カメラ2台持ちに戻した話をこのブログで書きました(記事はこちら)が、更にもう一歩踏み込んで考えてみると自分の思考がある傾向を持つことに気付きました。
それは…
- カメラ2台持ちなら日帰り登山
- 日数をかけて縦走(国内の山)をする時はカメラ1台
でいいんじゃないだろうか?
ということです。
この記事では、なぜ私がそのように考えているのかを書き連ねていきます。
もくじ
カメラ2台持ちの理由
カメラを2台持ちする理由って簡単に言うと
- レンズ交換の手間を省きたい
- ボディの故障リスクに備えたい
の2つに集約されますよね。
2つのレンズを同時に運用したいけどレンズ交換が面倒な時(時間がない時)
カメラ2台持ちをする一番の理由が、レンズ交換の手間を省きたいということではないでしょうか。
例えば…
- 異なる焦点距離のレンズを同時に使いたい(広角レンズ+望遠レンズ)
- 異なる性質のレンズを同時に使いたい(近接撮影ができるレンズ+背景をボカすレンズ)
みたいな感じ。
では、同じタイミングで使いたいと思うのはどのようなシーンでしょうか?
登山中にあまりレンズをガチャガチャと交換したくない時。
時間が限られた登山をしている時ですね。
つまり、日帰り登山です。
As a backup body:予備機として
もう一つの理由はボディ故障に対するリスクヘッジとして予備機を持ち歩く、という考え方です。
ただ、カメラが突然壊れる確率は低く何らかの予兆(AFの挙動がおかしいetc)が出てくることが多いので事前に対策ができますよね。
- ボディを修理に出す
- ボディを買い足す
など。
そういうことを考えると、常に予備機を持ち歩くのは現実的ではありません。
予備機が必要なのは、気軽に行けない場所での撮影チャンスを故障のために不意にしたくない場合です(海外トレッキングとか)。
日帰りならボディ2台持ちがベストマッチ
日帰りの登山をする時のプロセスを想像してみます。
- 登山口から樹林帯を歩く
- 樹林帯を越え展望が利く尾根を歩く
- 尾根からピーク(または特定の目的地)を目指して歩く
- 山小屋で休憩を取る
- 稜線から樹林帯へ標高を下げ登山口へ下山する
樹林帯は単調に感じることが多いですよね。
折角なら楽しく歩きたい。
そんな時は背景をボカした撮影ができる単焦点レンズがあると楽しめますよね。
私なら…
XF23mm F2 R WRで登山道や人物のスナップを
XF50mm F2 R WRで木の根や樹林帯の隙間から見える山肌を撮影したい。
樹林帯でレンズ交換なんかやっていたら目紛しくて登山そのものが散漫になる。
ここはボディ2台にそれぞれの単焦点レンズ を付けて歩きたい。
やがて、展望が利く尾根に出ます。
今度は広角ズームレンズか広角単焦点レンズを使いたくなりますね。
高山植物の有無、風景がメインなのかで状況が変わってきますが、この例では風景をメインに考えてみます。
樹林帯を抜けたらダイナミックな風景を超広角レンズで切り取りたい。
XF23mm F2 R WRからXF10-24mmF4 R OISへ付け替えます。
やがて稜線に出てピークへ達します。
この区間は広大な風景を広角域のズームで微調整しながら撮影をしたい。
たまに遠くに湧き立つ雲と山脈の遠景を引き寄せて撮影したくなります。
ここでは先ほどのXF50mm F2 R WRをつけたボディで撮影します。
風景も十分に堪能したし休憩でもしますか。
ということで、山小屋に寄り道してから下山をすることにします。
山小屋では単焦点の明るさを利用してスナップ撮影をしたい。
XF10-24mmF4 R OISを取り外して再びXF23mm F2 R WRを取り付けます。
と言うのが、日帰りのイメージなんですよね。
もちろん、目的によって持って行くレンズにバラ付きはありますよ。
例えば、お花が盛大に咲き出す新緑から7月上旬にかけては、
近接撮影ができるXF16mm F1.4R WRと
ボケが美しいXF90mm F2 R LM WRを
持ち出したいですし。
或いは、ボディ1台、XF23mm F2 R WRの1本勝負だったり。
基本的には日帰り登山では目紛しくレンズ交換をする時間が勿体ないから2台持ちが理想かなと思っています。
「私は」ですよ。
まとまった時間を確保できる縦走ならボディ1台の運用でいいのではないか
縦走をする時、どんなプロセスを踏んで歩くのか?
