プリズナートレーニングの考え方、やり方を現行ワークアウトへ加えることにしました。
いきなり結論を書きます。
圧倒的な強さを手に入れる究極の自重筋トレ「プリズナートレーニングに書かれている手法に捉われる必要はないと思うのです。
使える部分は取り入れ、不足分は他のやり方を組み合わせればいい。
今回の記事は、
- プリズナートレーニング の有用性を認めつつも
- 日常生活であり得る動作をワークアウトに取り入れつつ
- 加重ワークアウトを併用をしたらいいのではないのか
というのが話の趣旨です。
少しプリズナートレーニングという手法について私なりに考えを書いておきますね。
プリズナー:Prisoner =囚人。
日本語版のタイトルを直訳すると「囚人トレーニング」です。
その名の通り刑務所の中(ウェイトやマシンがない環境)でも自重を使って体を鍛える手法を訴求したものです。
原本は
- Convict Conditioning: How to Bust Free of All Weakness-Using the Lost Secrets of Supreme Survival Strength
です。
なぜ、プリズナートレーニング1本に拘る必要がないと思うのか?
監獄に収容されてないからですよ。
私自身、プリズナートレーニングという本のコンセプトは、
- 監獄にいる人が限られた資源の中で自重という道具を使ってワークアウトをやるための手段を一般化したもの
というふうに捉えています。
つまり、塀の外にいるという条件なら自重以外の道具を使えないという制約はありませんよね?
使える手段(道具)は使って実用的な場面でも使えるワークアウトやる、というスタンスでいいじゃないですか。
当記事では
- 自重系のワークアウトで筋肉を強くしたい
- プリズナートレーニング以外にも併用できる手段を知りたい
そんな方へ向けて、加重を伴った自重系ワークアウト、ケトルベル、ダンベルを伴ったワークアウトを実践している私目線から発信します。
もくじ
プリズナートレーニングではないけどBIG5をやっている
プリズナートレーニングではないけれど、BIG5という考え方でワークアウトをやっています。
その5つの動作とは
- 上から下に引く(懸垂)
- 上から下に押す(ディップス )
- 動作は違うけどダンベルベンチプレス、腕立て伏せも併用
- 頭上に押す(オーバーヘッドプレス)
- またはショルダープレス or 逆立ち腕立て
- リフト動作(ダンベルデッドリフト or ケトルベルスイング)
- 代用でブリッジ運動
- 足で床を押す(ブルガリアンスクワット)
- または片足スクワット(ピストル)
です。
私がやっているワークアウトは上記に挙げた5つの動作に分類されますが、ジムでバーベルでウェイトを扱っている並みの筋力が手に入っています。
参考までに
体重は67〜68kg
ベンチプレスなら100kg
スクワットなら120kg
デッドリフトなら140kg
でメインセットを組める筋力を備えています。
あえてジムへ行く必要はない、という体験を自分の体でワークアウトを実践し、検証し、「あ、間違いないな」という確信を積んできた結果ですね。
これまでに何度もこのブログで触れてきましたが、自重系ワークアウトと加重を併用すれば実現できるんですよ。
この中にはプリズナートレーニングの動作も入っています。
その代表例が、懸垂、逆立ち腕立てですね。
絶対にぶら下がる環境は必要です
自重系のワークアウトを網羅するためには、ぶら下がる環境が必要です。
それは
- プル・アップ(懸垂)
- ハンギング・レッグレイズ(腹筋)
をやるためなんですね。
- 近くに公園があって鉄棒や雲底にぶら下がれる
- 庭があってぶら下がれる環境を作れる(単管を使ってDYIなど)
という環境でなければ、現実的な選択肢としてはチンニングスタンドを部屋に置くことになります。
ジムへ行かずにワークアウトを完結したければ絶対に必要な環境なんですよ。
部屋の整理整頓 = プリズナートレーニングを網羅できる環境作りへの第一歩
日本の住宅事情を考えると部屋のモノを置いて占有面積を増やしてしまうのは敬遠したいと考えている人もいるのではないでしょうか。
チンニングスタンドもその代表例です。
悩みますよね。
特に家族と一緒に生活をしていると占有面積と景観の問題からチンニングスタンドの導入を躊躇しちゃいますよね。
でも、必ずぶら下がる環境は必要です。
チンニングスタンドでなくてもいいですが、なにがなんでもぶら下がる環境を手に入れてください。
私は部屋の断捨離をしてチンニングスタンドを導入しました。
理由は時短のためです。
先ずは要るもの、要らないものを把握して、是非、チンニングスタンドを導入することを奨励します。
必ずリターンがありますから。
プリズナートレーニングは筋肥大よりも筋力を重視している
あなたは相対的な筋力の強さと筋肥大のどちらを選びますか?
