少し前から気になっていたXF23mmF2 R WRを導入しました。
必須というわけではなかったのですが、ここのところ色々と思うところがあり手にしてみました。
全天型で登山や風景撮影をするためにXF23mm購入をお考えの方へ。
当記事では
- どのような領域で
- どんな役割のレンズとして使うことを想定し
- なぜ手にしたのか
について書いています。
これで手持ちのXマウント機用の単焦点レンズは5本、ズームレンズは2本になりました(2019年10月時点)。
手持ちの単焦点レンズは以下の通り。
- SAMYANG 12mm F2.0 NCS CS
- XF16mm F1.4 R WR(防塵防滴)
- XF23mm F2 R WR(防塵防滴)
- XF50mm F2 R WR(防塵防滴)
- XF90mm F2 R LM WR(防塵防滴)
見ての通りサムヤン12mm以外はすべて防塵防滴仕様のレンズを揃えました。
野外で使うことを想定しているのでWR仕様であることは私にとっては大事な要素です。
手持ちの単焦点は35mm(換算53mm)の単焦点レンズがありません。
主な目的は風景やスナップ撮影ですので、必要とあればXF23mmで撮影したものをトリミングすればいいという考え方です。
また、ズームレンズの手持ちは
- XF10-24mm F4 R OIS
- XF55-200mm F3.5-4.8 R LM OIS
です。
ズームレンズはWR(Weather Resistant)仕様ではありませんので、荒天で使うことは想定していないレンズになります。
もくじ
XF23mmF2 R WRの導入したきっかけは霧雨になった白馬連峰の縦走だった
今年2019年は週末の度に天気が崩れているような気がします。
そんな中でもなんなく天気が安定したタイミングで白馬連峰の縦走に行って来たわけですが….
初日は、曇り→晴れ
二日目は、晴れ→曇り→霧雨
と不安定な天候の中での縦走でした。
登山では単焦点を使うことが多いのですが、遠くまで地形の形を認識できる稜線での行動中はXF10-24mmF4 R OISを主力レンズとして使っています(白馬岳や爺ヶ岳の稜線etc)。
しかし、XF10-24mmって防塵防滴仕様じゃないんですよね(便利なだけに玉に瑕)。
2020年12月に防塵防滴バージョンのXF10-24mmF4 R OIS WRが発売されました。
この日も晴れから曇りに変わってきた天候の中、XF10-24mmを付けっ放しで歩いてましたが、いつの間にか霧雨になりレンズの表面も濡れてしまいました(レンズの中まで影響があるほどではなかったけど)。
こりゃイカンなと思い、万が一用に持ってきたXF16mm XF1.4 R WRに付け替えて行動しました。
ここで、ふと思うわけですよ。
別にXF10-24mmの荒天用の広角サブレンズって、必ずしも16mmじゃなくてもよくね?と。
ガスガスの中、そんなに広い範囲で撮りたい絵があるのか、というとそうでもないんですよね(ケースバイケースですが)。
撮りたいんだけど、行動中ですから目に付いたものをスナップ撮影的に撮って歩きたい、そんな風に考えたら換算35mmでいいんじゃないかと思ったわけですよ。
ちなみに…
夏に行ったラダックのトレッキングでは、雨対策としてXF16mm F1.4を持って行きとても役立ちました(雨で使っている様子はこちらの記事)。
今回、XF23mmF2を手にしたわけですが、それでも広大な風景を撮影したい時は23mmよりも16mmというスタンスです。
かつて私は換算38mmのコンデジを使ってた
まだ一眼カメラを始める前、換算で38mmのオリンパスのコンデジ μ790SWを何年も使っていました。
この画角は35mmの準広角レンズに近いですよね。
この38mmの画角でありとあらゆるものを撮影していました。
街角風景、テーブルフォト、風景、山岳写真など。
例えば、海外のトレッキングもこの画角で撮影してました。
しかし、カメラに対する知識は皆無で、単焦点だとか広角だとか望遠だとか、そんな概念はありませんでした。
ただ目についたものを撮影する、そんな使い方をしていました。
もちろん、コンデジですから光学ズームも使えますが、感覚的に画質が劣化するということは理解していたので大半は広角端の38mmで撮影してましたね。
そんな背景事情もあり準広角の画角は馴染みがありました。
そして、今回、換算35mmのXF23mm F2 R WRを手にしたのも、この時の経験があったからこそです(あまり迷いがなかった)。
もうひとつ後押しした理由があります。
2016年の暮れから2017年の頭にかけてペンタックスと並行してFUJIFILMのシステムを導入するにあたり、フジフィルム スクェアでXFレンズを借りて試し撮りをしたのです。
XF23mm F2を使った際に、こんな印象を持ったんですね。
まだ機材を導入する前ですから、その時の正直な印象だったとように思います。
カメラに単焦点1つだけしか使えないという制約があるという前提で1ヶ月間の旅行に行くとした23mm(35mm相当)を選びますよ。
