ここ1年ほどカメラ1台で登山に行くことが多かったのですが、X-T3の導入を機にボディ2台の同時運用に戻しました。
カメラ2台の同時運用に戻した理由。
それは、グリーンシーズンから秋の入り口にかけての登山最中に、
- 広角ズームレンズと、単焦点レンズ
- 広角単焦点レンズと、中望遠単焦点レンズ
を、同じタイミングで使いたいと感じることが多くなったからです。
その代表的なレンズは以下の3本。
- XF10-24mmF4 R OIS
- XF16mmF1.4 R WR
- XF90mm F2 R LM WR
現時点で私が保有しているXマウント用のレンズは7本。
(ズームレンズ2本、単焦点レンズ5本)
- XF10-24mmF4 R OIS(ランドスケープ専用)
- SAMYANG 12mm F2.0 NCS CS(星景撮影用)
- XF16mmF1.4 R WR(お花、人物、荒天時のランドスケープ、星景サブ)
- XF23mmF2 R WR(スナップ、荒天時のランドスケープ、星景サブ)
- XF50mmF2 R WR(スナップ、荒天時のランドスケープ)
- XF90mm F2 R LM WR(お花、特定の被写体、人物、荒天時のランドスケープ)
- XF55-200mmF3.5-4.8 R LM OIS(ランドスケープ専用)
どのレンズも悩みながら(よく考えて)購入したおかげで適材適所で使えています。
中でも XF16mmF1.4 R WR と XF90mm F2 R LM WR は群を抜いて表現力に長けたレンズで、私がXユーザーである限り絶対に手放さないという位置づけのレンズです。
真ん中の焦点域がゴッソリと抜け落ちていますが、大抵の場合はこの2本のレンズがあれば困ることがありません。
先日行った遠見尾根でも、ほぼXF16mmとXF90mmの2本で撮影しました。
この2本のレンズは、風景、星、花、特定の被写体を狙った撮影をこなし、悪天候でも耐えられるWR(防塵防滴)仕様なので雨でも強気で撮影に臨めます。
また、XF10-24mmF4 R OISも広大な風景撮影には欠かせないレンズです。
ラダックのトレッキングでも大活躍しましたよ。
もくじ
行動中の持ち運びは2つのアタッチメントで運用
汗かきの人にとって、カメラのストラップをたすき掛けするのは不快さを誘発します。
ということで、2台のカメラを同時運用するときは、ザックの左右にアタッチメントを取りつけて運用するのがベストかな(私にとっては)。
ザックへのアタッチメントは、
- コットンキャリアのストラップショット
- ピークデザインのキャプチャー(3世代目のVersion3 )
の2つを利用しています。
ザックの右側にコットンキャリアのストラップショットをつけています。
右には、X-T3とXF90mm(またはXF50mm)をつけるのが定番になってますね。
ストラップショットの堅牢性も高いので少し重めのXF90mmとの相性もいいんですよ。
脱着スピードも早く速写性もいいんですよ。
ザックの左側ストラップにはピークデザインのキャプチャー(3世代目:V3)をつけています。
右側につけることはありません。
なぜならば、ピークデザインのキャプチャーはザックの右ストラップに装着すると、操作性が悪くなるからです。
登山をしながらカメラの脱着を右手で行うのが困難になります。
面倒になって撮影に至らなくなるパターンに陥ります。
カメラを脱着するとき、黒いボッチ(黄色の丸印)を押した上でカメラをキャプチャーから上方向へスライドさせながら引き抜きます。
カメラを脱着するとき、1)黒ボッチを押し、2)カメラを引き抜く という動作を片手でやらなければなりません。
この一連の動作を右手でやろうとしたら、ザックのストラップの外側に手を添えてやらなければなりません。
つまり、自分の視線から黒ボッチが見えず右の手首も捻ってやらないとカメラの脱着ができません。
キャプチャーをザックのストラップの左側(自分から見て)に装着しているなら、黒いボッチはザックのストラップの内側に位置することになります。
カメラを脱着する際にも自分の視界に黒いボッチが入ります。
右手を添えてやれば、ボッチを押す、カメラをスライドさせる、という一連の動作をスムーズにできます(でも操作性はコットンキャリアのほうが上ですよ)。
そのような事情からザックの左側のストラップにキャプチャー をつける運用にしています。