私なら”筋力”を選びますね。
プリズナートレーニングは自重を利用したワークアウトです。
自重でいかに筋力を強くするのか、という点に照準を合わせています。
この考え方には同意します。
一般的に筋力が強くなってくると筋肉が太くなり結果的に筋肉量が増えます。
事実、私も筋肥大を意識したわけではありませんが、自重の懸垂やデッドリフトを続けていたら98cmだった胸囲が1mを超え107cmにまで成長した、という経験があります。
それもほぼ体重が増えずにです。
そうは言っても骨格や体重に対する筋肉のサイズもそのうち限度を迎えるわけで、更に筋肉を大きくしたければ体重を増やしながら筋肥大に特化したワークアウトが必要になるだろうと思っています。
長い目で見てそのやり方が幸せなのか?
私は違うと思っています。
- 筋肉が大きくなってくると骨格に対して体重が重くなります
- 体重を維持するにはカロリーが必要になります
- カロリーを摂取し処理する仕事は臓器が担っています
- 臓器の大きさはその人が持っている元々の骨格に依存します
- 骨格に見合わない体重を維持するためのに内臓に重い仕事をさせ続けますか?
そう言った観点から、筋力が同じなら筋肉はあまり大きくないほうがいい、と私は思っています。
理想は
- 骨格に対して適正な体重の上限値(筋肉の太さ)で最大限の筋力と持久力を兼ね備えている
ことです。
例えば、この記事を書いている時点の私は体重は68kg(大体66〜68kgの間が多い)です。
一般人の目線では”いいガタイ”しているという目で見られることが多いです。
身長が165程度ですからこの体重でガッチリしている感じになるんですね。
この骨格なら適正体重の上限値は70kg程度だろうなと思っています。
それ以上は筋肉をひたすら大きくしていく世界(もちろん筋力も強くなりますが)だと思っています。
ボディビルの世界でも世界のトップクラスのはこのくらいの身長でも80〜90kgの体重で筋肉に覆われている人もいるでしょう。
つまり、彼らはその体重を維持するためにカロリーを摂取し続けなければなりません。
それなら、ある程度の体重に達する筋肉を手に入れ、体重に対する筋力を強くし、健康的な食事量で、自在に動ける体を手に入れたほうがいいと思うのです。
(自分の尺度に合わせた主観ですからね)
私に関して言えば、ある程度ガッチリした体は手に入ってますが、このままの体重で、まだまだ筋力を伸ばせると思っています。
その証拠にプリズナートレーニングのファイナルSTEPが満足にできません!
まだまだ伸ばせるってことですよ!
