。
ランドスケープがメインなら絞った時の画質が安定すればよし
作例を拾って見る限り、DA☆11-18mm F2.8は絞り開放から安定した画質だなと感じます。
この点、XF10-24mmF4 R OISの絞り開放時の周辺画質の評判はBADです。
流れちゃうんだぞ、と。
実際に試し撮りしましたがその通りでございました。
でもランドスケープってパンフォーカスで撮影しますよね。
大体、絞りF5.6からF11くらいが多いのではないでしょうか?
確かにXF10-24mmF4 R OISでの撮影は絞り開放だと周辺画質が緩いです。
しかし、F8まで絞ればビシーっと決まった画質になります。
ランドスケープが目的ですから絞った時に画質が安定していれば問題ないわけです。
特定部位に掛かる重量はストレスになる
DA☆11-18mm F2.8の重量は、ほぼ予想通りの700g台で出してきました。
想定の範囲内なので驚きもしなかったのですが、冷静に考えてペンタックスK-3とセットにすると約1.55kgの重量(保護フィルターやフードも入れて)になるんですね。
レンズをセットしたカメラをコットンキャリアをセットしたザックにセットするわけですが、7〜8時間の行動が伴ってくるとちょっとストレスになるかな。
特に肩辺りが。
(ザックに背負う荷物としての重量が重くなるのは構わないんですがね)
手放したDA16-85mmとの組み合わせでも1.3kgほどの重量がありましたから慣れてはいるのですが、X-T2とXF16mmやXF90mmの組み合わせの運用を味わってしまうと、行動中に特定部位に掛かるストレスは軽減できた方が結果的に写真撮影もしやすいということを感じております。
DA☆11-18mm F2.8は三脚を拵えて、特定の場所でアストロトレーサーなどを併用して定点撮影するのに向いたレンズなんだろうなということを、宣伝や作例からも感じますね。
要するに、私はこのスタイルを求めてないということです。
そんな経緯でFUJIFILM Xシリーズの機材拡充を図っていくことにしたというわけです。
さて、これでXマウント用の広角レンズは3本になったわけです。
・サムヤン12mm F2.0 NCS CS
・XF16 F1.4 R WR
・XF10-24mmF4 R OIS
もちろん、使い分けストーリーを頭の中で描いていますよ。
それでは。