XF16mmF1.4 R WRの絞りリングの制御が効かなくなったので修理に出しました。
結局、手元に戻ってくるまでに1ヶ月近くかかりました。
こんな症状は初めてです。
しかも突然…
絞り開放f/1.4からf/4の制御が絞りリングを回しても効かないんです。
絞りリングF2.8で絞り値がf/1.4のままになったり、絞りリングF2.2でf/4になったりと…。
もくじ
絞りが制御できなくなった時の状況から修理出しまで
夜からXF16mmF1.4を装着したX-T3でタイムラプスの撮影をしていました。
バッテリーグリップやモバイバッテリーを装着して撮影を一晩中続行していたわけではありません。
X-T3のバッテリーがなくなったらそのまま撮影を終了するというやり方をしていました。
朝、テントから出てみるとXF16mmF1.4の前玉が少し結露していましが、防塵防滴のレンズなので気に留めてませんでした。
余談ですが、X-T2のほうはバッテリーグリップを装着し、電熱ヒーターを巻いた(こちらはモバイルバッテリーから電源を供給)SAMYANG 12mm F2.0 NCS CSとの組み合わせで朝まで撮影を続行してました。
そのため、レンズの前玉は結露しませんでした。
テントを撤収し行動を開始してから気付いたのですが、どうもXF16mmF1.4の絞り値がおかしい。
f/1.4だけ効きf/2〜f/4の絞りの制御が効かない。
しかし、f/5.6以降からは正常に動作する。
カメラ本体に問題があるのかな、なんて思いながらその日の行動中はそのままXF16mmF1.4を使いました。
風景撮影がメインだったの実際のところ絞りはf/5.6以降が使えれば問題なかったんです。
しかし帰宅してからよく確認してみると…
- カメラのボディをX-T2に交換しても改善されない
- レンズのファームウェアも最新バージョンを適用している
- バッテリーを抜き電源開放をしても改善されない
- 数日間、XF16mmF1.4を防湿ケースに入れておいても改善されない
どうしたものか?
なんて思いながらも翌週の登山に再びXF16mmF1.4を持ち出します。
やはり風景撮影がメインだったのでとりあえずは明るい絞りは多用しなくても使えていたのです。
…ですが、森の中で手持ち撮影をする時はf/2.8くらいの絞りを使いたい!
そして今度は絞りf/1.4が効かなくなるという…。
これでは単焦点レンズとしての役割を果たせてないな。
そんな経緯で修理出しをしました。
今回はサービスを使わずに自分でクロネコへ持って行きました。
何しろ10月の頭には絶対に使いたい山行(栂海新道ですけどね)が入っていたので、集荷サービスを待っている時間が惜しかったのです。
※修理に出したのが9/20です。
が、結局のところ、修理から手元に戻ってくるまでに1ヶ月近く(10/17受け取り)掛かってしまいました…。
これなら引き取り修理サービスを使っても良かったじゃんと思わなくもない。
絞り制御が不能になった原因
交換されたパーツから推測すると、絞りf/1.4〜f/4を制御するための通電が基板の一部でできなくなったのかなぁと。
絞りf/5.6以降は正常に使えてましたしAFも正常に動作してましたし。
実際に交換されたのは
- ASSY BASE MOUNT
- IRIS CONTAT
の2点でした。
XF16mmF1.4 R WRは、
厳冬期の雪山、
霧雨と雪にやられた標高5000m近くのラダックの山岳地帯、
雨続きの北アルプス最深部の周遊、
など過酷な環境で使ってきました。
こうした環境で使ってきてひょっとしたら内部結露でも起きていて(当然、防塵防滴仕様なので機密性は保たれているとは思うけど)、それが腐食し今頃になって影響が出たのかな、なんて考えてました。
それとも絞りを多用した結果、絞りの電子接点が摩耗でもしたのかな?
なんて思ったりも。
いずれにせよ推測の域は出ませんね。
ということで、修理へ問い合わせをしたところ…
『絞りを調整するボッチのようなもの』が欠けていた、とのこと。
(何でだ???)
過酷な環境下で使用してきそれが引き金になって故障した、ということではないそうです。
流石に防塵防滴仕様だけのことはありますね。
手元に戻ってくるまでに1ヶ月近く掛かった理由
当初は長くても2週間あれば戻ってくるだろうと思っておりました。
これまでにもX-T2を2回修理出しをしましたが、いずれも10日程度で手元に戻ってきました。
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が、今回は交換するパーツが追加になったことで想定外に長引きました。
聞いたところによると、コロナ禍による部材の調達に滞りが出たというわけではなく、パーツを2回発注したそうで待ちが生じたようです。
また、一般的にはボディの修理よりもレンズの修理のほうが手元に戻るまでに時間が掛かるとのこと。
光軸の調整だったり、ピントの調整だったりと念入りにされているようです。
修理代金
修理代金は合計で20350円でした。
内訳
部品代:3500円
技術料:15000円
消費税:1850円
その他送料がトータルで2000円ほど掛かってます。
(自分からの発送+修理センターからの返送)
何年も絞りを変えまくって過酷な環境で使ってきて2万円ならメンテナンス費と思えば妥当なところかなと思います。
新しくレンズを買うと10万は飛びますからね。
もう壊れないでね…。
余談になるけど…
XF16mmF1.4 R WRが使えないのは痛かったです。
特に近接撮影と逆光が強い風景撮影で力を発揮します。
手持ちのレンズでXF16mmF1.4の代用レンズと言えば、XF23mmF2 R WR、XF16-80mmF4 R OIS WRになります。
どちらも登山で使用してますが、斜光が強い時間帯における耐逆光性能がXF16mmF1.4に及ばないということをより一層強く実感しましたね(いや、知ってはいたんだけど)。
ここで少し思いました。
逆光性能が高いレンズをもう1本手元に欲しいな。
それも防塵防滴で。
そのような感情から展開して書いた記事がこちらです。
ナノGIコート技術が投入されたレンズには意味があったんだなと。
簡単に言うとXF16-55mmF2.8 R LM WRがあってもいいのではないかと少し頭の中をかすめました。
これまでスルーしてきたレンズなんですけどね。
ちょっと考え中。
本当に使うかな?と。
2021年11月1日 追記:
結局、XF16-55mmを購入してしまいました。
確かに逆光に強いレンズだなと感心してます。
また、使い込んだら色々と書きたいと思います。
XF16mmF1.4はこれからも使い倒したい相棒
でもね、近接撮影に関してはXF16mmF1.4の右に出るレンズはいないんですよね。
こんな写真はこのレンズでしか撮れません。
広角レンズでありながら万能なレンズ。
そう考えるとXF16mmF1.4はこれからも使い倒したい相棒です。
これからもよろしくね、16mmちゃん。
以上となります。
愛用レンズ。
お高いけど値段なりの価値あり。
金属製の角形フードをつけています。
登山の際に岩場を通過する際もこのフードのおかげで安心感があります。
普段はEXUSの保護プロテクターをつけてます。