筋力を発揮するためには柔軟性が必要だ
プリズナートレーニングでは特に
- ワンレッグ・スクワット(片足スクワット)
→ 足首の柔軟性 - ハンギング・ストレート・レッグレイズ
→ ハムストリングス柔軟性(腸腰筋の強さも必要)
で、柔軟性が問われますよね。
これらの動作は筋力を兼ね備えていたとしても柔軟性がなければ力を発揮できません。
つまり、筋力を特定の姿勢で発揮できないということを意味します。
カーフの柔軟性がなければ、ワンレッグ・スクワットができない
プリズナートレーニングで最終的に目指しているのは、ワンレッグ・スクワット(片足スクワット)のフルボトム動作です。
ハムストリングスとカーフがくっつくまで下ろす動作ですね。
フルボトムの可動域でやるスクワットでは、たとえ筋力があったとして足首(カーフの筋肉)の柔軟性を兼ね備えていなければ完全に体をボトムまで下ろすことができなくなります。
もし、足首(カーフ)が硬ければ、体を落としたとしても….
- 足の裏が浮いてしまう
- その結果、バランスを崩して尻もちをついてしまう
ということが起こります。
こういう人は、そもそもしゃがむ 動作が苦手なのではないでしょうか?
そこで、カーフのストレッチ運動を習慣化する必要があります。
実は私も足首があまり柔らかくないんですよね。
一応、しゃがめて、ワンレッグ・スクワットもできます。
ですが、左側の足首が右よりも硬くて筋力を発揮し難いなと感じています。
ということで、カーフを伸ばす動作をやっていますよ。
やり方はシンプルです。
壁に手をついてアキレス腱を伸ばす動作をやるだけです。
ストレッチボードを使ってもいいですよ。
私自身、ジムに置いてあるストレッチボードに乗っていました(たまにですけど)。
角度を大きくしていくと、カーフがストレッチされるのが体感できます。
ハムストリングスの柔軟性がなければ、ハンギング・ストレート・レッグレイズができない
残念ながら腹筋力があったとしても、ハンギング・ストレート・レッグレイズはできません。
ハムストリングスが硬いと脚を真っ直ぐに伸ばせないからです。
L字型の姿勢に持っていく前に、膝が曲がってしまいますよね?
その場合、腹筋力を鍛えることよりもハムストリングスの柔軟性を高める努力を最初にやった方がいいと思います。
ハムストリングスが柔軟になれば脚が真っ直ぐに伸ばせるようになりますから腹筋に高い負荷を与えたワークアウトが実現できますね。
ハムストリングスを柔軟にする簡単な運動がジャックナイフ・ストレッチです。
- 長座姿勢で前屈すると背中が曲がってしまう
- タオルなどを使ってストレッチするのが面倒
ジャックナイフ・ストレッチは足首を掴んだままお尻を上方向に上げていく動作。だから自分の伸ばせる範囲までしか伸ばしようがないストレッチになるんですね。
だからいいんですよ。
前屈だと無理やりやろうと思えばできちゃいますよね。
でも、背中が丸まってませんか?
ジャックナイフ・ストレッチは骨盤を立てたままハムストリングスをストレッチできるので、体を折りたたむような姿勢で体勢が取れるんですよ。
ジャックナイフ・ストレッチを継続していくとお尻が上に上がるようになり、膝も真っ直ぐに延びるようになってきますよ。
私は、気が向いたら10秒、また気が向いたら10秒、という具合にやってます。
隙間時間にやればOK。
腸腰筋が弱ければ足を上げて保持するのは無理
ハムストリングスの柔軟性と並んで、ハンギング系のレッグレイズで問われるのが腸腰筋の強さです。
プリズナートレーニングの本には大腿四頭筋を使うようなことが書かれていますが、私は腸腰筋の強さのほうが大事だと思っています。
腸腰筋は太腿を上げる際に使われるインナーマッスルです。
- 走る時
- ボールを蹴る時
- 登山で坂を登る時
腸腰筋のワークアウトには腿上げ運動がありますが、レッグレイズをやっていけば自ずと腸腰筋も鍛えられていくと思います。
プッシュアップは腹筋も同時に鍛えるワークアウトとして有効だと思う
プッシュアップ(腕立て)は実用場面でも通じるワークアウトですね。
- 立った姿勢で何か対象物を押す
- 転んで瞬間的に手をついて体を保持する
というような場面でとても役立ちます。
共通点は、体幹部(特に腹筋)も連動している点です。
日常生活で何かを押すときは、必ず腹筋の力が伴います。