FUJINON単焦点レンズ。XF14mm・XF16mm・XF23mmの使い所は?実写して掴んだそれぞれの特徴
風景でも街中でも使いやすい画角ですからね。
XF23mm F2はオールマイティーも使えるレンズだと確信しました。
防塵防滴だし。
XF10-24mmF4 R OISでカバーできない防塵防滴機能をXF23mm F2 R WRで賄う
XF10-24mmをメインで使いたい時、必ずしもXF16mm F1.4 R WRが必須というわけではありません。
XF16mm F1.4 R WRをメインで使いたい時、必ずしもXF10-24mmF4 R OISが必須というわけではありません。
その理由は、自分が持つ目的によって入る山域が変わってくるので、自ずと選定するレンズが決まってくるからです(両方、必要な時もあるけど)。
XF10-24mm F4 R OISの位置付けは、絞ってパースペクティブを効かしたパンフォーカス撮影をしたい時、つまりランドスケープ専用のレンズです。
山で言うと遠くまで地形が見渡せるような稜線、それも俯瞰的な景色が広がるような場所です。
XF16mm F1.4 R WRは多様な表現を狙いたい時に使いたいレンズです。
もちろんランドスケープも使えますし、何よりもお花や森の中での撮影で威力を発揮するレンズです。
防塵防滴仕様ですので厳冬期の山ではメインの広角レンズになります。
とまぁ、こんな感じでXF10-24mmとXF16mm は性格が異なるレンズなんですよね。
無雪期で両者の共通点があるとすれば、ランドスケープを撮影する時くらいでしょうかね。
今回、手にしたXF23mm F2 R WRは、XF10-24mmF4 R OISに近い性格のレンズと位置付けています。
つまり、ランドスケープ専用のレンズ、それでいて気軽なスナップ撮影感覚で使えるレンズで、荒天時のバックアップレンズです。
前述したように荒天時に24mm相当の画角が必要か?と言われれば、ケースバイケースでそれほど必要ないことも。
てなわけで、馴染みのあった38mmに近い準広角のレンズ XF23mm F2を持ってもいいだろう、ってとことですね。
山で誰かと一緒に行動をする時、換算35mmは万能である
以前は標準ズームレンズを使うことが多かったのですが、使っている画角が偏っているため、結局、単焦点に行きつきました。
単焦点レンズは画質も良く特定の被写体に対する表現力の幅も広いのでとても気に入ってます。
しかし、レンズ交換が伴いますよね?
それが問題。
例えば、久々の友人などと登山に行ったらどうでしょうか?
人と行動している時に、レンズをガチャガチャ交換してばかりいると相手の時間さえも奪ってしまうことになりますよね?
そんな時、換算35mmで1本勝負って万能なんじゃないかなと。
風景も撮れるし、人物もいい感じで撮れる、もちろん、街角やテーブルフォトも撮れますよね。
便利なズームもいいんですが、コンパクトに収まる単焦点なら行動スタイルの意味も含めて万能じゃないですか。
XF23mm F2を山で使う時は、撮影が目的というよりも人と時間を共有することを最優先とし、そのついでにオールマイティーに使えるレンズという位置付けです。
XF23mmはXF16mmとはまた違った万能さがありますよね。
XF50mm F2と組み合わせてスナップ撮影
今、手持ちのレンズを2本で組み合わせるなら?
と妄想してみるとこんな組み合わせがベストだろうと考えています(実際にはもっとあるけど)。
- XF10-24mm / XF55-200mm(ランドスケープ)
- XF16mm F1.4 / XF90mm F2(特定の被写体を狙い撃ち)
- XF23mm / XF50mm(気軽なスナップ)
XF10-24mmでスナップ撮影をすることも吝かじゃありません。
実際にラダックを周遊した時は、XF10-24mm使いまくりましたし。
単焦点なら、XF16mmとXF90mmが大好きです。
抜群の写りをしますし、特定の被写体に対して多様な表現をできるレンズです。
もちろん、スナップ撮影でも使いますし持ち運ぶのも吝かじゃありません。
でも、もっと緩く撮影したいなぁ、と思う時にXF23mmとXF50mmっていい組み合わせだと思いますね。
何よりレンズ自体がコンパクトです。
ポケットに入れておけるサイズ感ですからね。
XF50mmと言えば、樹林帯を歩くことを想定して購入したものですが、狙い通りうまく機能してくれています。
しかし、山だけで使うのは勿体無いですよね。
実は、スナップ写真でもいい感じで使ってます。
ほんとXF23mmやXF50mmってブラーっとどこかの街に行く時や、近所を散歩する時に使いたいレンズなんですよ。
そう思えるのは原点があったからです。
コンデジで換算38mmを使い込んだバックグランドがあったからです。
フジフィムスクェアでXF23mm(換算35mm)を試した時の印象が強いおかげです。
そんな感じで、XF23mmF2 R WRを使い込んでいこうと思います(結局こうしてレンズを揃えてしまうのでしょうね)。
それでは。