FUJIFILM Xシリーズを使っている方の中には星景撮影を想定してXF16mm F1.4 R WRのレンズの購入をお考えの方もいらっしゃるのではないでしょうか。
以前にAPS-C機で星景撮影をするならX-Trans CMOSと搭載しているFUJIFILM機とサムヤン12mm F2.0 NCS CSの組みわせが最適解であるという趣旨の記事を書きました。
今でもこの考えは変わりません。
しかし、わざわざ星景撮影のためにサムヤン 12mm F2を購入したくない、XF16mm F1.4 の1本だけで済ませることはできないものだろうか?と考えている方もいらっしゃるのではないかと思います。
そこで、先日(←2019年5月のことです)、登山の折に前泊した際に撮影した天の川をご紹介したいと思います。
使用レンズはXF16mm F1.4 R WRです。
背景事情を言うと本当はサムヤン 12mm F2で天の川を撮影したかったんですね。
しかし翌日の登山でXF16mm F1.4をメインで使うことを考えていましたのでサムヤン 12mm F2を自宅に置いてきたちゃったんです。
仕方がないので渋々ながらもXF16mm F1.4で天の川を撮影したら意外とイケるじゃん、と思ったわけです。
もくじ
XF16mm F1.4 R WRで撮影した夜のスキー場
それではどんな感じに写っているのか見てみましょう。
無加工、JEPG撮って出しで撮影しております。
フィルムシミュレーションはベルビアで設定。
絞りはF2.8で撮影しています。
写真によってバラツキがありますが、露光時間は13秒、ISO6400が基準です。
保護フィルターは使っていますが、ソフトフィルターなどのアクセサリーは一切使っておりません。
撮影時刻は5月26日の0時25分過ぎから1時10分までの間です。
ちなみに撮影場所は桧枝岐村の道の駅周辺です。
絞りをF2.8にする理由はサジタルコマフレア(コマ収差)が出るからです。
詳しくはこちらの記事をご覧ください。
見る人が見れば分かる場所。
人間の目にはここまで見えませんね。
あくまでもカメラのセンサーとレンズのおかげ。
無加工だけどもこの写真でさえ非現実の世界だと知るべき。
普段はサムヤン 12mm(換算18mm)で天の川を撮影することに慣れているため、換算24mmの世界は少し狭く感じます。
ですから、普段以上に構図を考えながら撮影しました。
こうしてみると、超広角域の画角でなくても何とか天の川は撮影できるんだなと改めて感じましたね。
天の川の撮影は何か被写体と絡めた方が絵になりますね。
ということで、スキー場に入っていきリフトのロープと柱を絡めてみました。
ちと狭いので苦しいのですが、頑張って構図を探せば換算24mmでも大丈夫です。
そうこうしているうちに、南西方面に天の川が沈み始めていきます。
少しでもいい物が撮れないものかと構図を少しづつずらしていきます。
先ほど換算24mmはちと狭いと言いましたが、対角線上に目の視線が入る被写体を入れると超広角っぽい表現ができます。
縦構図です。
まだまだ粘ります。
あう〜、天の川が沈みかけている〜。
バッテリー残量も少なくなってきたのでこの辺りで撮影を終了。
最後に絞り別でどのように写るのかご紹介。
XF16mm F1.4 R WRの絞りをF1.4、F2、F2.8で撮影した写真を比較
今回は露光時間を固定にしてISO感度だけを調整する撮影のやり方です。
一番有利なのはISO感度が低い方なのですが…。
先ずはご覧頂きましょう。
先ずは絞り開放F1.4で撮影。
ISO1600、露光時間13秒です。
ISO感度は低くノイズが少ないハズなのですが、ちょっとゆるゆるですね。
次に1段絞ってF2で撮影。
ISOは3200まで上げました。
少しだけシャキッとした感じに見えませんか?
更にもう1段絞ってF2.8で撮影。
ISOは6400まで上げました。
一番ノイズが乗りやすい状況ですが、全体的に画像が締まってますね。
以上、ここでご紹介したようにXF16mm F1.4 R WRで星景撮影をするならF2.8が適正絞り値なんですよ。
多少の制限はあるものの、工夫をすればできる天の川の撮影も可能なレンズなのでありました。
それでは。
こんな記事もあります。
- XF16mm、XF10-24mm、サムヤン 12mmの使い分けストーリー
- 広角単焦点 XF16mm. F1.4 R WR1本で楽しみたい山での接写撮影
- 強風(風速14m)の砂浜でXF16mmF1.4 R WRの防塵機能が大活躍した話
今回の撮影機材
最新機材である必要はありませぬ。
万能レンズ。
三脚ごと倒れた時の強い味方。
金属製なので丈夫です。(まぁ、倒すなよという話ですが)
これはつけっぱなし。
レリーズも純正品である必要はありません。
PENTAXのカメラを使っていた時のレリーズををそのまま使いまわしています。