もし、腹筋の力が弱ければ何かを押した瞬間に体がグニャっと曲がってしまいますよね。
腕立て伏せでは、ただ押すだけでなく、体を一直線に保持するために腹筋を使います。
私もたまに足上を高くした腕立て伏せをやってますよ。
翌日、大胸筋の上部が筋肉痛になりますよ。
プリズナートレーニングでは、より踏み込んでワンハンド・プッシュアップ(片手腕立て)までの道筋が書かれていますね。
ステップ10では、足を揃えた姿勢でやるワンハンド・プッシュアップ(片手腕立て)を紹介していますが、これ、私にはできませんね。
(足を広げればできるんですけど)
ベンチプレスの推定最大値も体重に対して約1.8倍で、一般的には相対的な筋力は強いほうです。
にも関わらず、足を揃えると片手腕立てができないという現実があります。
特に体幹部の中でも腹筋を発揮して一定の動作を保持する筋力が不足しているのだと実感しています。
つまり、
- これまでに体幹部と押す動作を連動する筋力を十分に鍛えられてなかった
- まだ体重に対する相対的な筋力を伸ばせる余地がある
ということですね。
プリズナートレーニング方式のプッシュアップ(腕立て)は是非とも採用していきたいところです。
と同時に、加重ディップスも併用したらいいと思っています。
理由はディップスも実用的な場面で役立つからです。
例えば、登山をしている人なら、ザックを背負ったまま岩場で体をゆっくりと下すことがありますが、この過程でディップスの動作が入りますよね。
(私は登山をしているので、そういう視点で考えてる)
片手腕立てができるステップに入っている人なら、ディップスで加重をしてもいいでしょう。
加重ディップス の利点は
- 下方向に押す筋力を伸ばせる
- 大胸筋を鍛えやすい
- 肘の角度が90度まで肩前部がオーバーストレッチにならない
- ベンチプレスのように潰れるリスクがない
ということです。
ということで、ディップスで押す筋力を鍛え、その筋力を利用して体幹部と連動させる動作として片手腕立てを併用すれば効果が倍増すると言えるでしょう。
プルアップこと懸垂は最高峰のワークアウトだ。加重懸垂と併用するといい
プルアップ(懸垂)はいくらやっても弊害になることはありません。
やればやるほど良い、というのが私が実際にやってきて感じていることです。
ラットプルダウンよりも懸垂です。
体重が70kg程度で100kgのベンチプレスをできる人は珍しくありません。
ちょっとしたジムなら一目置かれるレベルです。
しかし、100kgのバーベルを扱うように、懸垂で自重である70kgをコントロールできる人はそれほど多くないのが実情です。
実用面で言えば、ベンチプレスよりも懸垂です。
懸垂は垂直に上から下へ引く動作です。
この動作は多くの場面で使われます。
例えば、
- 梯子を登る
- 岩場を登る
プリズナートレーニングでは、ワンハンド・プルアップ(片手懸垂)までのステップが紹介されています。
片手の動作が入ってくるのは、ステップ7のアンイーブン・プルアップからです。
とても実用的なので是非とも取り入れるべきワークアウトですね。
片手懸垂の動作に近づくと、手幅が狭くなり広背筋よりも上腕が優位になります。
そこで、併用するのが肩幅でやる加重懸垂です。
ステップ5のフル・プルアップ(可動域全域を使ったノーマル懸垂をスロー動作でやる)を1rep5秒かけて、10repやることで広背筋に刺激を入れるのもいいのですが…
ここまで出来る人は、自重をコントロールできる筋力を備えているので、一つの手法だけに頼るのではなく、幾つかのやり方を組み合わせてワークアウトを進めてもいいと思いますね。
例えば、こんなやり方があります。
<自重だけでワークアウトをやる日>
- ステップ7以降の片手で行うプルアップをやる(上腕寄り)
- ステップ5のフル・プルアップをやる(広背筋寄り)
1で上腕の筋力を発揮し、2で広背筋にじっくりと刺激をいれるやり方です。
<加重を併用したワークアウトをやる日>
- 加重懸垂を3~5repできる重量でやる(広背筋寄り)
- ステップ6のクローズ・プルアップをやる(上腕寄り)
1で広背筋の筋力(上腕もですが)を発揮し、2で上腕にじっくりと刺激を入れるやり方です。
手の握り方は、順手、パラレル、逆手のどれを使うのか?