そして、その時、どんなレンズを使うのか?
日を跨ぐ縦走を想定してちょっと考えてみました。
(日帰りとは少し考え方が異なります)
- 登山口から樹林帯を歩く
- 樹林帯を越え展望が利く尾根を歩く
- 尾根から稜線に乗って歩く
- 拠点(テント場や山小屋)に滞在する
- 拠点をベースとして近隣を周遊する
- 拠点から拠点へ縦走をする
- 稜線から樹林帯へ標高を下げ登山口へ下山する
テント装備の登山中に、異なる性質・焦点距離のレンズを同時に使いたいと思うことは多くない
テント装備の荷物を背負って歩いている最中に異なる性質・焦点距離のレンズを同時に使いたいと思うことはそう多くないんですよね。
ここで優先したいのは
- 歩く行為そのものを楽しむこと
- 目的地へ向かうこと
ですよね。
行動最中にボディを2台同時に運用したいと考えるシチュエーションは多くないんですよ。
と感じたのは、2020年の夏に行った北アルプス最深部の縦走登山。
X-T2とX-T3の2台を持って行ったのですが、実際に同時に使ったのは6日間中1日だけで、そのうちの僅か1時間程度だったんですよね。
※但し登山の最後の日、行程の後半戦でX-T2が絶不調になり結果的にボディ2台で助かった(レアなケースなので一般的には度外視していい)。
ということから、異なる性質のレンズ、異なる焦点距離のレンズを使いたくなるタイミングは、地形が変わった時だな確信しました。
つまり、要所ごとでレンズを交換すればいいという考え方です。
必然的にザックを一旦下ろして休憩をするタイミングでレンズ交換をすることになります。
ということを考えれば、ボディは1台あれば十分だと言えます。
レンズは地形が変わった時に交換する
縦走で考えられる地形を大きく分けると
- 林道から樹林帯
- 森林限界から縦走路(展望が利く尾根から稜線の手前)
- 稜線そのもの
- 拠点(テント場や小屋)
の4つになりますよね。
林道から樹林帯は単焦点レンズ(XF16mm F1.4やXF23mm F2)を使い、森林限界を抜け稜線歩きになったたら広角ズームレンズ(XF10-24mm)を使いたい。
テント場に着いたら近隣を散策しますよね。
もし、テント場で連泊するなら翌日はゆっくりと周囲の景色と向き合うことができますよね。
ここではお花の近接撮影をしたり、遠くの景色をじっくりと撮影するチャンスが沢山あります。
そんな時は近接撮影ができるXF16mm F1.4を使ったり、或いは遠景撮影にXF50mm F2を使うという感じになります。
ボディ1台を持って行き、地形やシチュエーション別にレンズ交換をするというやり方ですね(てか、ほとんどの人はそうしていますよね?)。
時間が充てられる縦走なら、じっくりとレンズ交換ができる!
余談ですが…
縦走中(特に盛夏)は画角を犠牲にしたとしても、表現力の幅が広い単焦点レンズを1本持っておくと潰しが効きますよ。
XF16mmF1.4 R WRが万能過ぎて素晴らしいと思っているので…さらりと書いておきます。
行動中はサブ的な位置づけ(画角を稼げないので)になるかもしれませんが、その他のシーンではメイン機になるレンズだと思っています。
- お花撮影ができる
- f/2.8まで絞れば星景撮影もできる
- ポートレートや特定の被写体を狙った撮影ができる
- 山小屋やテント場の様子をドラマチックに写せる
- もちろん遠景(ランドスケープ)撮影もできる
- 防塵防滴。小雨OK。砂が飛んできてもOK
海外トレッキングに行くなら予備機は持ち歩きたい
海外でトレッキングをするならまた話が変わってきますね。
バックアップボディは必要だと考えています。
理由。
- 確率が低かったとしてもボディの故障リスクに備えたい
- 国内の山ほど気軽に行けないので撮影チャンスを不意にしたくない
というところですね。
行動中はバックアップ機を使わずにザックに閉まっておくイメージです。
その場合、バックアップ機には「ひょっとしてのチャンス」も想定し、焦点距離の異なるレンズを付けておくかな。
昨年のラダックのトレッキング(観光旅行も)では、ボディ1台、広角ズームレンズ、広角単焦点レンズ、中望遠単焦点レンズで行きましたね。
ここにバックアップ機が加わるイメージです。
以上となります。
それでは。