こちらには望遠系レンズを使うことはなく、広角系レンズで運用しています。
ピークデザインのキャプチャーは、登山で撮影している人の間で、もてはやされていますよね。
しかし、カメラの脱着スピード、それに伴う速写性はコットンキャリアのストラップショットの方が格段に上なので、この点を求めるならキャプチャーをアタッチメントとして使うのはやめておいたほうがいいかもしれません。
キャプチャーの利点は、コンパクトで、かつ、形状がアルカスイス規格互換であることです。
(自分から見て)ザックの左側にはX-T2と広角系レンズ(XF16mmかXF10-24mm)をつけてますね。
これにも理由があるんですよ。
キャプチャー に付属しているプレートはアルカスイス互換ですよね。
つまり物理的な形状の規格です。
そうすると、こういう三脚に即座につけられるという利点がありますよね。
私はManfrotto ミニ三脚 PIXI にアルカスイス規格に準拠したクイックリリースクランプ(MENGSのDC-38Q)をつけています。
カメラをワンタッチでミニ三脚に載せられるんですね。
私は登山をしている最中なら望遠系レンズよりも広角系レンズで三脚を使うことが多いんですよね。
だから、広角系レンズを使うカメラ側でアルカスイス対応のプレートをつけていた方が何かと都合がいいというわけです。
結果的に、
- ザック右:コットンキャリアのストラップショット+望遠系レンズ
- ザック左:ピークデザインのキャプチャー +広角系レンズ
という運用が一番ハマっています。
レンズの組み合わせは考える必要があります
アタッチメントをダブルで運用しているからと言って、何でもかんでもレンズをつければいいってものでもありません。
焦点距離や性質が異なるレンズを同時に使えるので、利便性が格段に増しますが物理的な制約は受けます。
それは何なのか?
ザックの右側に装着したコットンキャリアのストラップショット側には、望遠系レンズをつけると書きましたよね。
XF55-200mmF3.5-4.8 R LM OIS をつけると、ズームがビヨ〜ンと伸びてきます。
こうなっちゃうと、ザックに左に装着したピークデザインのキャプチャー 側につけているカメラを脱着して撮影態勢にもって行くのに弊害が出ちゃうんですね。
XF55-200mmの筒が右手に当たっちゃうので動作が面倒くさい。
ということで、XF55-200mmをアタッチメントにつけて使うことはありません。
使うならカメラをたすき掛けにします。
(幸いにも望遠ズームを使いたい時期は汗をそれほどかかない季節なので、カメラをたすき掛けで使ってもOKとしている)
というとで、XF16mmF1.4 R WR または XF10-24mmF4 R OIS と
- XF90mmF2 R LM WR(単焦点なのでビヨ〜ンって伸びない)
- XF50mmF2 R WR(コンパクトなので手が当たらない)
を組み合わせたスタイルがしっくりきますね。
ちなみに、こちらは先日の上高地で撮影している時の様子。
構えて撮影している側のカメラはXF16mmをつけてます。
ザック右側のストラップにはコットンキャリアにXF50mmをつけたカメラを装着しています。
コットンキャリア側には脱落防止の金具がつけられるんですが、ピークデザインのキャプチャー にはありません。
写真を見ると右手首に輪っかをはめていますよね?
これは、ピークデザインのリストストラップ(カフ)です。
カメラ本体にはアンカーリンクスをつけてます。
歩くときは、リストストラップ(カフ)をザックのチェストベルトにつけているカラビナに通して脱落防止としています。
以上です。
登山中のカメラの運用方法は「これ」と言った確定的なものがなく、自分のスタイルに合った方法を探り当てていくしかないのですが、
- 汗かきの人で
- グリーンシーズンの登山で
- ミラーレス一眼を2台同時運用
したい人は是非、参考にしてみてください。
私は晩秋が来るまで、このスタイルで行くぞ!
(もちろん、カメラ1台だけで行動するときもありますよっ)
それでは。
道具
望遠系レンズをつけたカメラと組み合わせるなら、堅牢性が高く脱着が容易なコットンキャリアのストラップショット。
アルカスイス互換の三脚と組み合わせるなら
ピークデザインのキャプチャー。
ピークデザインのキャプチャー は
と組み合わせると使い勝手の面で相乗効果が発揮できますよ。