実用面で言えば、圧倒的に多いのが順手かパラレルですよね。
例えば、山が舞台になりますが….
梯子を登るときは、順手かパラレルを使います。
岩場を登るときは、順手が多いですよね。
鎖場やロープでは、パラレルです。
でも、筋肉への刺激的な話なら
- 順手、パラレル、逆手のすべてが一連の動作で入ること
- つまり、手首の捻りを入れること
で広背筋への刺激が入ります。
手首の捻りを入れたくても鉄棒やらチンニングスタンドでは手首の捻りを入れることができませんよね。
吊り輪をぶら下げてもいいんですが、ちょっと場所を取ります。
もっとコンパクトで、強度が高くて、ポータブルなものがないものかと思っちゃいますよね。
とてもいいアイテムがあるんです。
私も1ヶ月ほど使ってみて「これは使えるぞ!!!」と感じています。
それはAngles90 gripsというアイテムです。
Angles90 gripsを使うと手首を自在に回転できるんですね。
バーに下げることができるんです。
片方で耐えられる重量は180kg!!!
(公式ページに記載してあります)
構造上、手首の回転ができるんですよね。
だから手首に負担をかけずに広背筋を最大限に収縮できるんですよ。
こんな感じで握れます。
パラレルグリップも自在にできます。
思い切り加重をして懸垂をやるとき(重い時で総重量110kg)はパラレルグリップでやっています。
自重だけでスロー動作をやるときは、順手でスタートし動作の最後は手首を回転させて逆手の姿勢で肘を引き切っています。
捻りが入るので今まで以上に広背筋が収縮するのを実感していますね。
これなら無闇にセット数を重ねなくても効果にワークアウトができるなと感じています。
つまり、ワークアウトの時間を短縮できるというわけです。
ちなみに私はAmazonから購入しました。
ちょっと高めですがプルアップ系のワークアウトで攻める人は持っておいて損はないアイテムですよ。
必ずしもワンレッグ・スクワットはやる必要がない
プリズナートレーニングというネーミングからも監獄にいる環境でしかできないワークアウトを想定して、ワンレッグスクワット(片足スクワット)が紹介されています。
ワンレッグスクワットは実用面でも通じるワークアウトです。
- 足首(カーフの柔軟性)が問われる
- バランス感覚が養われる
- バランスを取るために、すねの筋肉(前脛骨筋)やカーフ、インナーマッスルを使う
以前はワンレッグスクワットをやることが多かったのですが、脚力を鍛えるという目的であるなら必ずしもワンレッグスクワットに拘る必要はない、というのが私の意見。
この記事に辿り着いたあなたは監獄には居ないでしょう?
それならば、家にある道具を使えばいい。
脚力を鍛えるなら椅子を使ってブルガリアンスクワットをやればいいんですよ。
利点が沢山あるんです。
- 足幅を調整できるので刺激を入れたい筋肉をターゲットにできる
- 自重だけでも大臀筋、ハムストリングス、大腿四頭筋に効く!
- 膝への負担が少ない
- 椎間板に負担をかけずにバーベルスクワット並の負荷で加重が可能
- 実用面の動きに近い動作でワークアウトができる
ブルガリアンスクワットをメインワークアウトにした上で、
- 足首(カーフ)の柔軟性やバランスを伴いながら筋力を発揮する能力の強化
としてワンレッグスクワットを取り入れたらいい、と個人的には思います。
ハンドスタンド・プッシュアップはオーバーヘドプレスの併用すれば不足分を補完しあえる
ハンドスタンド・プッシュアップ(逆立ち腕立て)は、自重で押す動作の中でも最も筋力を必要とされるワークアウトですね。
しかし、ある側面においてウェイトを扱ったワークアウトよりも劣ると思っています。
ある側面とは?
- 頭上に押し上げる動作における体幹部の動員強度
です。
プリズナートレーニングでは、バーベルで行うショルダープレスの問題に触れています。
それは、外に向かって肘が広がることで刺激に対して傷がつきやすくなる場所にローテータカフがある、というものです。
つまり、人間の体の構造から考えても不自然な動作であるということですね。
これは私も同意。
日常生活では頭上に押し上げる動作がありますが、体の真横から押し上げる動作なんてありません。
しかし、必ずしもウェイトがダメ、ということではありません。
プリズナートレーニングは、監獄の環境を想定したワークアウトです。
自重しかやる手段がない、ということを理解しておく必要はあります。
不自然な動作を回避するには、手首の角度が自由になるダンベルを使うことです。
その理由は、肘が外に広がらない軌道上で動作ができるからなんですね。
(このことは本の中でも紹介されてますね)
ダンベルを頭上に押し上げる動作には2種類あります。
- 背もたれがある椅子やベンチ台に座ってダンベルを押し上げるショルダープレス
- 立った姿勢でダンベルやケトルベルを片手で押し上げるオーバーヘッドプレス
①のショルダープレスは、背もたれがあるため、体幹部の筋肉をあまり使わずにできます。
肘の軌道動作はバーベルと似ており、耳の横辺りを通過させますね。
これは日常的にあり得る動きとは言えません。
ただ、一つだけ有効な点があります。
それは、背中や腰を傷めていてもプレス動作ができるということです。
日常的にあり得る動きではありませんが、怪我を直す期間に限定して、プレス動作を取り入れるのはアリだと思います。
本命は②のオーバーヘッドプレスですね。
立った姿勢でウェイトを頭上に押し上げる動作(特にワンハンド)の利点は
- 肘の軌道が自然である
- 体幹部の筋肉が動員される(腹筋や脊柱起立筋)
です。
動作の日常的にあり得る動作ですよね。
例えば、荷物を押入れの上に押し上げる動作とか。
このことからも、私はダンベルやケトルベルを使ったオーバーヘッドプレス(ワンハンド)を併用したら相乗効果があると確信しています。
ブリッジと併用してケトルベルスイング をやれば相乗効果が出る
ブリッジの利点は自重を使って脊柱起立筋を鍛えることができる点です。
起立筋だけでなく肩や大臀筋(ヒップ)の筋肉も同時に刺激が入るため、連動的な筋肉を育むという点で魅力的なワークアウトだと言えます。
手首、腰の柔軟性の向上も期待できます。
(裏を返せば柔軟性がないとブリッジ動作はできない)
実際に体感していますが、ブリッジの最大のメリットは椎間板に大きな負担をかけずに脊柱起立筋を鍛えることができることですね。
安全である一方で脊柱起立筋の筋力を向上させる点においては、自重だけでは強度が不足している点も否めません。
脊柱起立筋を強くするワークアウトは
- バーベル・デッドリフト
- バーベル・スクワット(重りを背負った上体を支えるために脊柱起立筋が使われる)
がありますね。
どちらも高重量が扱えます。
日常生活におけるデメリットもあります。
それは頻繁にやっていると椎間板や股関節に負担がかかるということです。
たとえ筋肉が耐えられたとしても関節を壊したら元も子もありません。
私はあまりジムへ行かないスタイルを自分なりに模索した結果、
- 低重量・高回数のデッドリフト(ダンベルのため重量が軽くなる)
- ケトルベル・スイング(遠心力により脊柱起立筋を高強度で鍛える)
- 気が向いたときにブリッジ運動
- ダンベルを持ったブルガリアンスクワット(デッドの脚力にも作用する)
をやっていれば、たとえバーベルを扱ったワークアウトをやらなくても重量が落ちないことに気がつきました。
椎間板に負担をかけなくても脊柱起立筋を高強度で鍛えることが実現できてるんですね。
関節ではなく筋肉に強い刺激を入れる方法を知っておけば筋力が落ちることはない、ということを身をもって体験しています。
中でもケトルベルのスイング運動は遠心力のパワーで脊柱起立筋への刺激が強い運動だなと思っています。
実際に私と同じような体験をしている方の話があります。
こちらの記事でも触れましたが、ある人物が8ヶ月ものブランクがあったのにも関わらず、デッドリフト の重量を維持できた、という話です。
彼はケトルベルでスイング運動をやっていたんですね。
- 75kgの体重で429ポンド(約195kg)のデッドフリフトを上げていた
- しかし、ブランクがあった
- 8ヶ月ぶりにデッドリフトをやったら425ポンド(192kg)で上げれた
- 両手でケトルベルを持って週に2回、スイング動作を実施
- 32kg or 36kgで10×10セットを実施。セット間は30秒の休憩を取っていた
記事の中で紹介した元のソースを抜粋します。
So mid April we got going and tested his deadlift and to my surprise he pulled a 425 lb DL here in our garage gym know as “The Old School Barbell Club”.
Swing Your Way to a Better Deadlift – Is it Possible?
Not bad since his previous meet max was 429 lbs@165lbs.
I was surprised and curious on how he maintained his strength since he hadn’t been lifting particularly heavy, so I asked to examine his training journal to see what he had been doing.
The one constant I noticed was that the two hand kettlebell swings were done at least twice a week throughout the preceding months with a moderately heavy kettlebell. In this case most of the time a 32kg or 36kg kettlebell was used in dynamic fashion for 10×10 with 30seconds or so rest between each set.
ケトルベルのスイング運動は椎間板に負担をかけずに、脊柱起立筋、大臀筋、ハムストリングスを同時に鍛えデッドリフト の重量も維持に寄与すると言えます。
筋肉に刺激さえ入れる方法を知っておけばブランクがあったとしてもバーベルで扱える重量は落ちません。
筋力を維持できるならあえて高重量のデッドリフトを日常的にやらなくてもいいんですよね。
その手段の一つがケトルベルのスイングなんですよ。
スイング運動は遠心力の力で負荷がかかるため、筋力面だけの話ならブリッジ運動よりも脊柱起立筋に刺激が入ります。
そこで、ブリッジで回数をこなせるようになったらケトルベルスイングも併用するといいと思いますね。
まとめると
- スイングで筋力、心肺機能、連動性の強化
- ブリッジで自重を扱える筋力を発揮し柔軟性などの向上を目指す
ということになります。
以上、プリズナートレーニングの考え方ややり方を導入しつつも、加重系ワークアウトと組み合わせたらいいんじゃないかな、というお話でした。
それでは。
考え方としては参考になる内容も多い。
実践は加重やケトルベルを使ったワークアウトと併用するとやり方が広がりますよ。
先ずは部屋の断捨離を。
そしてぶら下がる環境を。
プルアップ(懸垂)の動作で手首が自在に動かせるアイテム。
広背筋の収縮にも効果的。
ブリッジで筋力と柔軟性の連動性を。
ケトルベルスイングで脊柱起立筋やハムストリングスの強化を。
ケトルベルの重量が足りない場合は、アンクルウェイトをつける方法があります。私はトータルフィットネスのやつを使っています。